春になると、いろいろなお教室から5歳の子ども宛にDMが届きます。

大人も春から何か始めたくなったりしますよね~。


こどもも一緒に、ことばと国際交流の活動をしている私。

どうやったら英語が話せるようになるか、どうやったらこどもが英語好きになるかとよく尋ねられます。


英語で苦労した親世代は、「せめてこどもには・・・」と思いがち。

でも、「英語が出来る事=こどもの未来がバラ色」では無いですよね。

もちろん、英語が出来ればその子の世界はぐんと広がって、いろんなチャンスも得られるかもしれません。

しかし、英語が必要とされる所(例えば会社とか)では、英語ができる事は当たり前なのであって、その人のスキルや人格や才能、努力が無ければ仕事で成功する事は出来ないでしょう。

英語は道具の一つであって、それ以上のものではないのです。


学生時代を卒業し、英語と関係無い仕事に就けば英語の事なんて意識してない毎日を過ごしていたのに、親になると急にまた「英語」の存在が気になりだすのですよね。「英語ができなきゃダメ」みたいな脅迫概念になってしまうと、親も子もつらいですよね。


英語に限らず何語でもそうだと思うのですが、特に親子の間で一番大切なのは「親がこどもの話に耳を傾ける」という事なのではと思います。話したい事が無ければ、何語でだって話さないのです。親が嬉しく自分の話を聞いてくれる事、これがスタートなのではと思っています。


そして、ことばは「習うより慣れろ!」

絶対これです。


英語に触れる時間を作る事、英語に集中!みたいな事もありだと思いますが、無意識な間にいつもあるという環境も大事です。

気がつけばいつも聞こえていた、気がつけばそこに英語の絵本があった、気がつけば歌ってた・・・

簡単な絵本でも、親子で感想や本から受け取った感情を共有できる事は、思い出にも、英語の根っこにもなると思います。


Jez Alborough
Hug

息子が赤ちゃんの時から、そして今でも大好きな1冊。

絵本の中に出てくる英単語は、HUG、MUMMY、BOBOの3つだけ。でも、親子の日常にあるHUGという行為を通して、とっても温かい気持ちにさせてくれます。

人間のこどももおさるさんも、英語でも日本語でも、お母さんが大好き、抱っこが大好きということを小さい子も感じ取る事が出来ます。単語のひとつひとつの意味を追うのではなく、本が何を訴えているのかを感じることが大切なスタートです。