TRC IMADOKI・REPORT(VOL.1)
~山手線に新駅ができる~
<発信元> TFP不動産コンサルティング株式会社(TRC)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館14階
Tel:03-6212-2530 Fax:03-6212-2532
《http://www.tfp-rc.co.jp e-mail:info@tfp-rc.co.jp》
文:宮尾 啓子
「山手線に新駅ができる!」
第1回目のテーマは、「山手線の新駅ができる!」です。2020年を目処に山手線の品川駅~田町駅の間に山手線の30番目の新駅が建設される事は、既に皆さんもご存知の事と思います。ですが、この新駅が誕生するにあたっての背景や、今後の構想まではご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。新しい駅が出来て街が活性化されて良かったね、便利になって良かったね、というだけではない、日本の今後を左右する程壮大なスケール構想なのです。その内容をご紹介します。
東北縦貫線の開通
まず、最初に挙げるのが、「東北縦貫線」の開通です。一見全く関係の無い事の様ですが、新駅が出来る事と非常に重要な関係性があります。これまで上野駅発着だった宇都宮線・高崎線・常磐線を東京駅まで延ばし、東海道線と繋げ、「東北縦貫線」を開通させる。そうすると何が起こるのか・・。現在の品川車両基地に停めている車両を、田端車両基地(尾久)に移動する事ができるのです。そして、車両を移動させた後不要となった品川車両基地跡地を再開発するのです。そうです、「東北縦貫線」の計画がなければ、新駅誕生も無いのです。(「東北縦貫線」についてはまた別の機会にご紹介します。)
品川車両基地
品川車両基地の面積は約20ha、東京ドームの約4個分もの広大な敷地です。こんな広い敷地が都心に未だあったとは少々驚きますが、確かに品川駅周辺のだだっ広い空間は車窓から見慣れている景色のため何も感じなかっただけで、大変勿体無い土地利用に思えます。開発計画は、現在の山手線・京浜東北線の線路を200m東へ移動させ、品川駅から北へ約1kのところへ新駅を建設する。線路を移動させた後、残りの敷地約15haで新駅を中心にオフィスや商業施設、高層マンションの大規模開発を行なう、というものです。(イメージとしては六本木ヒルズが近いかもしれません)
この品川駅・田町駅周辺地域は、国の「国際戦略総合特区」に、東京都の「アジアヘッドクォーター特区」に指定されています。これは、新たな外国企業誘致プロジェクトを実施するエリアで、2016年までにアジア地域の業務統括拠点や研究拠点を50社以上、その他の外国企業を500社以上誘致する。要するに国際競争力を強化する事を目的としたプロジェクトです。そのためには、この品川車両基地跡地の再開発が大変重要な役割を担うのです。
空港へのアクセス充実
国際競争力を強化する上で重要な点として、空港の充実、空港からのアクセスの充実が挙げられます。羽田空港は2010年に新国際線ターミナルを開設し、再国際化を果たしました。品川駅と羽田空港は距離も近いのでこのアクセスを充実させ、外国企業の日本(東京)進出へのアピールポイントにする事ができます。更に、成田への乗り継ぎをもっとスムーズにする事が出来れば、羽田空港と成田空港を一体の空港として利用する事も夢ではありません。現在の羽田と成田の年間旅客数はおおよそ9,793万人ですから、(世界一位の米アトランタは約8,933万人)いよいよ世界のトップクラスの空港の仲間入りという訳です。国際競争力強化の要となる部分ではないでしょうか。
満ち溢れた将来性
そして話は新駅に戻りますが、羽田空港に乗り入れている京浜急行線の泉岳寺駅は、まさにこの新駅の近くであり、ここから各地へ移動するにはもってこいの場所といえます。新駅を作る事は、空港と主要都市を結ぶうえでの重要な拠点となるのです。
また、もう一つ、品川駅の開発において今後注目されるのがリニア中央新幹線の開通です。東京-大阪間を結ぶ計画で(東京の駅は品川駅になる方針)、2027年にまず品川-名古屋を先行開通。品川-名古屋間を40分で結ぶという驚異的な速さです。普段の通勤時間より短いじゃないか!という方も大勢いらっしゃると思います。始発駅の予定となる品川はさらに発展する可能性を秘めており、面白いほど将来性に満ち溢れているように感じます。
国際競争力の強化
新駅が出来る事の背景には、「国際競争力の強化」という壮大なテーマがあったのです。
これからの日本は、少子高齢化が進み、生産人口も減少の一途を辿る事が予想されています。このままでは日本はどうなってしまうのか・・。外国の企業を誘致して活性化を図るしかないのではないでしょうか。海外の玄関口である国際空港として今後更に発展していくのは都心部へのアクセスや利便性を鑑みても羽田国際空港です。その最も近いビジネス街・繁華街が品川になるのです。
アジアヘッドクォーター特区
因みに「アジアヘッドクォーター特区」の方針は 以下の通りです。
①ビジネス環境の整備
外国企業が日本(東京)へ進出しやすくする為、会社設立に必要になる専門家(税理士・会計士・弁護士・司法書士等)と連携して、円滑にビジネスができる環境を整備する。
②生活環境の整備
東京へ誘致した外国企業の従業員やその家族が、本国にいた時と同じ様な日常生活を送れるように、多言語で情報提供を行なう。各種相談対応や手続きの代行、医療機関や行政機関に関する情報提供を行なう機関の設置。英語で学べる学校の整備。外国人医師の拡大。
③都市インフラの整備
大規模災害時にも対応できる環境の確保。
④誘致・ビジネス交流活動
海外誘致企業セミナーの活用やMICEの誘致・開催支援等を通じて外国企業の東京に対する認知度を高める。海外進出の候補地として東京を検討している外国企業の掘り起こし。外国企業と国内企業との連携を図るにあたってのマッチングや日本での事業展開のサポート。地方税(法人事業税等)の最大限の免除。入国・再入国審査期間の短縮。
これを聞いただけでも、沢山のビジネスチャンスが眠っていると思いませんか?この数年の間で、どのように品川が、東京が、日本が、変わっていくのか非常に興味深いところです。今からこの近い将来の構想を見据えて、ビジネスチャンスを掴みに行きましょう!
参考文献:「山手線に新駅ができる本当の理由」市川宏雄著
2012年8月 メディアファクトリー新書
【TRCの業務内容】
□不動産資産調査・分析業務
□相続税物納適格診断・物納整備業務
□貸宅地整備・管理業務、賃貸住宅等の管理業務
□有効活用企画提案・実行サポート業務
□不動産流通価格検証、売買・賃貸仲介業務
~山手線に新駅ができる~
<発信元> TFP不動産コンサルティング株式会社(TRC)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館14階
Tel:03-6212-2530 Fax:03-6212-2532
《http://www.tfp-rc.co.jp e-mail:info@tfp-rc.co.jp》
文:宮尾 啓子
「山手線に新駅ができる!」
第1回目のテーマは、「山手線の新駅ができる!」です。2020年を目処に山手線の品川駅~田町駅の間に山手線の30番目の新駅が建設される事は、既に皆さんもご存知の事と思います。ですが、この新駅が誕生するにあたっての背景や、今後の構想まではご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。新しい駅が出来て街が活性化されて良かったね、便利になって良かったね、というだけではない、日本の今後を左右する程壮大なスケール構想なのです。その内容をご紹介します。
東北縦貫線の開通
まず、最初に挙げるのが、「東北縦貫線」の開通です。一見全く関係の無い事の様ですが、新駅が出来る事と非常に重要な関係性があります。これまで上野駅発着だった宇都宮線・高崎線・常磐線を東京駅まで延ばし、東海道線と繋げ、「東北縦貫線」を開通させる。そうすると何が起こるのか・・。現在の品川車両基地に停めている車両を、田端車両基地(尾久)に移動する事ができるのです。そして、車両を移動させた後不要となった品川車両基地跡地を再開発するのです。そうです、「東北縦貫線」の計画がなければ、新駅誕生も無いのです。(「東北縦貫線」についてはまた別の機会にご紹介します。)
品川車両基地
品川車両基地の面積は約20ha、東京ドームの約4個分もの広大な敷地です。こんな広い敷地が都心に未だあったとは少々驚きますが、確かに品川駅周辺のだだっ広い空間は車窓から見慣れている景色のため何も感じなかっただけで、大変勿体無い土地利用に思えます。開発計画は、現在の山手線・京浜東北線の線路を200m東へ移動させ、品川駅から北へ約1kのところへ新駅を建設する。線路を移動させた後、残りの敷地約15haで新駅を中心にオフィスや商業施設、高層マンションの大規模開発を行なう、というものです。(イメージとしては六本木ヒルズが近いかもしれません)
この品川駅・田町駅周辺地域は、国の「国際戦略総合特区」に、東京都の「アジアヘッドクォーター特区」に指定されています。これは、新たな外国企業誘致プロジェクトを実施するエリアで、2016年までにアジア地域の業務統括拠点や研究拠点を50社以上、その他の外国企業を500社以上誘致する。要するに国際競争力を強化する事を目的としたプロジェクトです。そのためには、この品川車両基地跡地の再開発が大変重要な役割を担うのです。
空港へのアクセス充実
国際競争力を強化する上で重要な点として、空港の充実、空港からのアクセスの充実が挙げられます。羽田空港は2010年に新国際線ターミナルを開設し、再国際化を果たしました。品川駅と羽田空港は距離も近いのでこのアクセスを充実させ、外国企業の日本(東京)進出へのアピールポイントにする事ができます。更に、成田への乗り継ぎをもっとスムーズにする事が出来れば、羽田空港と成田空港を一体の空港として利用する事も夢ではありません。現在の羽田と成田の年間旅客数はおおよそ9,793万人ですから、(世界一位の米アトランタは約8,933万人)いよいよ世界のトップクラスの空港の仲間入りという訳です。国際競争力強化の要となる部分ではないでしょうか。
満ち溢れた将来性
そして話は新駅に戻りますが、羽田空港に乗り入れている京浜急行線の泉岳寺駅は、まさにこの新駅の近くであり、ここから各地へ移動するにはもってこいの場所といえます。新駅を作る事は、空港と主要都市を結ぶうえでの重要な拠点となるのです。
また、もう一つ、品川駅の開発において今後注目されるのがリニア中央新幹線の開通です。東京-大阪間を結ぶ計画で(東京の駅は品川駅になる方針)、2027年にまず品川-名古屋を先行開通。品川-名古屋間を40分で結ぶという驚異的な速さです。普段の通勤時間より短いじゃないか!という方も大勢いらっしゃると思います。始発駅の予定となる品川はさらに発展する可能性を秘めており、面白いほど将来性に満ち溢れているように感じます。
国際競争力の強化
新駅が出来る事の背景には、「国際競争力の強化」という壮大なテーマがあったのです。
これからの日本は、少子高齢化が進み、生産人口も減少の一途を辿る事が予想されています。このままでは日本はどうなってしまうのか・・。外国の企業を誘致して活性化を図るしかないのではないでしょうか。海外の玄関口である国際空港として今後更に発展していくのは都心部へのアクセスや利便性を鑑みても羽田国際空港です。その最も近いビジネス街・繁華街が品川になるのです。
アジアヘッドクォーター特区
因みに「アジアヘッドクォーター特区」の方針は 以下の通りです。
①ビジネス環境の整備
外国企業が日本(東京)へ進出しやすくする為、会社設立に必要になる専門家(税理士・会計士・弁護士・司法書士等)と連携して、円滑にビジネスができる環境を整備する。
②生活環境の整備
東京へ誘致した外国企業の従業員やその家族が、本国にいた時と同じ様な日常生活を送れるように、多言語で情報提供を行なう。各種相談対応や手続きの代行、医療機関や行政機関に関する情報提供を行なう機関の設置。英語で学べる学校の整備。外国人医師の拡大。
③都市インフラの整備
大規模災害時にも対応できる環境の確保。
④誘致・ビジネス交流活動
海外誘致企業セミナーの活用やMICEの誘致・開催支援等を通じて外国企業の東京に対する認知度を高める。海外進出の候補地として東京を検討している外国企業の掘り起こし。外国企業と国内企業との連携を図るにあたってのマッチングや日本での事業展開のサポート。地方税(法人事業税等)の最大限の免除。入国・再入国審査期間の短縮。
これを聞いただけでも、沢山のビジネスチャンスが眠っていると思いませんか?この数年の間で、どのように品川が、東京が、日本が、変わっていくのか非常に興味深いところです。今からこの近い将来の構想を見据えて、ビジネスチャンスを掴みに行きましょう!
参考文献:「山手線に新駅ができる本当の理由」市川宏雄著
2012年8月 メディアファクトリー新書
【TRCの業務内容】
□不動産資産調査・分析業務
□相続税物納適格診断・物納整備業務
□貸宅地整備・管理業務、賃貸住宅等の管理業務
□有効活用企画提案・実行サポート業務
□不動産流通価格検証、売買・賃貸仲介業務