さてさて、今回も生中継で見ちゃいました。ワールドカップ・ロシア大会:サッカー日本代表対ポーランド戦。長くなりますが、自分の考えをまとめてみた。
 
今回の試合は、「目的と手段」の違いを認識することがいかに大切かを考えさせられた。
 
「え~~~~~~~?」と言う感じで、まさかの終わり方だったし、試合内容は「つまらない!」の一言に尽きる!
 
でも、サッカー日本代表、特に日本人の西野監督の目的と手段の違いを認識し、試合中に刻々と状況が変わるの中で、最後まで冷静に手腕を発揮し、決勝オトーナメント進出を実現させた!凄いとしかいいようがない!映画「ミッション・インポッシブル」の世界を実際にやった感じ。
今回のポーランド戦で、マスコミの多くが批判的だけど、個人的には、西野監督と日本代表チームの皆さんに「あっぱれ!」をあげたい!「よくやった!」とね!1勝1敗1引き分け!優勝候補アルゼンチンと同じ2位通過!内容は違うが同じく決勝トーナメント2位通過!
 
マスコミ的には、グループリーグを
 
1試合目:負け、
2試合目:引き分け、
3試合目:勝ち
 
という奇跡のストーリー展開を望んでいただけに、今回のポーランド戦の試合の敗戦の仕方に納得いかず、批判しているんだろう。
 
今回の試合だけを観に行ったサポーター、ファンの皆さんにとってはつまらない試合だったかもしれないし、文句を言う気持ちはわかる。が、今回のポーランド戦の試合の目的が何かを考えれば、試合終盤10分前後の時間稼ぎは「あり!」だね。 あの自陣でのパス回しはルール違反ではないし、積極性なプレーをしないと反則になるということもない。西野監督は批判を覚悟の上で、目的を達成する為に、刻々と代わる状況の中で
 
「自陣でボールをまわし、時間を稼いで0-1で試合終了させる!」
 
を実行した。
 
「日本代表が決勝トーナメントに出場する為には何が必要か?何ができるか?」
 
と考えた場合、手段の1つとして、最後の10数分に、自陣でパス回しをして、ファウルをださないようにプレーする選択を取った。
 
「反則してもいいから相手をつぶせ!危険なタックルをしてでも、相手のプレーを止めろ!」
 
と、どこかの大学スポーツ監督が言ったような指示ではない。
 
 
サッカーでは、試合終盤に、リードしているチームが、時間稼ぎのパスを繰り返したり、遅延行為をしたりすることはよくある。でも、今回は負けているチームがW杯で実行したから驚かれ、批判された。似たような試合運びは、フランス対デンマークでもあったし、ウルグアイとエジプトの試合では、完全に攻めと守りに徹した両極端の手段をとったチーム同士が戦った。試合終了ギリギリまで、ウルグアイは攻めまくり、エジプトは守りに徹した。
 
では、守りに徹したエジプトの試合運びは非難されたか?決してそんなことはない。むしろ最後の最後まで守備に徹し、カウンターアタックで一瞬の攻めに出てウルグアイに勝とうとしていた。結果、最後にウルグアイのセットプレーで1点を許し、エジプトは負けてしまった。でも、見ていてとても面白かった。エジプトにも理想の戦い方があったと思うが、ウルグアイ相手には、自分達の理想の戦い方を捨て、ベストな手段を選んで、少ないチャンスに賭けた。が、結果は負け。個人的には、エジプトの戦い方は素晴らしかった。
 
「時間稼ぎ」は決勝トーナメント進出するための手段であって、目的ではない。
 
何度も言うが、今回の目的はあくまでもベスト16で試合に勝ち、
 
ベスト8進出
 
と言う歴史を塗り替える偉業を達成すること!もちろん、最後まで攻める姿勢を見せて欲しかったが、現実には、
 
「私、一生頑張ってます!」 
「気合だー!」
「死に物狂いで戦います!」
 
なーんて言ってる場合ではない。そんな余裕が今の日本代表にはないのだ!状況に応じてベストな方法を使う!それがたとえブーイングを浴びたとしても、目的達成の為に実行する。
 
実際に、日本人である西野監督がやったことが、とにかく凄かった!批判を覚悟!綺麗ごとは言ってられない!
 
西野監督は、Jリーグ監督時代もあんまり感情をむき出しにすることはない人だったけど、今回のW杯は、大胆で勇気ある行動を取っている。普通じゃ考えられないことをやって結果を出している。何が凄いって、どうしようもないチーム状態を短期間で変貌させ、今回のような試合運びを選び、日本人監督が決勝トーナメント進出を実現させたといいうこと。
 
主力6人交代して望んだ今回のポーランド戦は、戦力も落ちるし、ポーランド相手に、たとえ主力のベストメンバーで試合を試合をしたとしても、引き分け以上の結果を出すのは非常に難しい。主力メンバーを出せば、勝つ可能性が高まったが、そうしたら、既に疲弊している主力メンバーが決勝トーナメントに進んだ場合は、ベストな状態で戦える準備ができなくなる。試合開始まで、監督は相当悩んだと思うし、刻々と試合状況が変化する試合中で、常にベストな状況を維持して、目的達成の為に頑張る。試合前よりも、試合中はパニック状態だったのではないかなあ。
 
「美しいサッカーを見たい!」
「戦う姿勢を見たい!」
あんな時間稼ぎは恥ずべき行為だ!」
 
そんなの日本代表のチームみんなだってわかってる!でも、そんなこと言ってられない!そんな余裕がない。最後まで攻める姿勢をとった場合は、カウンターで2点目をとられて、決勝T行きを逃してしまう。今回はそういう理想は履き捨てた。選手もあらかじめ、最悪の事も覚悟しておけと伝えられていたと思う。
 
 
「時間稼ぎのパス回しは恥ずべき行為?」
 
そういうことを言う人には、
 
「やれるもんならやってみろ!」
 
って言いたい。ボール回ししながら、ファウルも警告も一切出さないと言うルール付でね!メチャクチャ難しい。セネガルが同点弾を決めたら、そこでTHE END!相当難しい決断!こんな究極な選択を見るのはなかなかない!普通の監督ならこんな方法とらない。でも、西野監督は賭けにでた!勝負でた!そして目的を達成させた!
 
何度も申し訳ないが、西野監督と日本代表、よくやったよ!本当によくやった!批判したい人には、させればいい!
 
全てのレース、試合でベストを尽くす必要があるかと言えば、そんなことはない。
 
野球でも「敬遠」という戦法もあるし、高校野球の強豪校の中には、都道府県大会予選と甲子園での全国大会では、選手をまるっきり変えてくることはよくある。あくまでも甲子園で終了する為に、予選大会では控え選手中心のメンバー構成で試合を運び、主力メンバーを甲子園出場まで温存させることはよくあることだ。じゃあ、これらの高校が批判を受けるかというと、そんなことはない。
 
陸上競技では、例えば100メートルというレースでは、決勝レースまで、予選レースを全力出して走りきる優勝候補の選手はいない。 優勝候補の実力のある選手は、予選レースではほとんど全力で走らない。最後の数十メートルは軽く流し、全力でゴールに到着しない。予選、準決勝は体力温存で、ぎりぎり通過できるように上手く調整しているし、それをわかっている人なら、理解したうえで予選、準決勝のレースを観戦している。引退した世界記録保持者のウサイン・ボルトだって、決勝までの予選、準決勝のレースでは、最初の50-60メートルまで本気で走って、残りの40-50メートルは他の選手を見て、予選通過できると思ったら、力を抜いて流してゴールして、できる限り力を使わず、決勝でベストが出せるようにやっている。なぜななら、ボルトの目的は決勝で1位になることであって、予選でベストを尽くして1位を取り続けることが彼の目的ではないから。
 
長々と書いてしまったが、ワールドカップが始まるまで、多くの人が日本代表に期待していなかった。正直、個人的にも期待もてなかった!大会が始まる前は、日本代表のコンディションでは予選リーグ3戦全敗だと予想していた。期待なんてほぼゼロ!奇跡が起きない限り、1試合も勝てないと考えていた。でも、実際に大会が始まったら、日本代表は信じられない試合をしてくれた。びっくりするぐらいの変貌!すごいいいチームに変身してくれた。見ていて頼もしいし、期待持てなかった自分が情けない。
 
一体、西野監督、スタッフ、選手たちは、どのようにいいチームに作り上げていったのか、その具体的な対策を知りたい!

 

 
ということで、ベスト16ではベルギーと対戦が決まった。正直言って勝つのは99%無理だと思う。3-0で敗戦するぐらいのレベル差。ベルギーには世界トップレベルの選手が主力メンバーに半分ぐらいいる。でも、サッカーの試合では何が起こるかわからない。少ない可能性にかけることにしよう!
 
頑張れニッポン!