宙組『エリザベート』
観ております。

運良く初日チケット、そのすぐ後の週末のチケット、翌週のチケットを手配することが出来、1週間以内に4つも宝塚の公演を観たことに(^^;;(うち1つは花全ツ)

大劇公演との変化など色々感想はありますが、
まずはトート閣下のちょっとした変化にドキドキ。

最後にエリザベートが手に入ることを完全に見越したトートで、シシィ含めハプスブルク家の人やそれを取り巻く人々を手のひらで転がしてるような、そんな造形です。
そして、結婚式の後の高笑いのかっこいいこと。この高笑いを聞くと「あー転がしてる転がしてる」と思ってしまう…
トートが使った舞台の中でその他登場人物が踊ってるような、そんなエリザベートです。

こういう方面に余裕があるトートというのも久しぶりな気がします。私的大ヒットエリザベートは2002花組の春野寿美礼&大鳥れいコンビなのですが、それに迫るか越すくらい今回のエリザベートはお気に入りです。
そしてオサトートもまぁトートみたいに余裕あるトートだったなあと思い出されます。

何年か前までとんでもない歌唱力だったまぁ様ですが、ここ数年でメキメキと上達されて今やすっかり歌ウマ。難なく〜とか超上手い!と手拍子に言えるほどではないにせよ、私的にはとても好きな声です。新人公演を観ながら「やっぱりまぁ様の声が好きなんだな」としみじみ感じました。音程が合ってることも勿論ですが、声の好みも結構重要。

東京に来てちょっと残念だったのは、体操の部屋の場面、
シシィ「あなたが本当に死だというなら、私の命を奪うがいい」
(ここ)
「でも愛することはできない」

↑(ここ)のところでトートがシシィに口付けようとしますが、宝塚で見た時はほんっとうにスレッスレまで顔が近づいていて、遠目で見たらくっついちゃってるんじゃないか!?と思うくらいだったんです。「愛することは出来ない」と言い切った後にやっと動きを止めてて。
その動きの素早さや顔が近づくことによってシシィの声が内側に響く感じになるのも相まってより怪しげな雰囲気になっていましたが、
それが東京からは結構早い段階で顔を止めてて、あのドキッと感が楽しかったので、残念といえば残念…

そしてトート閣下登場シーンで例の椅子に乗ってウィーンと舞台を移動しますが、あそこで足を組むのをやめてますね?
足を組んだ状態でウィーンと移動して→足を組み替える→そのまま立ち上がる
だったのに、足を組まずに移動→台座の回転に合わせてちょっとだけ足の位置を微調整→立ち上がるに変わってて、足を組んでる閣下素敵だったのに…とこれもまた残念。

しかし、昇天の場面でシシィの左手を "しっかと握ったまま" 右手の平にキスをする演出や、
どこの場面だったか!忘れてしまいましたが、顎をクイっと上げるシーンなども加わっていました。(手がこんがらがりそうなのにわざわざ顎を持ち上げてて、ドキドキしつつも大変そうだなと思ったり…)

随所随所の表情や言葉の使い方・歌い方(例えば「死ねばいい…!」は噛み締めるような言い方であったり、「虚しい戦いだ」を鼻で笑いつつ歌ったり、「死は逃げ場ではない」は自分にも言い聞かせるようなニュアンスを含んでいたり)
と工夫されていて、全く新しいトート閣下が出来上がっていたなと驚かされました。

普段あっけらかんとされた方であるだけに、トートのような重々しい役を深みのあるお芝居でもって演じられていることにもまたギャップを感じます。

トートの全ての行動の根底にある「シシィへの愛」が感じられましたし、また、決してシシィを蔑ろにはしないからこその最後の昇天の場面に繋がるのだなと思います。

そして、タイトルロールエリザベートを演じるみりおんがかなりのレベルで演じて歌っておられるからこそ、トートのお芝居も厚みをもって息づいているんですね。
失礼ながらここ最近のシシィは歌がウーンな方が多くてイマイチ集中出来なかったので、ただ素直にエリザベートの世界に浸れたことは嬉しかったです。


ところで東京初日の組長のご挨拶の間、しきりに目元を拭う?触っていたまぁ様がちょっと気になりました。泣いてたのかな?まつげの具合が悪かったのかな?とお友達と話したりしましたが(笑)

すっしーさんのご挨拶を聞いて、エリザベートがそんなに上演されたのかと感慨深さもあり、自分が出てたわけでもないのに若干ウルっときましたので、主演として演じられたまぁ様の感慨はひとしおだったことと思いますので…まぁ様もウルっときたのかな?ということにしています(笑)