「USDTで送れば、海外送金の手数料はほぼゼロ」
こんな話をよく見かけます。
確かに、ブロックチェーン上の送金手数料だけを見れば安い場合があります。
でも、実際の送金はそれだけでは終わりません。

■ USDT送金の実際の流れ
例えば、韓国から海外へUSDTを使って送る場合、
1. 法定通貨を取引所へ入金
2. USDTを購入
3. USDTを出金
4. ブロックチェーン上で送金
5. 相手側の取引所へ入金
6. USDTを売却
7. 現地通貨を銀行へ出金
という流れになります。
■ 本当のコストはどこで発生する?
重要なのは、オンチェーン手数料だけではありません。
実際には、
・USDT購入時のスプレッド
・取引所の出金手数料
・USDT売却時のスプレッド
・現地通貨への出金コスト
などが発生します。
特に見落とされやすいのが「スプレッド」です。
USDTを買うときに1回。
受取国でUSDTを売るときに、もう1回。
つまり、価格差によるコストが2回発生する可能性があります。
■ 少額なら普通の海外送金が安いこともある
暗号資産ルートには固定費があります。
そのため、100ドルや200ドルのような少額送金では、固定費の割合が大きくなります。
一方、海外送金サービスは送金額に応じて為替マージンが増えることがあります。
そのため、
少額
→ 通常の海外送金が有利な場合がある
高額
→ 暗号資産ルートが有利になる可能性がある
という逆転が起きます。
■ 国によっても全く違う
ここも重要です。
USDTを受け取っても、現地通貨に簡単に交換できなければ意味がありません。
例えば、
・取引所が現地通貨出金に対応していない
・P2Pしか方法がない
・銀行側の制限がある
・流動性が低い
といったケースがあります。
つまり、
「USDTを送れる」
ことと、
「相手が現地通貨を受け取れる」
ことは別の話です。
■ 結論
USDT送金は、必ずしもほぼ無料ではありません。
見るべきなのは、
「送金手数料はいくらか」
ではなく、
「最終的に相手はいくら受け取るのか」
です。
私はこの比較を毎回手作業でするのが面倒で、TransferIQというツールを作りました。
TransferIQでは、
・海外送金サービス
・銀行
・P2P
・暗号資産ルート
・オフランプ
を同じmid-market rate基準で比較します。
単純な手数料ではなく、最終的な受取金額を重視しています。
Web:
transferiq.org
Androidアプリ:
Google Playで提供中です。
私はフィンテック・暗号資産取引所関連のオペレーションに約8年間関わり、現在はブラジル・サンパウロに住みながら実際に国際送金を利用しています。
だからこそ、
「安いと言われている方法」
ではなく、
「実際にいくら届くのか」
を比較することが大切だと考えています。