娘が生まれてから小学校に上がるまでの6年間は、毎年8月の終わりに一家でプチ山歩きツアーに行ってました。中でも一番の強行軍だったのは、娘が3歳の夏、月山~磐梯山を縦走(車でね)したコースです。
初日に高速で山形県まで行き、月山の麓にあるペンションポレポレファーム
に一泊。ポレポレというのはスワヒリ語で「のんびりゆっくり」という意味で、月山ではリフトに乗ったりして文字通りゆっくり過ごしました。
翌日、山を越え延々と下道を通って、裏磐梯国民宿舎 へと。娘とふたり酔いました。(車にね)その日も午後はのんびりゆっくり桧原湖で遊んだりしてました。
そして、3日目がこのツアーのメイン、磐梯山頂へのアタックです。
今回は山歩き超ビギナーの娘がいるので、最短コース八方台からの往復にしました。
登りの前半は、見通しが利かない樹林帯の道で、時々木の根っこにつかまって崖っぷちを歩くような箇所もあります。最初は小走り気味に飛ばしていた娘は、少し疲れてくると「あと何分?」を連発し、その都度「あと5分歩いたらチョコ食べようか」とか「あと30分でお休みしようか」となだめ励まし、そんなやりとりが数え切れないほどあり「あと何回~?」と、こっちが泣きたくなってきました。
やがて本格的に疲れてきた娘は「お腹が空いた」「もう帰る」とぐずり出しました。やはり3歳児に磐梯山は無理だったか、せめて眺めのいい弘法清水まで頑張ってお昼食べたら下山しようか、と迷っていると・・・。
家族連れで娘より少し小さい女の子が『うさぎとかめ』のうさぎのように足取りも軽く登ってきて、わたしたち一家を追い越して行くのです。
「えらいねー、いくつ?」と訊いたら2歳とのこと。それを聞くや娘は俄然元気を取り戻し「やっぱり登る!」と、すたすた歩き出しました。
しばらくハイペースで登って行くと、さっきの女の子が眠ったままお父さんに抱えられ下りてくる所に会いました。弘法清水に着いたあたりで疲れて寝てしまったそうで。
娘は登頂する気満々だったので、弘法清水では小休止だけにして、午後1時過ぎにようやく頂上に立ち、父親が作ってくれたラーメンを鍋から食べました。
雲が出ていてあまり見晴らしはよくなかったけれど、磐梯山頂は大賑わい。地元の小学校の遠足なのか、ジャージ姿の集団にも出会いました。
下りは疲れもあってか娘に「あと何分?」と訊かれる回数も少なく、3歳でこんな距離をよく登ったもんだと呆れながらの下山。登り2時間、下り1時間20分という予定のコースを往復7時間もかけて歩き通し、バス停に到着した時はうす暗くなっていました。(滝汗)
これに懲りて以後、より楽なハイキングコースを選び、山もポレポレ歩くことにした親子でした。