「てめえ ふざけるな。 俺は被害者だぞ。ガタガタ言わずに俺の言うとおりにしろ。じゃないと示談してやらねーぞ。」

 

 当然、人身担当者も人の子であり「この人には厳し目に査定しよう。」と思うときもある。本音を言うと、扱う案件は全部自分以外の人がやった事故。被害者にあまり感情移入をする事は無く、必要以上に口撃をされれば査定を厳しくしようとする事もある。


 特に他覚所見のない、頚椎捻挫や打撲程度の被害者に

「てめえ ふざけるな。 俺は被害者だぞ・・・・・」だなんて言われれば、「そうですね。申し訳ございませんでした。」と言いつつも、どこかで帳尻を合わせようかと算段する。過失割合を厳しく取ろうか・打ち切りを早めにしようか・通院交通費のタクシー代を不認定にしようか等など。はっきりと言ってしまえば、一括の対応なんてこちらの胸三寸なのだ。被害者なので感情的になる事はある程度仕方ないにしろ、最低限コミュニケーションがとれるぐらいの人間関係であって欲しい。担当者をどなり散らすような被害者はどこかで損をするのだなとつくづく思う。大体こういう時は、物損の過失割合でもめていたり、全額賠償案件であっても、損害の範囲などでもめてコミュニケーションが崩れる。人身担当で陥りやすい上記の例は、


・ 必要以上の通院交通費のタクシー代請求

→本来は歩けるのに、公共交通機関を使って頂けない場合等。


・ 整形外科をはじめとした医療機関に行かずに整体・マッサージ等を希望する場合。

→本来は医療機関にて治療すべきで、整骨院等は医師の指示があって初めて治療となる。また、医療機関でしか投薬の処方箋が出ない為、医療機関への通院をおすすめしている。あくまで医療機関がメインであって、他の施術等は補助的な役割である。


・ 入院の際は個室を認めて欲しい。

→満室だとか、社会通念上の理由があれば認められるがそれ以外であれば大部屋にて加療してもらう。


 被害者か加害者かと言うのは、過失割合に反映されるものであって、損害の範囲の見解で相違があったからと言って、過失の大小にて決めるべきものではない。それを丁寧に説明をしても逆上するのであれば、この人にはあまりいい未来が待っていない。


被害者様にも常識の範囲内にて、損害の拡大を防いでもらうか、その意図を汲み取った人身担当者のアドバイスを聞き入れてもらわないとどこかで帳尻を合わせようとする、担当者の算段があると思っていただきたい。感情的にものを言うだけでは、損をします。


 ちなみに「示談してやらねーぞ。」と言う文言は、全く担当者へのダメージにはなりません。適正かつ妥当の範囲外での請求を飲んで示談に応じる事は、組織的にもNGだし案件が滞って長期未解決になっても自分自身の査定には響かないからです。それに事故後3年で時効の援用も主張できますのでそこまで塩漬けにして、自然消滅って事も結構あります。