FXを始めてしばらくすると、

全然勝てない自分に気付きます。

 

そう。

FXって、なかなか勝てないんですよね。

 

だから、色々なものにすがって、

自分が勝てない事を正当化しようとする。

 

いわゆる、正常性バイアスです。

 

今回は、そんな正常性バイアスによって

生み出された幻想のお話。

 

ランダムウォーク理論です。

 

 

株価の値動きは、どの時点においても

長期的にも短期的にも「上昇と下降の可能性」が

ほぼ同じであり独立した事象であるから、

過去のトレンドやデータによって将来の値動きを

予測することは不可能である、

とする理論である。

[ウィキペディアから抜粋]

 

要するに、株の値動きはランダムなので、

予測出来ません、という理論ですね。

 

 

これが何故か、FXにも適用出来ると。

そう考える人がいるんですよ。

 

そしてその理論を拡散させている。

その理論を目にした「トレードで負けている人」

は、これが原因だ!

と思うわけですね。

 

 

そもそも、

株価に適用出来ているのかどうかについても

喧々諤々、論争の種になっている。

 

じゃあ、FXではどうなの?

っていうと、

FXでは当てはまらない事が

既に証明されています

 

 

光文社から出版されている

『経済物理学の発見』

 

この118ページにあるように、

例えば1つ前のティックが上昇の時、

次のティックが上昇する確率は

わずか33%程度であった事が確認されています。

 

下降する確率は67%もあるのです。

 

ランダムウォークであれば、

上昇するのも下降するのも

50%に近くなるはずです。

 

 

ちなみに、この方のブログでは

更に細かい検証をされており、

https://www.bonjin-biz.xyz/fx-randomwalk-or-conditional-probability/

陽線1分足が続けば続くほど、

その次が陰線になる確率が高くなる、

という事を証明されています。

 

勿論、ティック単位、1分足単位なので、

じゃあ逆張りすれば勝てるのかというと

そんな事は無く、

スプレッドや手数料やスリッページによって

負けてしまうのですが。

 

 

また他にも、金融工学の第一人者、

茨城大学の鈴木教授の研究でも

ランダムウォーク理論の反証が

述べられています。

 

 

以上の例から、FXはランダムウォークでは無い

という事は、既に証明されています。

 

 

逆説的に言うと、FXでは法則性を持って

動いていると言えます。

 

勿論、全て法則性を持っているわけではなく、

上記で引用した検証結果から言えば、

何割かはランダムウォーク、

何割かは法則性がある、

と考えられます。

 

なので、我々としては、

その法則性がある何割かでトレードし、

利益を出す事を目指せば良いのです。

 

 

ポイントとしては、

収支が「常に」右肩上がりになる事を

想定しない

という点です。

 

ランダムウォークの割合が多い相場や

法則性が通用しない相場が続くと

どうしても負け、ドローダウンが

続いてしまいます。

 

だから、収支が常に右肩上がりになっている

トレードロジックは有り得ません。

有っても、

それは過剰最適化されたロジックであり、

将来にわたって恒久的に利益を出す事が難しい

ものになっているのです。

 

 

理論で裏付けされ、検証結果で証明された

トレードロジックであれば、

一時ドローダウンが続いても、

必ず右肩上がりになる日が来ます。

 

検証結果に沿ったレベルのドローダウンなら、

諦めずに使い続ける事が重要です。

 

 

友だち追加

↑FXで勝ち組になるためのヒントを配信中

Trader Kaibeの投資研究室
↑Youtubeチャンネル配信中