これは、フィクションです。   

” スラスラ” お読みいただけるように、3人の会話の形式をとっています。

 

 <登場人物>

  ① 転那(コロナ)さん

    会社を早期退職し、悠々自適の生活を送っている50歳代の男性

 

  ② 分権(ブンケン)さん

    少し無責任な40歳代の現職の地方の役人

 

  ③ ナースさん

    ブンケンさんの妻で、元病院勤務の看護師

 

 

〇 今でも濃厚接触者は14日間も自宅待機?

(コロナさん) オミクロン株の拡大はすごいね。

         今でも、濃厚接触者は14日間も自宅待機をさせられるのかな?

 

(ナースさん) そうだと思うよ。

         なぜ14日間なのか知っている?

 

(コロナさん) 知らない。

 

(ナースさん) 14日間はコロナウイルスの潜伏期間らしいよ。

 

(ブンケンさん)たしかデルタ株の平均潜伏期間は4~5日だったよね。

          長すぎるような気がするな。

 

(コロナさん) オミクロン株の潜伏期間はもっと短いよね。

 

(ナースさん) まだよく分からないけど、3日間ぐらいと言われているよね。

 

(コロナさん) 本当に14日間も必要なのかな?

         PCR検査をしてもっと短くできないのかな?

 

(ブンケンさん)厚生労働省が、もっと短くする方向で検討しているらしいよ。

         やっと重い腰をあげるのかな。

         ヨーロッパ諸国では、既に短期間になっている。

 

(ナースさん) 既に、いろいろな知見が出ていると思うけどな。

 

(コロナさん) 沖縄県では、濃厚接触者になった医療従事者が働けなくて、医療に支障が生じ   

        ているらしいよ。ニュースで見た。

         早く見直しをすればいいのにね。

 

(ブンケンさん)本来は、保健所長の権限で期間の見直しができるんだけどな。

         これは地方が権限を持っている。 

         でも、厚生労働省が見解を出すまで、地方は見直しをしないだろうな。

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(コロナ渦による需要低迷で米価も下落! こちらも政治の力で!)

 

 

 

 

 

ちょっと変わった闘病生活 新型コロナ

(保健所のもう一つの機能強化)

 

 

 

                                      (畑の片隅のみかんです)

 

 

 私は、2021年8月に”新型コロナウイルス”に感染しました。

 

 自覚症状

 発熱外来

 PCR検査(抗原検査)               

 保健所の疫学調査

 保健所による入院等の検討

 

 とプロセスを経て、”50歳代で、基礎疾患があるかも? ”という程度でしたが、新型コロナの”宿泊療養施設”への入所が決まりました。

 

 感染者数が上昇局面に入った頃で、もう1日遅かったら、自宅療養になっていたかもしれません。

 

 

 (畑の片隅の花です。”自然の状態?”です。要は手入れをしていません。)

 

 

 

 私と同様に新型コロナウイルスに罹患されても、

 重症、中等症となり即入院された方々

 入院ができず自宅療養を余儀なくされた方々

 は、軽症とされた私とは全く異ったご経験をされ、全く異なった想いを持たれたと思います。

 

 私の”体験記?”は、表面的にですが、

 ‟現場の保健所職員”や‟宿泊療養施設職員”への怒りに満ちた内容になっています。

 これは、私が軽症の範疇で、いろいろ感じる余裕があったからです。

 

 

 

 

 

 同じ新型コロナウイルス感染症の体験記でも、他の皆様の体験記とは違う視点のものです。

 内容は、‟保健所行政への痛烈な批判”となっています。

 

 ただ、私は、組織の一員として働かれている現場の方々を非難するつもりはありません。

 ‟地方の時代”と言われる中、自覚のない多くの‟地方自治体”の対応を問題としています。

 

 ごめんなさい。この‟地方自治体”とは、都道府県と保健所を設置している市と区です。 

 それから、自覚を持って対応されている‟地方自治体”もあると思うので、その点は、ご了承ください。

 

 

  (畑の隅の柿です。もう少し待つと甘くなるかな。)

 

 

 

 この25+αのエピソードは、私一個人の体験を基にしたもので、

 さらに、少しでも読みやすくにとおもい、3人の登場人物の寸劇としてフィクション化しています。

 

 実は、まだ未完成のため、オリジナル版を次のとおり掲載します。できれば、‟第6波”が来る前にお読み頂きたいからです。

 

 お目通しいただき、一笑にふして頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   <11~19(オリジナル版)>

   

 

   今後、保健所などの現場で働かれている職員の                                  皆様の心情に配慮するとともに、事実を裏付ける                          もの(国のQ&Aなど)をなるべく分かりやすく引用し                                      公正性を確保できるよう、それぞれのエピソードを

   一つずつリメイクして投稿していきたいと考えてお

   ります。

 

 

     ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

これは、私の体験に基づいたフィクションです。   

” スラスラ” お読みいただけるように、3人の会話の形式をとっています。

実は、”コロナさん”も、”ブンケンさん”も私です。

 

 

 <登場人物>

  ① 転那(コロナ)さん

    会社を早期退職し、悠々自適の生活を送っている50歳代の男性

 

  ② 分権(ブンケン)さ

    少し無責任な40歳代の現職の地方の役人

 

  ③ ナースさん

    ブンケンさんの妻で、元病院勤務の看護師

 

(川面に青空と雲と歩道が写っています)

 

 

 

 

11 シャワーを浴びたら叱られた

コロナさん) 入所2日目の夜に、少しだけ熱が高いから入浴は控えてシャワーにしたら、ふらつきや倦怠感が出てね。

 

ナースさん) それは大変!

 

コロナさん) そのことを看護師さんに話したら、「熱がある時にシャワーはダメでしょ!」と叱 

        られた。

          熱があると言っても36℃台だから大丈夫と思った訳だよ。

 

         「『発熱は37.5℃以上です。』と言ったのはあなた達でしょう!」と言ってやりたか 

                ったな。

 

ブンケンさん)ご立腹だね。子供みたい。

 

コロナさん) 翌日から1週間38℃以上の熱が出て、しんどくて全く動けなくなった。

         ふらつきや倦怠感はシャワーが原因じゃない。

         体調悪化の前兆だよ。

 

ナースさん) “宿泊療養施設で、ふらつきと倦怠感を訴えた入所者がその後心肺停止の状                  態で発見”というニュースをみたよ。

 

          その看護師さんには、患者の異変を察知しようという気持ちがないようね。

                通常の病院での看護ではありえない!

        

          看護師が感染しないように、電話だけで健康管理をしているみたいだけど、患 

                 者の体調が急変した後じゃないと気付かないね。

 

ブンケンさん)当初、宿泊療養施設の管理体制を考える時に、医師が入っていないみたいだ                      ね。

 

         “自宅療養に比べたらマシでしょ”と言われそうだけど、莫大な税金をかけてや 

                 るからには、しっかりした体制でやらないとね。

 

 

 

 

 

 

12 個人情報だから伝えてもらえない

コロナさん) 保健所の調査で聞かれた治療中の病気のことや服用している薬のことは、宿泊療養施設には伝わっていなかったな。

 

ブンケンさん)どうかしたの?

 

コロナさん) オンライン診療で薬を処方された後に、薬局の薬剤師さんから処方薬の説明のための電話があって「現在服用されている薬は○○と○○ですね。」と言われた。

 

でも、治療中の病気が3つもあって、10数種類もの薬を飲んでいるからね。

 

ブンケンさん)伝わっていなかったの?

 

コロナさん) うん。「お聞きしているのは○○と○○だけです。」と言われて、はっとしたよ。

 

入所時の調査票に服用中の薬を書く小さい記入欄があって、小さくて書けないからその2つの薬だけを書いたことを思い出した!

 

ブンケンさん)それしか伝わっていなかった。

 

コロナさん) そう。

保健所の調査の担当者には、時間をかけてお薬手帳の内容を延々と読み上げたのにね。

 

ブンケンさん)個人情報だからだよ。

         役所の中では同じ課の中でも、個人情報を勝手に提供することはできないよ。

 

コロナさん) えー。そうなの。

 

ブンケンさん)この状況の中だから、本人に説明して同意書でもとればいいのにね。

 

ナースさん) ちょっと待って! 薬の情報は看護になくてはならない情報よ。

        すれ違いは許されないわ! 何の説明も確認もないなんて。

 

ブンケンさん)そうだよね。命にかかわることだよね。

        お役人の非常識なところ。お役所の恐ろしいところ。

 

ナースさん) もー。信じられない!

 

 

 

 

 

 

 

13  保健所職員「言うようになっていない。」デルタ株? アルファ株?

 (コロナさん) 私の妻が、保健所の職員に「私が感染したコロナウイルスはデルタ株? アルファ株?」と聞いたらしい。

 

 (ナースさん) どちらだったの?

 

 (コロナさん) 保健所職員は「言うようになっていない。」と答えたらしい。

 

 (ナースさん) デルタ株は感染力が約2倍、ウイルス量が2,000倍近いのよね。

         どうして教えてくれないの?

 

コロナさん) 単に、自分の経験として答えたことがないだけかな。

 

ナースさん) 特に自宅療養の家族にとっては大きい話よね。

        保健所の職員は、感染患者やその家族のために仕事をしているはずよ。

 

ブンケンさん)俺だったら、直ぐに“情報の開示請求”をするね。

        少なくても、本人にデルタ株かどうかを“非開示”とする理由は考えられない。

 

        相当の理由がないと、その情報を“非開示”にはできないよ。

 

コロナさん) うん。私は、発症日から退所日までの日数が不安だった。

本当に10日間でいいのか。

 

        “10日間”は、アルファ株までの情報しか反映されていないらしい。

 

ブンケンさん)確かに不安だよね。

 

コロナさん) 宿泊療養施設の看護師さんに確認したら、やはりデルタ株のことは一切考慮されていないらしい。

 

コロナさん) デルタ株だったらウイルス量が多いから、退所日になっても、まだコロナウイルスが体内に残っていないか不安だった。

        家族に感染したら大変だからね。

 

ナースさん) そうよ! 家族の皆さんも不安だよね。

 

コロナさん) 宿泊療養施設を退所しても、自宅では、約1週間の間、自宅療養と同じように隔離生活をしたよ。

 

ブンケンさん)情報がないのは不安だ。 

 

ナースさん) 家族の方は大変だったね。

 

 

 

 

 

 

14 自宅療養者の住所・氏名 市町村には教えません!

ブンケンさん)東京都のような大都市では自宅療養者への支援ができていない市区町村が多いらしいね。

 

だけど、地方では自宅療養者へ細やかな支援をしている市町村が多いみたいだよ。

 

ナースさん) でもね、市町村に自宅療養者の情報を提供している都道府県や保健所のある市は少ないらしい。

 

ブンケンさん)もしかして、また“個人情報”の壁かな。

 

ナースさん) そうみたいよ。

 

コロナさん) “個人情報” どうにかならないの!

 

ブンケンさん)保健所が、最初に調査のために感染症患者に電話するよね。その時に自宅療養者本人の同意をとればいいのにね。

 

ナースさん) うん。市町村の細やかな支援で命を救われる人は多いと思うわ。

 

ブンケンさん)待てよ、電話での同意だけだと、同意した、同意しなかった、のトラブルになるのかな。

 

コロナさん) 田舎の方だと、市町村役場であっても知られたくない人がいるかもね。

        どうも、自宅療養者から市町村に連絡するという流れのところが多いらしい。

 

ブンケンさん)単身の自宅療養者が、高熱で呼吸器系の症状が出ているとき、自ら連絡できるかな?

 

コロナさん) 確かにね。本当に市町村の支援が必要な人が、支援を受けられない可能性があるね。

 

ナースさん) 名案があるわ!

まず、保健所が、調査の時に同意の有無を電話で確認する。1分もかからない!

 

後で、市町村が文書で「同意を撤回する時は2日以内に連絡してください。」と念を押す。

 

これで、全て解決!

 

ブンケンさん)うん。良い案だ。

        後は、保健所しだいだね。

 

 

 

 

 

 

15 濃厚接触者は14日間自宅待機!

コロナさん) 宿泊療養施設に入所して10日を過ぎた頃、やっと考える余裕が出てきて頭に浮かんだのが、濃厚接触者として自宅待機している長男と長女のこと。

 

特に、長男は民間企業に勤めているけど、解雇に追い込まれたりしないかな?なんてこと。

 

ナースさん) たしかに、突然、社員に長期間休まれたら会社にとっては痛手よね。

 

コロナさん) あまり大きい会社じゃないからね。

 

ブンケンさん)うん。お役所日の丸とは違うよな。

 

コロナさん) なぜ14日間なのか知っている?

 

ブンケンさん)新型コロナウイルスの潜伏期間だったかな。

 

コロナさん) そう。でも、本当に14日間も必要なのかな?

 

ブンケンさん)デルタ株の平均潜伏期間が4~5日だったよね。

        言われてみれば長すぎるような気がするね。

 

コロナさん) 例えば“10日間に変更した場合にどの程度のリスクがあるか”なんかを時々検証しているのかな?

 

ブンケンさん)ふん。

 

コロナさん) とりあえず宿泊療養施設の職員に聞いてみたら、「国の基準のとおり。全国のどこの保健所もそうしている。」だって。

 

ブンケンさん)まあ。そのレベルだろうね。その職員にそれ以上言っても仕方ないよね。

 

          それで。おっほん。

 

          厚生労働省という役所は、大きい声が上がらないと動かないところだから。ほったらかしの可能性大だね。

         何か言われたら、“地方の実情に応じて変更されるものと考えている”なんて言うのかな。ハハハ。

 

 

 

 

 

 

16 濃厚接触者の自宅待機は命令?

(ナースさん) 濃厚接触者は、14日間も自宅待機をさせられるのよね

 

(コロナさん) 我が家のように、後でさらに感染者がみつかると、14日間よりさらに長くなってしまう。

(ナースさん) 14日間はコロナウイルスの潜伏期間らしいよ。

それなら、感染して14日後に発症した感染者は、1,000

人中〇人というデータを示して欲しいわ。

 

(ブンケンさん)法律の根拠なしに自宅待機を求めるのなら、データを示して説明するべきだ!

 

        濃厚接触者にされた人は大人しすぎるよ。何の補償もなしに、事実上は仕事を休めと言われている。

 

(ナースさん) 自営業の人は大損害だよね。

 

(ブンケンさん)濃厚接触者の定義は、デルタ株の感染力の強さを考慮せず見直しをしないのに、期間は14日間のまま放置している。

 

(コロナさん) 濃厚接触者は、声を上げないけど本当に困っているよ。

 

(ブンケンさん)途中でPCR検査をすれば、期間は短くなるはず。

        入院患者の退院基準では、PCR検査を2回もして退院日をさらに短くしているよ。

 

(ナースさん) そうなの。病床を早く空けることは大切だけど。

 

(ブンケンさん)地方が権限を持っている。 実態がおかしいのに、なぜ国の基準に合わせるのか理解できないよ。

 

 

 

 

 

 

 

17  無症状感染者とブレイクスルー感染

(ブンケンさん)無症状感染者の場合は発症日が分からないから、“検体採取日から10日”という基準はやむを得ない。

 

         だけど、せめてPCR検査をすれば、もっと早く隔離が解けるはずだよ。

 

(コロナさん) 私の妻は無症状感染者だったけど、そのとおりだよね。

 

(ブンケンさん)濃厚接触者のケースと同じだよ。国が示した基準に準拠するだけ。

           自分たちの頭で考えようとしない!

 

(ナースさん) ところで、ワクチンを2回接種したのに感染してしまうブレイクスルー感染が増えているよね。

 

(コロナさん) そうだね。

 

(ナースさん) ニュースで“2回接種後に感染した人○○%”というデータを見かけるけど、現実にはもっと多いと思う。

 

(コロナさん) どうして?

 

(ナースさん) 無症状の人も多いと思うけど、無症状感染者の場合は、近くの人が感染して濃厚接触者にでもならない限り明らかにならないよ。

         この数倍の無症状の感染者がいると思うな。

 

(コロナさん) 無症状感染者は、感染しているとう自覚がないから、感染を広げる可能性が高いよね。

 

(ブンケンさん)そのとおり!

           これが原因で、感染者が増えて、重症患者も増えて、また、尊い命が失われる。

 

 

 

 

 

 

 

18  本当に退所しても大丈夫ですか?

(ナースさん) コロナさん、熱が下がらないから退所が遅れたのよね。

 

(コロナさん) 4日遅れかな。退所には不安があった。

 

(ナースさん) どうかしたの。

 

(コロナさん) 退所前にPCR検査がない。

 

(ナースさん) そう言えば、“病院の退院前のPCR検査は廃止された”というニュースをみたことがある。

 

(コロナさん) PCR検査をしても、ウイルスの残骸に反応して陽性になることがあるみたい。

        それから、医師の診察もない。

 

(ナースさん) うん。

 

(コロナさん) 退所の基準は、

        “発症日から10日経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合”

        “症状軽快”とは“解熱剤を使用せずに解熱し”

        とあって、発熱は37.5℃以上と決まっているらしい。

 

(ナースさん) 体温は人によって違うから、37.5℃以上と決めつけるのには抵抗があるな。病院の現場ではありえない。

 

(コロナさん) 平熱は、36.0℃前後。退所日の前日まで37.0℃の熱が続いていたけど、施設の看護師さんは「37.4℃までは大丈夫」と嬉しそうに言うしね。

 

(ナースさん) 平熱より1℃高ければ、慎重に判断しないといけないよね。

 

(コロナさん) 退所は嬉しいけど、家族に感染させないか不安だった。

 

(ナースさん) それはそうよね。

 

(ブンケンさん)マニュアルにそう書いてあるのかな。

宿泊療養施設に入所したい人はたくさんいるから、問答無用!て感じかな。

 

(コロナさん) そうだろうね。

 

(ブンケンさん)そもそも、発症日に個人差があるだろうから、あまり考えても仕方ないかもね。

        発症に早く気付いた人は、退所日も早くなってしまう。

 

(コロナさん) 退所日が早く設定されたから、それまでに熱が下がらなかった?

いずれにしても、もう少し説明が欲しかったな。

 

 

 

 

 

 

 

19 デルタ株の感染力の強さは考慮されているの?

(ブンケンさん)デルタ株の感染力は2倍、ウイルス量は2,000倍近いらしいよ。

 

(コロナさん) うん。でも、保健所も宿泊療養施設も、そのことは考えていないみたいだよ。

 

(ナースさん) でも、感染が広がってしまうよね。

 

(ブンケンさん)そうだね。

                   濃厚接触者の基準の“1m程度の距離で、マスクなしで15分以上会話”これには、デルタ株の感染力の強さは考慮されていない。

 

(ナースさん) これ。大変なことよね。

        コロナウイルスに感染している人と、マスクなしで10分間会話をしても濃厚接触者にはならない!

 

        感染症の専門家の先生が「デルタ株は全く別のウイルスと思った方がいい。」とおっしゃっていた。

 

(ブンケンさん)この濃厚接触者の緩い基準のために、何人の人が、感染し、重症化し、命を落としたことか!

 

(コロナさん) うん。宿泊療養施設の退所の基準のことだけど、看護師さんたちは“発症日から10日経過し~”と簡単に口にする。

                   だけど、デルタ株の感染力の強さは考慮されていない。

 

(ブンケンさん)看護師さんはマニュアルを見て言っているだけだから仕方ないかな。

 

(コロナさん) でも、宿泊療養施設を退所するときの不安は大きいよ。

        「やっと隔離を解かれた!」と安心していると、家族を感染させてしまうからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                               今後、保健所などの現場で働かれている職員の

                                      皆様の心情に配慮するとともに、事実を裏付ける

                                       もの(国のQ&Aなど)をなるべく分かりやすく引用し

                                      公正性を確保できるよう、それぞれのエピソードを

                                      一つずつリメイクして投稿していきたいと考えてお

                                      ります。

     ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

 

これは、私(著者)の体験に基づいたフィクションです。   

” スラスラ” お読みいただけるように、3人の会話の形式をとっています。

実は、”コロナさん”も、”ブンケンさん”も私です。

 

 

 <登場人物>

  ① 転那(コロナ)さん

    会社を早期退職し、悠々自適の生活を送っている50歳代の男性

 

  ② 分権(ブンケン)さん

    少し無責任な40歳代の現職の地方の役人

 

  ③ ナースさん

    ブンケンさんの妻で、元病院勤務の看護師

 

 

 

20  体温? 同じこと聞くなよ!

コロナさん) 退所予定日を過ぎた頃に、保健所から直接電話があってね。当たり前のような口調で体温を聞き始めた。

 

ナースさん) 何のために?

 

コロナさん) 宿泊療養施設の退所の基準を満たしているかどうかの確認かな。

 

ナースさん) 退所のことは、保健所が宿泊療養施設の看護師さんと相談して決めるよね。

 

コロナさん) 看護師さんは、もちろん知っているけど聞いてきた。

 

ブンケンさん)個人情報だから教えてもらえないのかな。

 

ナースさん) 宿泊療養施設は、体温の他にも血中酸素濃度、食事の量、病状、その他にも色々な情報を持っているよね。

 

コロナさん) そうだね。

 

ナースさん) 保健所は体温だけで判断しているの?

 

コロナさん) そうかもね。

 

ナースさん) 信じられない!  

 

 

 

21 退所後の体調は? 幸い後遺症はないけど

ナースさん) 宿泊療養施設を退所した後の体調はどうだったの?

 

コロナさん) 4~5日間は、倦怠感があって食欲もなかったな。

 

ブンケンさん)退所の基準では“症状軽快後72時間経過”しているはずだけど、なかなか良くならないか。

 

コロナさん) 退所日の前日の夜には、まだ37℃の熱があったからね。

 

ナースさん) コロナさんの平熱からは、まだ1℃ほど高いね。

 

コロナさん) 食べ物に好き嫌いはないけど、退所後も白飯、豆腐、白身魚など限られたものしか食べられなかったな。

 

        でも、今は大丈夫。10kgほど減っていた体重が、かなり戻ってきたよ。

 

ナースさん) 睡眠は?

 

コロナさん) 宿泊療養施設に入所中は、熱のせいか30~60分しか続けて眠れなかったけど、退所後も、退所後2週間になる今も続けて眠れないな。

 

ナースさん) 医師の診察を受けた方が良いね。体は相当ダメージを受けているよ。

睡眠は食事と同じくらい大切だから。

 

コロナさん) そうだね。

中等症以上で病院に入院していた人は、もっとダメージを受けているよね。

 

ナースさん) “若い人たちは、軽症でも味覚障害、嗅覚障害が後遺症として残る”というニュースをよく見るわ。

でも、中等症以上で入院していた人の多くは、倦怠感、抑うつ気分や認知機能障害に何か月も続いて、仕事になかなか復帰できないと聞いたよ。

 

コロナさん) 後遺症がないだけでも幸運だったということか。

 

ナースさん) そうね。

 

 

 

22  “新型コロナワクチン専門相談センター”は本当に‛専門‘?

ブンケンさん)元感染症患者の人は、ワクチン接種はどうなるの?

 

コロナさん) 宿泊療養施設を退所した後であれば、普通どおり2回接種できるみたいだよ。

 

ナースさん) でも、コロナさんの場合は自然の抗体ができているよね。

 

コロナさん) うん。厚生労働省の“新型コロナワクチンQ&A”によると、「ワクチン接種を一時的に遅らせることを選択」できるらしい。

 

ナースさん) 何か月ぐらい?

 

コロナさん) 誰でも気になるよね。

“新型コロナワクチン‘専門’相談センター”に電話で聞いてみたけど、“新型コロナワクチンQ&A”を読み上げるだけ。

結局、「厚生労働省が示していないから分からない。」との回答だった。

 

ブンケンさん)全然 ‘専門’ じゃないね。

 

ナースさん) この地域には1万人以上の元感染患者がいる訳だから、もう少し回答ができるようにして欲しいわ。

 

コロナさん) デルタ株の感染力の強さのことがあるから、〇か月程度はワクチン接種を遅らせても大丈夫なんて言えないのかな。

 

ブンケンさん)国立感染症研究所が有名だけど、地方にも感染症の研究をしている機関はある。

「症例は少ないが、〇人中〇人は〇か月後までに感染したという報告はない。」程度のデータは出せないのかね。

 

        何もかも国に責任を転嫁することはやめて欲しいな。

 

 

 

 

23 もし自宅療養だったら?

ナースさん) 保健所から自宅療養という話はなかったの?

 

コロナさん) 50歳代だから宿泊療養施設へと最初から言われた。

        でも、感染者が急増する直前だったから、数日遅ければ施設には入れなかったかな。

 

ブンケンさん)コロナさんの家は豪邸だったよね。 

 

コロナさん) 豪邸じゃないけど、療養する部屋は確保できる。

        それから、トイレと洗面所は2つあるから家族と分けることができるな。

 

ナースさん) すごい。

 

コロナさん) 5人家族だからね。

問題は浴室だけど、宿泊療養施設では発熱の倦怠感で動けなかったから、3~4回シャワーを浴びただけだな。

  

ブンケンさん)体調が急変したときも、かえって自宅の方が安心じゃないの?看護師さんは、電話だけでは体調の変化に気づけないよ。

 

コロナさん) 宿泊療養施設は、体調が急変した後じゃないと対応してくれないとしても、一応24時間看護師さんがいるからね。   

それに、緊急時の連絡体制のことでも安心だよ。

 

ナースさん) 食事は1週間も何も食べられなかったのよね。

 

コロナさん) 発熱がある50歳代の人が食べられるお弁当じゃなかったね。油っこいし、味が濃いし、ご飯は硬いし。

        少し軟らかめに炊いたご飯だけでもあればね。

 

ナースさん) 自宅だったら絶食は避けられたよね

  

ブンケンさん)自宅療養でもよかったでしょ。

 

コロナさん) とんでもない!

        一番の心配は感染リスク! それから家族の負担と不安! 宿泊療養施設に入所できて良かったよ。

 

 

 

 

 

 

24 保健所はどうすれば良くなるの?

(ナースさん) 保健所は重要なお役所ね。

 

(ブンケン(分権)さん)コロナ渦では、感染患者を救うのも死なせてしまうのも保健所だね。

 

(ナースさん) 保健所はどうすれば良くなるの?

        誰に責任があるの?

 

(ブンケンさん)まず、現場の非正規労働者の看護師さんたちを責めても駄目だな。何の権限も持っていない。

 

(コロナさん) 昨日、来た人かもしれないよね。

 

(ブンケンさん)保健所の現場の正規職員の人たち。

 

(ナースさん) どのような人たち?

 

(ブンケンさん)保健師、薬剤師、衛生関係の専門職、栄養士、臨床検査技師など、主に専門的な技術職の人たち。

 

(コロナさん) うん。

 

(ブンケンさん)もう少ししっかりして欲しいと思うかもしれないけど、“自分たちの権限は?”とか“保健所の権限は?”とか“地方の権限は”とか考えるよりは、保健所の仕事、目の前の仕事に専念して欲しいね。

 

(ナースさん) 次は?

 

(ブンケンさん)保健所の幹部職員や役所の本所の担当者 ‼

        この人たちが、しっかりしないといけない!

        

何がおかしいか、本来どうすべきかを知っている。と言うより、知っていないといけない。

 

(ナースさん) けしからん!

 

(ブンケンさん)でもね。本当のことを言いたくても、言うと出世ができなくなることが多い。

 

組織のシガラミにどっぷり浸かっているから、追いつめられると正常な判断ができなくなってしまう。

 

(ナースさん) えー。なにそれ! 次は?

 

(ブンケンさん)本所の幹部職員 ‼

この人たちも、組織のシガラミにどっぷり浸かっている。首長(知事さん、市長さんたち)の意向に反すると出世できない。

 

(コロナさん) シガラミだらけだね。

 

(ブンケンさん)この人たちには、本当にしっかりしてもらわないとね。

 

(ナースさん) 感染患者のために腹を切るつもりで仕事をしてもらわないと困るわ!

 

(コロナさん) 少し恐いけどその通りだ!

 

(ブンケンさん)でも、一番責任重大なのは、市長などの首長 ‼

        全ての権限を持っている。

 

事実が本当か嘘かを見抜く力、特に国のごまかしを見抜く力、取り巻きの部下のゴマすりを見抜く力、関係団体との軋轢を跳ね返す力。 

それがないと、コロナ渦で言えば多くの感染患者の命、つまり多くの住民の命を失ってしまう。

 

(ナースさん) 要チェックね。そして、次の選挙までよく覚えておかないとね。

 

(コロナさん) そうだね。

 

 

 

 

 

25 深層にあるもの

(コロナさん) ブンケン(分権)さん。行政に何か構造的に悪いところがあるのかな?

 

(ブンケンさん)そうだね。

        以前、退職間近の市の幹部職員から聞いた話をしようか?

 

(コロナさん) うん。

 

(ブンケンさん)保健所で働いていた時の話らしいけど、住民の健康被害の恐れがある緊急の事案を本所の担当に相談したら、しばらくして、とんでもない量のデータや資料を要求されたらしい。

 

(コロナさん) へー。

 

(ブンケンさん)懸命に作成したけど間に合わなかったみたい。最終的には大事に至らなかったようだけどね。

 

(コロナさん) どうして、そんなデータや資料を?

 

(ブンケンさん)「上に説明するのに必要だ。」と言われたらしい。

 

(コロナさん) はー。

 

(ブンケンさん)数年後、その人は、ちょうど保健所のとりまとめをする部署に配属されたらしい。

 

        ある保健所から“住民の生命にかかわる”という事案を相談された時、部署内の上司に次々と相談するうちに、指示されたデータや資料はとてつもない量に膨れ上がったらしい。

 

        保健所の担当に連絡したら、黙って電話を切られたみたいだよ。

 

(コロナさん) 何て話だ。

 

(ブンケンさん)その事案も運よく事なきを得たらしいけど、その後も出世する度に同じような経験をしたという話だよ。

 

(コロナさん) ちょっと、可哀そうかな。

 

(ブンケンさん)いやいや。それだけ出世したということは、その度に上手にやり過ごしたということだよ。

 

(コロナさん) そういうものか。

 

(ブンケンさん)行政のこういう体質は、どこにも少なからずあると思うな。

でも、これが無くならない限り、どんなに大きな禍を目の前にしても同じだと思う。

 

悲しいことだね。

        

本当に。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 私は、面白くない宿泊療養施設での療養生活のことや堅苦しい地方自治制度のことを、どうしたら幅広い年代の皆様にお読みいただけるか思い悩んでいましたが、とうとう意を決し、ある知り合いの若者に原稿を見てもらうことにしました。

 私が10頁程走り書きした原稿をその若者に差し出したところ、読む暇もないにもかかわらず、矢継ぎ早に次のようなアドバイスをいただきました。

「3行以上の文章は読んでもらえない!」

「『権限』?何それ?」

「改行! 改行! 改行!」

「意味分かんない!」

「『Twitter』見たことあるの?」

「話の中身はどうでもいい。読みやすい文章!」

「結論が先!結論だけでもいい!」

「面白くない。もっと『保健所長』を悪者にしたら?」

「『○○』や“○○”を沢山使って!」

「難しい言葉が多い!Why?」

「ページの順に読んだら、分からない!」

「読者と一緒に『腹を立てる』これが必要!」

 私の少しばかりのプライドはズタズタに切り裂かれましたが、この冊子で何らかの収入でもあれば必ず山分けすると、その場でその若者に約束しました。

 

 さて、この読み物はフィクションですが全て事実に基づいています。

 フィクションとなったのは、もともと面白くない話を少しでも多くの皆様にお読みいただくために、3人の人物の会話形式とし話の内容を脚色したためです。ちなみに、コロナさんもブンケンさんも私です。

真実ではない部分があるとしたら、それは私の不勉強と理解不足による誤りです。大変お手数ですが、誤りをご指摘いただけるとありがたいです。また、国から地方への公文書を引用していますが、インターネットのみで収集したため不十分なところが多くあると思います。本来、行政機関の情報公開の窓口へ行き文書を確認すべきところをそうしなかったことは、私の怠慢以外に他なりません。

 

 この読み物が、今後の新型コロナウイルス対策に少しでもお役に立てば幸いです。

 保健所の特に現場で働かれている皆様には、ご無礼なところが多々あると思います。この場を借りて再度、重ね重ねお詫び申し上げます。

 

 

 

 

 

   今後、保健所などの現場で働かれている職員の                                  皆様の心情に配慮するとともに、事実を裏付ける                          もの(国のQ&Aなど)をなるべく分かりやすく引用し                                      公正性を確保できるよう、それぞれのエピソードを

   一つずつリメイクして投稿していきたいと考えてお

   ります。

 

 

     ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

(これはオリジナル版です)

 

 

 2021年10月1日暫定公開      

10月4日全編公開    

 <現在小修繕中です>          

 

このブログは現在執筆中の書物を元にしたもの

で、法的整理、法的根拠づけ、加筆を行っている

ところです。内容が随時変更されますので、       

    ご了承ください。                                                       

                                                                      

                                                                                                                                      2021年10月3日大幅改訂                                       10月4日20~25集録              

         

 

 

        第6波が来る前にお読みください!

 

  保健所の罪に気付かない知事や保健所設置市長に価値はありません。

 

 

 

  保健所長に委任された絶大な権限によって、多くの予算を費やすことなく、感染者の増加を抑え、尊い命を救えたはずです。

 

  ”感染症法”の多くの権限は保健所長が持っています。 

  厚生労働省ではありません。

  厚生労働省は地方に技術的な助言をしているだけです。 

 

 

 

 

   これを読み始めた皆様も、まだ保健所の機能不全に気付かれ

いないと思います。  

 

 

保健所の職員や予算を

   増やすだけでは

      第6波は乗り切れません。

 

 

 

 

 

 このブログは、

 スラスラ読める! 一気に読める! 本が苦手な人も大丈夫!

 がモットーです。 

 

 

 

 

 

 

   【著者から】

    私は、32年間地方公共団体に事務職として勤務し、議会、組織改革、定員削減、行政 

   手続管理、医療制度改革、生活保護、許認可、財務監査などの業務を担当しましたが、  

   昨年早期退職しました。

   

  ※ブログもSNSも全くの初心者です。多々の不備があると思います。ご容赦ください。

      ※このブログは、私の体験に基づいたもので、他に素晴らしい保健所、宿泊療養施設は多くあると思います。

         また、この話の保健所と宿泊療養施設でも現在は適正かつ感染患者の立場に立った業務が行われている

         と確信しています。

 

 

  

 

    私は、2021年8月に新型コロナウイルスに感染し宿泊療養施設に入所しました。

    保健所や施設の現場では、職員の皆様が本当に懸命に働かれていました。

 

    ただ、現場の職員の皆様から「厚生労働省がつくったマニュアルのとおりにやって

  いる。」という趣旨の言葉を幾度となく聞くうちに、ことの深刻さを徐々に感じるようになり       ました。

 

   厚生労働省が参考までに作成したマニュアル(基準)を、”バイブル”のように扱ってい

  ます。現状と合っていなくても、「国が基準を変更していないから仕方ない。」とお考えのよう    です。

 

 

 

 

 

  

これは、私の体験に基づいたフィクションです。   

” スラスラ” お読みいただけるように、3人の会話の形式をとっています。

実は、”コロナさん”も、”ブンケンさん”も私です。

 

 

 <登場人物>

  ① 転那(コロナ)さん

    会社を早期退職し、悠々自適の生活を送っている50歳代の男性

 

  ② 分権(ブンケン)さん

    少し無責任な40歳代の現職の地方の役人

 

  ③ ナースさん

    ブンケンさんの妻で、元病院勤務の看護師

 

  

 

 

 

 

冒頭に少しだけブンケンさんの独演会です

<長いよ💛>

 

 

〇 コロナ対策は保健所長が決める! 国じゃないよ!

 

 

俺は、地方の小役人のブンケン(分権)

  

役所で働いていて一番いやなのは、

上司に「国が示した基準と違うぞ!」、「国の見解は聞いたのか?」なんて言われること。

 

もう、うんざり!

 

 

<なぜデルタ株の脅威を無視する!>

 

今回のコロナ渦。デルタ株のウイルス量は、2,000倍近く、感染力は約2倍!

 

コロナウイルスの感染状況は刻々と変わっているのに、“濃厚接触者”の定義は、そのまま。

 

“1mの距離でマスクなしで15分以上会話”?

これでは、5分でコロナウイルスに感染しちゃうよ!

 

 

<国が示す基準はただの参考だろ!>

 

今、デルタ株が蔓延している!

 

“1mの距離でマスクなしで15分以上会話”をしたら、やっと濃厚接触者だよ。

 

本当に現在の定義(基準)なの? 

 

厚生労働省が基準を変更していないだけだよ。

国が示す“基準”は“参考”だからね。地方への”技術的助言”と言っている。

 

きっと、国の役人は、「参考までに示すから、地域の実情に合わせてやってください。」と言っているよ。

結局、国も地方も本気で取り組んでいない!

 

 

<“実際に運用する基準”を決めるのは、知事! 市長! 保健所長!>

 

“濃厚接触者”の“実際に運用する基準”を決めるのは、

知事だよ! 市長だよ! 保健所長だよ!

 

他のコロナ対策の衛生関係の基準も同じだよ。

 

もう狂っているとしか思えない。

 

“濃厚接触者”の定義(基準)なんかは、20年前から知事、保健所設置市長、保健所長が決めることになっている。 

決める権限がある! 分かっている?

 

この定義(基準)のせいで、“濃厚接触者”にならなかった感染者が、ウイルスを撒き散らかし、多くの方々が感染し、多くの命が奪われた!

 

 

<保健所の言い訳>

 

保健所の最前線で働く職員たちは、

 

「国の基準では○○○○となっている」

「国が基準を変えないから仕方ありません」

「全国どこの保健所も同じ基準のはずだ」

 

と真面目な顔をして答えている。

 

<保健所の機能不全の本当の原因は、業務が急増したとか、人が足りないとかいう問題ではない!>

 

自分たちの役割が分かっていないこと! 意識が変わっていないこと!

 

保健所が自分たちの頭で考えて、本当は自分たちができることを、もっと早くしていれば、多くの感染症患者の命を救えただろう。

 

保健所が、多くの新型コロナウイルス感染症患者の命を救えたと思うよ!

 

 

<こんなこともあったかな>

 

以前、“37.5℃以上の発熱が4日以上続く方”は“帰国者・接触者相談センター”に相談なんていう国の見解があった。

 

何故、国が見解を変更するまで待ち続けるの?

 

PCR検査のキャパシティを見て、もう少しPCR検査を実施できると分かれば、途中で基準を少しずつでも変更できたでしょう!

 

“実際に運用する基準を少しずつでも変更する”これが大事!

 

”実情に応じた細やかな運用”ができたら、感染症患者をもっと少なくできたはずだよ。

 

その後、国の見解は、“37.5℃以上の発熱が4日以上続く方”から“医師の判断”に急変したよね。

 

“37.4℃の熱が5日間続いた人にPCR検査をしなかった”なんてことがあったらしいよ。

その後、病状が悪化して検査したら“陽性”だって。

 

 

<保健所の現場の職員の皆様へ>

 

少し感情的になったけど、保健所の現場の職員の皆さんを非難するつもりは微塵もないよ。

 

できる限りのことを全力でやっていると思う。気を悪くしたらごめん。

 

 

<宿泊療養施設>

 

俺の知り合いのコロナ(転那)さんがコロナウイルスに感染して“宿泊療養施設”に入所した。

 

話を聞くと、“宿泊療養施設”でも「厚生労働省の”手引”では○○○○となっているから仕方ありません。」みたいな対応ばかりらしい。

 

コロナさんは軽症だったけど、施設の職員の「厚生労働省の手引きでは、こうなっている。」、「私たちにはできない。」みたいな考えが、入所している軽症の感染症患者の命さえも危険にさらしている。

 

 

<最後に>

 

小役人の俺にできることは、コロナさんの経験を紹介することぐらいだな。

 

コロナさんの経験はどれも些細なことだけど、その些細なことの中に本質が見えていると俺は思う。

 

地方で決めることができる! 権限も責任も地方にある!

 

でも、お役所の中では何もできない。上司にゴマをすって出世でもすればできるかな。

ハハハ。

 

<終わった💛>

 

 

 

 

 

 

 

さて、いよいよお話の始まりです!

 

 商店街でばったり

 

分権(ブンケン)さん)コロナさん! お久しぶり!

              あれー。痩せたね。

 

転那(コロナ)さん) コロナウイルスにやられちゃった。

         1週間前まで宿泊療養施設に入所していてね。10kgも痩せちゃったよ。

 

         なかなか熱が下がらなくて、結局13日間のホテル住まいだよ。

 

ナースさん) ご飯は頑張って食べたの?

 

コロナさん) 熱が38℃を超えると、吐き気がしてね。

         1週間ぐらいは全く食べることができなかったな。

 

ナースさん) えー! 点滴なしで1週間絶食は無茶苦茶よ。

         医師も看護師もいなかったの?

 

コロナさん) 看護師さんはいたけど、病院じゃないから仕方ないよ。

 

ブンケンさん)顔色も良くないよ。

 

コロナさん) 宿泊療養施設を退所した後も倦怠感が残って、昨日まで家で寝たり起きたりの

生活だったからね。

 

          今日は少し体調がいいから、久しぶりの散歩!

 

ナースさん) 無理しないでね。

 奥さんの手料理を食べて、早く回復してね。

 

ブンケンさん)近いうちに、我が家のテラスで"マスク会食"しようよ。

 

ナースさん) ぜひ来てくださいね。コロナの詳しい話を聞きたいわ。

 

コロナさん) ありがとう。行かせてもらうよ。

 

 

 

 

● ブンケンさんの家のテラスで<商店街で会ってから1週間後>

 

ブンケンさん)コロナさん、体の調子はどう?

 

コロナさん) 宿泊療養施設を退所して2週間になるけど、感染する前の調子にかなり戻っ                       てきたかな。

                   お酒も美味しくなってきたよ。

 

ブンケンさん)“命の水”と言っていた酒が、今までは美味しくなかった?

 

ナースさん) 退所して2週間で、やっと体調が戻ってきたということよ。

         “軽症”と言われても、それだけ体へのダメージが大きかったということね。

 

 

 

 

1 発熱外来で診察と検査

ブンケンさん)ところで、PCR検査はどこで受けたの?

 

コロナさん) 家の近くの診療所だよ。熱が少しだけ高くなり、軽い倦怠感が出た日の翌日かな。

          診察の後、抗原検査とPCR検査を両方してくれたから良かったよ。

 

ナースさん) え! 同時に両方?

  

コロナさん) そう両方! 抗原検査は直ぐに結果が分かるから助かるよ。

          PCR検査は正確らしいけど、結果の連絡を1日以上待たないといけないから 

          ね。

                   でも、抗原検査の結果だけで、その日の内に保健所の調査があったから驚            

           いたな。

 

ブンケンさん)あの保健所にしては、良く頑張ったね。

 

コロナさん) 発症日の翌日に受診して抗原検査で陽性と判明し、直ぐに診療所が保健所に                     連絡してくれたから良かった。

 

                   結局、発症日の翌々日の午前中には宿泊療養施設に入所できたよ。

         感染者が急増する直前だったから、ぎりぎりセーフかな。

 

ナースさん) 発熱外来で抗原検査とPCR検査を両方してくれたという話は、初めて聞いた                        わ。

 

ブンケンさん)それにしても、以前は、「37.5℃以上の発熱が4日以上続いたら」ようやくPCR                      検査だったから、1年数か月で随分と変わったね。

 

0日目

発症日

1日目

発熱外来受診・検査・陽性判明、保健所の調査

2日目

宿泊療養施設に入所

 

 

 

 

 

 

2 保健所の調査はいい加減?

ブンケンさん)ところで、保健所の調査はどうだった?

                    結構、いい加減だったでしょう?

 

コロナさん) そんなことはないよ。

                    たしかに、電話だけで、実地の調査はなかった。

 

                    だけど、現在の症状、治療中の病気、服用している薬、発症日の2日前以降 

                    に接触した人、発症日から10日程前までに接触した人などを丁寧に聞かれた                      よ。

 

ブンケンさん)え? 保健所は、発症日から10日程前までしか感染経路の調査をしていない?

         おかしいぞー!  保健所は、新型コロナウイルスの潜伏期間は1日~14日と言

                    っておきながら!

 

         コロナさんが誰から感染したかは、14日前まで遡って調べないとおかしいよ。

 

コロナさん)  デルタ株の潜伏期間は4~5日と学者さんがテレビの番組で言っていたけど                        な。

 

ブンケンさん)一番多いケースが4~5日かな。

                   潜伏期間は1日~14日と国が示して、ずっと見直しをしていないから、保健所                       は今でも14日間で運用しているはず。

 

                    濃厚接触者は、14日間は自宅待機を求められているけど、その14日は潜伏                        期間の14日だよ。

 

 

 

 

 

3 同居の家族は全員が濃厚接触者

コロナさん) 同居の家族は一律に濃厚接触者になるって言われた。

                   だから、妻、長男、長女が濃厚接触者になったよ。

  

ナースさん) 仕事に行けないのよね。大変!

 

コロナさん) 「長男とは全く接触していないからいいでしょ。」と言ったけど、「同居の家族は              

         全員が濃厚接触者」らしいよ。

 

                   トイレとお風呂は家族が共用するから感染しやすいらしい。

 

ナースさん) 感染症患者が使用したトイレはウイルス量が多いと聞いたことがあるわ。

 

ブンケンさん)個別に判断すると大変だから、一律にやっているだけだよ。

 

         何を言っても「厚生労働省にそうするように言われている」って逃げられるだろ                   

         うね。  ハハハ。

 

 

 

 

 

4 発症日の2日前から?

コロナさん) 発症日の2日前から周囲の人に感染させるのかな?

  

ブンケンさん)保健所はそう言っているね。

         でも発症日は個人差があると思うよ。

 

コロナさん) 個人差?

 

ブンケンさん)コロナさん。発症日の症状は?

 

コロナさん) 熱が普段より高くなって、少し倦怠感があった。

 

ブンケンさん)でもね。少しの熱と倦怠感だけなら、不調と感じずに、元気に仕事をする人も   

         いる。

 

コロナさん) そうだね。4日間は37.5℃未満の熱だった。

 

ブンケンさん)ということは、4日間発症日がずれてもおかしくない。

 

ナースさん) そう言われると、そうよね。

 

ブンケンさん)これは影響力大きいよ!

 

                    濃厚触者ではないけど濃厚接触者になった人。

                    逆に、濃厚接触者なのに濃厚接触者にならなかった人がいる。

 

コロナさん) そうだね。

 

ブンケンさん)つまり、無駄に14日間も仕事を休んだ人もいれば、感染していることを知らず   

         にウイルスをまき散らかした人もいる!

 

         保健所の職員は、厚生労働省が示したとおりにやっているから問題ないと思っ   

         ている。

 

         これが問題! 恐ろしいことだよ。

                    このことで、何人もの命が失われている!

 

 

 

 

 

 

5 入院それとも宿泊療養施設?

コロナさん) 保健所の調査の中で、病院へ入院できそうな時があってね。

 

ブンケンさん)呼吸器系の症状は軽かったと聞いたけど。

 

コロナさん) 時々、息苦しいことがある程度かな。

 

ブンケンさん)50歳代とはいっても、通常は、入院は無理だよね。

 

コロナさん) そう思う。でも、電話で次のようなやり取りがあった。

 

    <保健所担当者> ステロイドを使用されていると聞きました。

     <コロナさん>  ええ。耳鼻咽喉科で鼓室内注入(??)をして

                                 います。

     <保健所担当者> 所内で協議をするのでお待ちください。

     <コロナさん>  はい。

     <保健所担当者> 薬の名称は?

     <コロナさん>  デカドロンです。

     <保健所担当者> 再度、所内で協議をします。

     <コロナさん>  はい。

     <保健所担当者> 入院をしていただくことになりました。

     <コロナさん>  え! 入院できるととても安心です。

                ただ、耳鼻咽喉科の医師からは、ステロイド剤

                              ではあっても鼓膜内に注入するだけだから、免疫機能が低下すること                                はないと聞いています。

     <保健所担当者> もう一度、所内で協議をします。

     <コロナさん>  はい。

     <保健所担当者> 宿泊療養施設入所と決定しました。

     <コロナさん>  ありがとうございます。

 

ブンケンさん)ハハハ。ハハハ。

          保健所はまさに素人集団だね。

 

                    与えられたマニュアルを見ながら、ああだ、こうだとやっている。

 

コロナさん) 医師がいないから仕方ないよ。

 

ブンケンさん)マニュアルしか頼るものがない!

 

コロナさん) 本来入院すべき人が、入院できていないことはないよね。

 

 

 

 

 

 

6 宿泊療養施設にはどうやって行ったの?

ナースさん) 宿泊療養施設には、どうやって行ったの? 公共交通機関は使えないよね。

 

コロナさん) 保健所から「駐車場が限られているので、ご家族の運転でお越しいただけませ                   んか。」と言われた。

 

                 でも、「運転する家族は感染してもいいのか?」と思ったね。

 

ブンケンさん)同居の家族は濃厚接触者だから、「まあいいか。」ってことかな。

          同居の家族は感染しても仕方ない。

 

ナースさん) あなた! 言葉を慎みなさい!

 

ブンケンさん)コロナさん。ごめんなさい。

 

コロナさん) でも、そういうことだよね

 

          マスクをして、自動車の窓を開けてと気を付けても、素人だから限界があるよ。

          感染力が強いデルタ株だからね。

 

ブンケンさん)あれ? 感染症患者の移送は保健所の業務じゃないのかな。

 

 

 

 

 

 

 

7 保健所から宿泊療養施設まで先導?

コロナさん) 事前に宿泊療養施設のホテルの名称を聞いていたから、指定の時間に直接行

                   こうと思っていた。

 

                   そうすると、「先導するから保健所に来て欲しい。」と連絡があってね。

 

ブンケンさん)保健所は暇なのかな。

 

コロナさん) 本当に意味が分からない。

                   タクシーで先導すると言いながら、途中、信号で離れてしまうと、タクシーはその

                   まま宿泊療養施設のホテルへ行ってしまった。

 

         忙しい中、保健所の方は何のために先導しようとするのか分からない!

 

ブンケンさん)それは簡単!

                     「保健所が感染症患者を移送しました。」と言うためだよ。

                    それから、宿泊療養施設の運営を担当する部署への配慮もあったのかな。

 

           型にこだわるのは、お役人の嵯峨でございます。ハハハ。

 

 

 

 

 

 

8 お金かかっているよね

ナースさん) 宿泊療養施設はどうだった?

 

コロナさん) 有名ホテルだから快適だったよ。

                   ベッドは大きいし、大型液晶テレビに無料のWi-Fi、空調も良いし、設備面では                     文句なし!

                   素泊まりで1万円以上はかかるだろうな。

 

ナースさん) 食事はどうだった?

 

コロナさん) 毎食、1,000円以上はするような弁当だった。ただ、油ものが多くて味が濃いから、発熱して食欲がない人には辛いね。

 

ナースさん) 療養食はないの?

 

コロナさん) あったよ。でも、昼は冷やしうどん、夜はレトルトのお粥とビタミンゼリーのみ。

 

ナースさん) 食事は問題ありかな。高齢者向けのお弁当を作っている宅配弁当の業者はたくさんいるから、そこへ頼めばいいのにね。

 

コロナさん)  それから、看護師さんが1日に3回、健康状態の確認の電話をしてくれたよ。

 

ナースさん) 看護師は不足しているから、かなり人件費がかかっているよね。

コロナさん) 自宅療養に比べると手厚いよね。感謝、感謝。

 

ブンケンさん)国から補助金が出ているからね。

 

 

 

 

 

 

 

9 パルスオキシメーターは嫌い!

コロナさん) 1日に3回、看護師さんに“体温”と“血中酸素飽和度”を電話で聞かれるけど、“血中酸素飽和度”の数値に苦労したよ。

 

ナースさん) どうして?

 

コロナさん)  看護師さんによってだけど、“血中酸素飽和度”が95未満だと色々と言われてね。

 

ナースさん) へー。何て?

 

コロナさん) 「指は冷えていない?」「呼吸器の異常はなかったよね?」「もう1回計ってみて!」なんてね。

 

ナースさん) きっと、95未満だとややこしいことになる!

コロナさん) 多分そうだろうね。オンライン診療の前は、医師の手前か少しヒステリックだったな。

 

ナースさん) 何よ、それ!

 

ブンケンさん)その時だけの派遣の看護師さんがほとんどだから、そんなもんだよ。現場は現場任せ。

 

 

コロナさん) 途中からは嘘の数値を言っていた。

        でもね、退所日が近くなった頃に原因が分かったよ。

 

ナースさん) 原因は何だったの?

 

コロナさん) 計る時に緊張して息を止めていた。

 

ナースさん) もうー。人騒がせ! 呼吸しなかったら酸素の濃度は下がるよね。

コロナさん) 犬のように肩で何度も息をしたら数値が上がった。

 

ブンケンさん)この話は、本当に笑い話にしてもいいのかな?

 

 

 

 

 

 

10 食べた量のことで

コロナさん) 1日に3回、食べた食事の量を電話で聞かれるけど、これが辛かったよ。

 

ナースさん) どうして?

 

コロナさん) 発熱のせいか食欲がなくて、油っこいものや味が濃いものが食べられなくてね。

        “1割”なんて答えが続くと、「仕事と思って食べてください。」と叱られるよ。

 

ナースさん) 確かに食べないと病気は治らないからね。看護師さんの気持ちも少し分かるな。

 

コロナさん) 夕方に「今、昼食を食べています。」と答えると、「何割食べられそう? 何割? 〇割?」なんて聞かれるからね。

 

ブンケンさん)看護師さんも、記録しないといけないから仕方ないよ。

 

コロナさん) でも、「ウーバー・イーツも利用できますよ。」と言われた時には腹が立ったな。

 

ブンケンさん)それはひどい! どの店も味は濃いし、熱がある患者さんには向かないよ。

        外食だからね。

 

コロナさん) 一度、やけになって食べたら、一晩中、トイレで嘔吐した。

 

ナースさん) 嘔吐となると、食欲の話ではなくて、病気の話よ。吐き気があったの?

 

コロナさん) うん。下痢も始まった。

 

ナースさん) やっぱり。電話だけだから伝わらないのね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

<ビジネス><ニュース>

 

 「新型コロナ  第6の波  保健所の体制整備のタイムリミットは?」などが4つの記事が”NEW新着記事”に埋もれていました

 

 

  アメブロのシステムに不慣れで、新たに投稿したつもりが”下書き保存”の日時(1~7日前)の投稿となったため、”NEW新着記事”を新しい順でお探しいただいた方々のお目に留まらなかったようです。

 

   以下の4つの記事です。是非ともお目通しください。  

 

   誠に申し訳ございませんでした。

 

 

新型コロナ 第6の波 保健所の体制整備のタイムリミットは?

 

実は少し怖い話 新型コロナウイルス 「あなたの『発熱』は体温が何度以上の場合ですか?」

 

「コロナ渦 保健所の罪を見逃すな」 少しずつ始めるよ! (3人の楽しい会話編)<開幕前>

 

新型コロナ対策 このブログにご立腹の保健所職員、宿泊療養施設職員、その他のブログ読者の皆様へ

 

 

 

新型コロナ対策 このブログに立腹の保健所職員、宿泊療養施設職員

その他のブログ読者の皆様へ

 

 

 

   2021年10月1日に本ブログ掲載の「コロナ渦 保健所の罪を見逃すな 1~25」は、未成熟な地方分権が、結果的に”新型コロナウイルス”の感染拡大を招く一因になったと思われることを、私個人の新型コロナウイルス感染の体験をもとに、フィクションとして綴ったものです。

   私は、

  ・ ある地方のある宿泊療養施設で私1人が経験した話であること

  ・ フィクションと明記していること

から、大多数のこれらの話に当たらない保健所職員の皆様、宿泊療養施設職員の皆様、その他の組織の一員として止むを得ず職務を遂行された皆様のお気持ちを害することはないと考えていたのですが、私を知る複数の方々から

  「関係者は、唯々読むだけでご立腹されるだろう。」

  「誰だって、自分の仕事を茶化されると不愉快だ。」

  「現場の職員のお気持ちをお察しできないのか!」

など貴重な指摘、苦言をいただいたところです。

 

  今後、私としては、いただいた指摘、苦言に十分に配慮しながら「コロナ渦 保健所の罪を見逃すな 1~25」を一つずつリメイクし、本ブログに掲載していこうと考えていますが、それにあたって是非、皆様からの率直なコメントを頂きたいと思っております。

 

 

   ちなみに、私は、新型コロナウイルス感染症に罹患した元患者として、多くの感染症の研究者から指摘されている”第6波”が少しでも低い波に終わることを願うばかりです。

 

 

 

  ※  問題点を分かりやすくするための3人の登場人物による会話に、なるべく

    法令の根拠、国等の通知、厚生労働省の直近のQ&Aを加えることにより、

     極力、公正なものにしていきたいと考えております。

   ※  このブログは、執筆中の「コロナ渦の後に」という題名の書物をもとにしています。

 

 

 

「コロナ渦 保健所の罪を見逃すな」 少しずつ始めるよ!

 

 

国の役割と地方の役割、そして保健所の役割

<未成熟な地方分権>

 

 

<登場人物>

  ① 転那(コロナ)さん

    会社を早期退職し、悠々自適の生活を送っている50歳代の男性

         新型コロナウイルスに感染し、宿泊療養施設に入所していた

  ② 分権(ブンケン)さん

    少し無責任な40歳代の現職の地方の役人

  ③ ナースさん

    ブンケンさんの妻で、元病院勤務の看護師

 

 

ナースさん)  テレビで、「国の主な役割は『国防と外交』、それ以外は、財源も含めて地方に任せて、地方のことは地方が責任を持ってやればいい。」と言っていたわ。

            どういう意味かしら?

 

ブンケンさん) それは、20年程前の「地方分権」の話だね。

          地方のことは地方自治体が一番良く知っている。

          国が多くの権限を抱えて、全国一律の施策をやるのは良くない。

          ということかな。

 

コロナさん)  新型コロナウイルスに感染したとき、保健所の職員からは、「これは全国どこの保健所でも同じです。厚生労働省が決めた基準ですから。」という話をよく聞いたよ。

 

例えば、接触した人については、「発症日の2日前以降」に会った人は誰か

     その人との距離は1m以内だったか

     15分以上会話をしたか、マスクをしていたか

 

ナースさん)  きっと、”濃厚接触者”の基準よね。

 

ブンケンさん) 国には”国立感染症研究所”など充実した研究機関があるし、外国からの情報も入ってくる。また、厚生労働省には、専門性が高く優秀な職員が多くいる。

 

ナースさん)   全国の自治体に参考になるような情報を流してくれると助かるよね。

 

ブンケンさん) そうだな。

          国が国の役割を、地方が地方の役割を、それぞれ正確に、 正常に(?) 認識している状態だったら、とても効率的でスピーディーな関係だね。

 

コロナさん)  回りくどくて良く分からない!

 

ブンケンさん) ごめんなさい。

          では、それを25回+αに分けて少しずつ話していくよ。

 

コロナさん)    25回+α! そんなに難しいの?

 

ブンケンさん) ハハハ。 難しくはないけど。 まあ、脱線もしながら、ぼちぼち。

 

 

 

 

 

  実は少し怖い話  「あなたの『発熱』は何度以上の場合?」

 

 

  私は、コロナウイルス感染症に罹患し、13日間宿泊療養施設に入所しました。

  

  体温が、やっと38℃台から37℃台に落ち着いてきた頃、保健所から直接私に電話がありました。

  保健所の職員から「まだ、発熱がありますか?」と聞かれたので、「はい。あります。37.3℃です。」と答えたところ、「『発熱』は、法律37.5℃以上”定義”されています。37.3℃は平熱です。」とご教示いただきました。

 

  私の平熱は概ね36.2~36.3℃です。午後はもう少し高いかな。

   でも、とりあえず1日でも早く宿泊療養施設を退所したかったので、逆らうことなく「そうですか。」と聞き流しました。

 

  宿泊療養施設を退所し、しばらくして、インターネットで ”『感染症法』  『発熱』” で検索してみても、37.5℃といった数値は出てきません。いろいろ工夫して検索したところ、やっと次のような結果が出ました。

 

 

 

 <検索結果>  

 平成25年9月30日付け健感発0930第1号 厚生労働省健康局結核感染症課長通知「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」の一部改正について

      感染症発生動向調査事業実施要綱(抜粋)

      2 発熱と高熱

          本基準において、「発熱」とは体温が37.5℃以上を呈した状態をいい、「高熱」とは体温が

         38.0℃以上を呈した状態をいう。

 

 

 

 「法律」ではなく単なる「要綱」だったことについては、「国会議員の先生方に失礼だな。」(笑) と思う程度ですが、療養の現場で『発熱』を一律に37.5℃以上と決めつけるのは、いかがなものかと感じますね。

 

  しばらくして、知り合いの看護師さんなど医療関係者に聞いてみたところ、「平熱より1℃程度高ければ患者さんの体調の不調を疑う。」というのが、概ね共通した認識でした。

 

   以前、“37.5℃以上の発熱が4日以上続く方”“帰国者・接触者相談センター”に相談なんていう国の見解がありましたし、また、宿泊療養施設の退所の基準は “発症日から10日経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合” となっていて、“症状軽快”とは“解熱剤を使用せずに解熱し” であり ”発熱は37.5℃以上”と決まっているらしいのです。

 

  宿泊療養施設の看護師さんの話でも、「37.5℃以上は『発熱』。37.4℃は『平熱』です。」とのことでした。

 

   この話、少し怖くありませんか? 

      37.4℃であるがためにPCR検査を受けることができなかったり、 

      37.4℃であるがために感染症病棟から少し早く退院できたりする訳です。

 

   後者の施設退所の基準の件は、ほぼセーフだと思いますが

  前者は危険! スリーアウトでチェンジです!

 

 前者は間違いなく感染拡大の要因となっていたと思います。 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムリミットは”10月中旬”です

 

  12月には、”第5波”を遥かに上回る”第6波”が来ると、感染症の研究者たちが警鐘を鳴らしています。

 では、機能不全を起こしている保健所の場合、体制整備を図るタイムリミットはいつでしょうか?

 

  私は、”10月中旬”と考えています。

 

  ”新型コロナウイルス感染症”の発症事案が報道により日々の感染者数にカウントされるまで、”概ね2週間”と言われていますが、仮に、11月の初めに感染者数の微増傾向が確認された場合、その感染患者の皆様が市中の”発熱外来”で受診するのは、概ね10月中旬です。

 

  この段階で、”第5波”の教訓を活かした対応をとらないなら、”第5波”を超える波になることでしょう。  

  それまでに、現実的な運用の問題として”濃厚接触者の当該保健所としての定義”それから”PCR検査を行う範囲”を決めておく必要があります。

 

   私が新型コロナウイルスに感染したのは2021年8月上旬、第5波の初期でした。

 感染症の研究者の間では、既に”デルタ株のウイルス量の多さ””デルタ株の感染力の強さ”がほぼ共通認識となり、連日、主にテレビジョンで報じられていました。

 

  にも拘わらず、”濃厚接触者の定義”は、従前のままで、保健所に問い合わせると、

    「厚生労働省の基準がそうなっている。」

    「”デルタ株の感染力の強さ”は承知しているが、厚生労働省が基準を変えない

     から仕方ない。」

    「全国どこの保健所も同じ基準のはずだ。」

といった回答でした。

 

  結局、”濃厚接触者の定義”は変更されず、不十分なPCR検査で感染者を見逃し、大幅な感染症患者の増加を招きました。このことにより、どれだけ多くの尊い命が失われたことでしょう。

  悲しいことです。

 

  来たるべく”第6波”では、各保健所はどのような対応をされるのか。

  厚生労働省が参考までに全国の自治体等に一律に通知した”基準”とやらのとおりに、保健所は”積極的疫学調査”をされるのですか。

 

  地域住民の生命と財産を守る知事、保健所設置市長におかれましては、どのような対応をされますか。

 

 

 

 追記

  保健所の体制強化を行い、PCR検査等を柔軟に幅広く実施され、綿密な”積極的疫学調査”により感染の拡大を抑え込まれた保健所も多数あるとお聞きしております。

  誤解を招く表現があった場合は、深くお詫び申し上げます。