最近自動車用語でよく聞く「アトキンソンサイクル」。
プリウスやアクアのカタログにも書かれているくらいで、
圧縮比より膨張比を大きく取ったとか、バルブ遅閉じ
とかいっても、正直あまりなじみないですよね。

実は私、大学時代の専門が内燃機関でしたが、卒業
して10数年経ってしまっているので、いろいろと忘れて
しまっています。
ただ、圧縮比<膨張比 という認識はありました。

概要をおさらいしてみると、まずヘタな自作イラストで
スミマセンが・・・

エンジンはシリンダー、ピストン、バルブなどといった
部品で構成され、ピストンが上下することで、通常の
4サイクルエンジンでは 吸気→圧縮→膨張→排気 と
いう4つの行程が伴います。
ここまでは、アトキンソンサイクルでも変わりません。

違う点は、吸気バルブが閉じるタイミング。
通常のガソリンエンジン(オットーサイクル)では、吸気
行程を経て、ピストンが下死点にある時点で吸気バルブは
閉じ、そこから圧縮が始まろうとしますが、アトキンソン
サイクルの場合、ここでまだ吸気バルブは閉じず、ピス
トンがいくらか上昇した頃に閉じ始めます。
圧縮が始まるタイミングが遅い、これが圧縮比<膨張比に
つながり、熱効率を上げようというわけですね。

トヨタ以外のメーカーでも、同じように吸気バルブを遅く
閉じるエンジンは存在しますが、「ミラーサイクル」と
呼ばれています。
マツダのデミオやアクセラのスカイアクティブ、日産でも
ノートのエコスーパーチャージャーなどなど。

アトキンソンサイクルとミラーサイクルは何が違うか?
私はてっきり、93年に発売されたEUNOS 800のように、
過給機を加えたものがミラーサイクル・・・という認識
でいましたが、どうやら違ったみたい。
厳密にどういう棲み分けなのか、正直よくわかっていま
せんが、アトキンソンサイクル=ミラーサイクルという
解釈でも何だか通用しそうです。

ただ、アトキンソンサイクル(ミラーサイクル)の場合、
パワーが稼げないという弱点が発生しますが、HVだと
モーターのアシストがあり、マツダや日産も直噴を採用
したり、ノートは加えてスーパーチャージャーということ
もあって、この点を克服しているみたいです。

余談、我が家のラウムに搭載の1NZ-FE型と、アクアに
搭載の1NZ-FXE型を比較してみると・・・
総排気量(内径と行程)は同じですが、圧縮比がラウムは
11.0なのに対し、アクアは13.4・・・
ということは、上死点にある時の隙間容積がアクアの方が
小さいってことか??
となると、動弁系だけでなくシリンダーヘッドとかも違って
くる?(バルブの挟み角が小さいとか?)
・・・探るときりがなさそうです。

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