家を買うと、多くの人が取りつかれる病。
それが「繰上返済しなきゃ病」です。
ちょっとお金が貯まると、せっせと繰上返済をして
早く借金を返してしまおうと考えます。
確かに「おトク」ですが、実は落とし穴もあります。
人によっては、
その繰上返済がアダになることもあるのです。
■ちょっと待った!繰上返済--その1
繰上返済をしてはいけない第一のパターンが、
予備費すら残さずに行ってしまうやり方です。
人生、何があるかわかりません。
生活費半年分~1年分の「予備費」は、
いつでも引き出せる流動資産として準備しておく必要があります。
生活費が月25万円の人は、150万~300万円が目安になり、
けっこうな金額ですが、
家族の病気・ケガ、リストラや会社の倒産、
親が倒れたなどの「もしも」に備える「自家保険」として
備えておきたいもの。
ところが、
これをほとんど手元に残さずに繰上返済してしまう方がいるのです。
雑誌の家計診断で、ご主人が繰上返済好きでどんどん返済して
手元にはいつも10万円程度しかお金が残らないのは不安だ、
という奥さんの悩みが寄せられたことがあります。
また、予備費を十分に残さずに繰上返済をした方で、
家族が病気になって、
結局フリーローンを利用することになった人もいます。
繰上返済に利息軽減効果があるのは確かですが、
予備費まで充ててしまうような繰上返済は
「ちょっと待った!」です。
>>つづく>>