そう考えると


 そう考えると小学校五年の息子のことも、少し違った見方をすることができそうです。


 二年生のときに、担任だった女性の先生とあわず、学校に行けなくなったのです。


 しかし、逆に言うと、彼にとって初めてとも言える強烈な体験をしたのだと思います。


 つまり、自分と合わない人もいるのだ、否、自分に合わせてくれる人、自分を認め受け容れてくれる人ばかりではないということを知ったのだと思います。


 これは、私自身もたくさん経験してきたことでした。


 そして私の場合は、周囲の支えがあって何とかその時点で自分を納得させて人生を歩んでこられました。


 が、彼の場合はたまたまそれができずにいたのだと考えられます。



しかし、


 しかし、そのことは彼の人生の中でも、遅かれ早かれ、必ず経験しなければならなかったことだと思います。


 ですので、むしろ早くに経験し、私ども夫婦が、支えながらその部分を乗り越えられるように導いていけることができるだけ、ありがたいのではないかと思えます。


 言い換えれば、彼に確固たる人生観・世界観を持たせることができるかどうか私たち夫婦に問われているともいえます。


 そのためには、とりもなおさず、私たち夫婦が、人生観・世界観を確立し彼に向かわねばなりません。


れは彼だけの


 これは彼だけの問題ではなく、いや、むしろ彼の問題ではなく、私たち夫婦に課せられた宿題なのだと思えてなりません。


 否、もっと言うなら、私たち夫婦に気づかせるためのことなのかもしれません。 

 

 夫婦間のコミュニケーションを深め、彼に確かな人生観・世界観を持って私たち夫婦が歩んでいかねばなりません。


 そして、その人生を歩んでいる姿を通して、よき見本を示せるようしっかり歩んでいかねばという思いを強くしています