相手をほめる時、同じ言葉でほめてもその効果が大きく違うことがあります。
それは、適切なタイミングでほめているかどうかが影響するからです。
皆さんはタイミングよく相手をほめることが出来ていますか?
テンションが高いうちにタイミングよくほめる
・「今がそのとき」を見逃すな!
得意先で契約をまとめた部下が意気揚々と会社に返ってきました。「よく契約をまとめてきたな、ご苦労さん」と、笑顔とともにほめて迎えてあげれば、部下の嬉しさもひとしおだと思います。
ところが、上司からは「お疲れ」という一言しかありません。
あなたなら、どう感じるでしょう?
一段落してから祝杯をあげながらほめようと思っていた…などと言っても言い訳に聞こえてしまいます。
まずはハイテンションで帰ってきた相手を、その場でタイミングよくほめてあげてください。
そのうえで祝杯はまた後日ということにすればいいのです。
「鉄は熱いうちに打て」と言うように、ものごとには「今がそのとき」というタイミングがあります。
このタイミングを逃してしまうと、後になってから大げさにほめたところで、相手にはほめられたという実感が湧くことはありません。
何度もリピートすることでほめる効果も倍増する
・たまにほめても本気にされないことも多い
上司にほめられて嬉しいという感情は、残念ながらずっと続くわけではありません。
ほめられることで人が心を動かされる期間はせいぜい1週間程度です。
やがて忘れられてしまうのです。
相手の心に「自分は本当に評価されている」ということがしっかりと刷り込まれるまで、何度も繰り返しほめるということは想像以上に大切なことなのです。
なかには疑り深いタイプもいますから、せっかくほめても、それがたまにしかないことだと、「課長の虫の居所がいいらしく、今日は調子のいいことを言ってるよ」と、ちょっとほめられたくらいではなかなか本気にされなかったりするのです。
この前ほめたばかりだから当然わかっているはず、という思い込みは危険です。部下が「頑張っているな」と感じたら、遠慮せずに何度も繰り返しほめてこそ効果は大きくなるのです。
![]() |
ほめる技術、しかる作法【電子書籍】[ 伊東明 ]
660円
楽天 |