読書感想文112 吉森大佑 幕末ダウンタウン | 恥辱とカタルシス

恥辱とカタルシス

作家志望、渋谷東子と申します。
よろしくお願いします。

いやー、しんどい。

 

こんばんは、渋谷です。

 

 

 

しんどい。なんといってもしんどいのですよ。まあホルモンバランスってやつですかね。年々しんどくなっていきます。

 

更年期障害が出始めてるのかも知れませんね。まだ年齢的には早いはずなんですが、子宮は二回手術(一回は帝王切開)してるしねー。なんかその影響があるのか。最近月の周期で暑くてたまらなかったり。何もかもめんどくなったり。今日はめんどいの方。朝一に家事を済ませて、あとはだらけてやったぜ!昼ご飯も晩ご飯も見かねた夫が作ってくれたぜ!申し訳ないけどいいのです。いいことにするのです。

 

最近、自分甘やかしキャンペーン中なんですね。「私さん」とおっしゃる、私の中にいるいわゆる「中の人」を喜ばせてあげることに重点を置いて毎日を過ごしています。何をしてあげれば喜ぶかと言えば、眠らせてあげて本を読ませてあげると喜びます。そして何より小説を書かせてあげると喜びます。嫌がるのは人づきあい。今まで張り切って我慢をしてきたので、ちょっと「私さん」にのんびりさせてあげるのです。

 

だから辛い物を食べたり酒を飲んだりをするのも大切ですね。嫌ですが筋トレだけは続けています。プランクですが。スクワットは足が太くなるので止めました。骨盤歪んでる人はスクワットで変な筋肉がつくんだって。

 

とにかくだらけていますよ、というだけの話でした。だらけさせてくれる夫に感謝。早いとこ小説を仕事にしたいもんです。頑張るぞ。というわけで。

 

今日も小説現代長編新人賞受賞作です。吉森大祐さんの「幕末ダウンタウン」。2017年度の受賞作。吉森大祐さんは1968年生まれ。慶応大学文学部卒です。

 

時代小説はあんまり好みではないのですが、受賞作だったので読んでみました。これが意外や意外。面白かったー!まあ好みはあるかなと思いましたが、好きな人は好きだと思う!純粋に時代小説が好きな方は……いかがでしょう、という作品でした。

 

 

 

主人公は播磨出身の播磨精次郎直胤。大坂で賭場の用心棒をしていた男です。そのころは濱田精次郎と名乗っていました。一旗揚げようと京都にやってきて新選組に潜り込みます。そんな精次郎くんが京都で久しぶりに再会したのが、大坂時代に馴染みなった噺家の桂文枝。

 

この文枝は「わしの名は将来何代も受け継がれていく大名跡になるでー!せやからわしに奢っとけ奢っとけ」とうそぶくまったくのクズ人間。芸人としての腕はありますが、借金のかたに演目をとられ、大坂を追われて京都に逃げてきた破天荒な人間です。うん……、文枝さん、今でもなかなかの破天荒ぶりやわね。

 

新選組の下っ端であれこれ頑張る精次郎くんですが、なかなか手柄は上げられません。そんな時文枝に「四条の寄席に不穏分子が現れないとも限りまへん。芸人の振りして潜り込んで手柄あげてみたらどうでっか?」とけしかけられ、なんだか成り行きで「芸人・濱田」の出来上がりです。

 

そしてその寄席には伊予松山出身の芸妓、松茂登も漫談家として上がっていました。読み方は「まつもと」。……うーん、なんか色々わかってきますね。はまだ、まつもと。大政奉還などの時代の荒波にもまれながら、あほちゃいまんねんパーでんねん、だのガキの使いやあらへんで、だのごっつええ感じ、だの言いながら、はまだとまつもとはえげれす語で言うところの「マンザイ・コンビ 桂ダウンタウン」として舞台で生きていくと決めるのです。

 

 

 

うん、ざっくりになっちゃうんですが、所謂コメディですね。ちょっとした青春もので人情もので、でも時代小説や新選組を期待して読むと肩透かしかも。ラストのオチは、「まつもと、はまだ、アウト~」ですから。年末のあれやね。吉森さんはダウンタウンが好きなんでしょうか。

 

しんどくて頭を使いたくなかった今日にはぴったりの作品でした。さらっと読めてくすっと面白かった。時代小説好きでなくても楽しめる作品でした。まあ「この作品に影響を受けて作家を目指しました!」という人は少ないような作品かも知れませんが、でもこういう箸休め的な小説って絶対世の中に必要ですよね。

 

あーとにかく今日はなんかだめです。もう寝よう。こういう日は失言に注意。明日は回復してたらいいな。

 

というわけで、おやすみなさい!