とあるMIZという28歳の男がおりました。
彼は料理人となるべく、
夜間に調理学校に通い、
いろいろな飲食店に通い、
単独でイタリアに行って現地の料理を研究をし、
とあるイタリアンリストランテの内定をとって夢に向かって突き進んでいました。
ところが、MIZの両親は料理人に対する偏見を押し付けた挙句、強制的に家に呼び戻しました。
MIZはその時、夢に向かい恋人や友達とも別れ、退職届けを出したばかりですべてを失った状態でした。
彼は悩み、苦しみ、精神的に参っていました。
そんな精神状態を察してか、当時の職場の大先輩がこんなアドバイスをくれました。
「家の都合ってもんは、いつの時代もどうしようもなく不条理だと思う。でも、君はまだまだ若い。」
「まず、公務員になりなさい。そして、やりたいことを仕事以外でやりなさい。」
「君は努力家だから、絶対やれる。がんばりなさい。応援しているよ。」
空っぽの彼はこの言葉だけを励みに絶望の底から一歩ずつ歩みを始めようとするのでした。
