安倍首相が辞意を表明してから、連日、テレビは「次期総理は?」に焦点を当て、自民党派閥の動きを賑々しく伝えている。

そうした中での派閥の親分、実力者と言われる、えも言われぬ雰囲気を纏った相当なお年の議員の姿を目にするたびに、何とも気持ちが沈む。

 

派閥の親分、実力者が、魑魅魍魎の中で「あっちに付く、こっちに付く」と蠢いて、派閥力学の結果で、もう、自民党の総裁が決まり、一国の為政のトップ首相が決まるのである。

 

今回の3人の総裁候補も、立候補で顔ぶれが決まった段階で、既に誰がトップに立つかは

決まっている状況である。何なのか~溜息が出る。

国民は、蚊帳の外である。ただ、ただ、虚しさをもって眺めているだけである。

 

外交、経済、福祉、少子化等、国民の安心、安全を守る為の困難な課題が山積している中、それらに真っ正面から立ち向かう国のリーダーを選ぶのに、国民は蚊帳の外に置かれ、議員一人、ひとりの主体性もどこえやら、古びた派閥感覚で決められて良いのか。

何なのか?と言いたい。

 

それと、何とも不思議に思う事がある。

安倍首相が持病の「潰瘍性大腸炎」の状態が、思わしくないということで辞意を表明してからの安倍政権の支持率が、各メデァとも65%、70%に上昇したと報じている。

これまた、何なのか?

森友・加計、公文書の書き換え・隠ぺい、桜を観る会等の問題が、次々と表面化した際は、

権力の私物化だと、許すまじき権力者の姿に見えた。

また、このコロナ拡大へのマスク対応については、能が無い首相として印象を強くした。

 

安倍首相は辞意表明の会見で、次の主旨の話しをした。

「やるべき課題を、志半ばで断念せざるを得ないことは、断腸の思いである」

「首相として、体調を崩している中で、諸々の課題に対し判断が間違えることが有ってはならない」

殊勝な表情で語るその姿に、「難病を抱え、7年8カ月も国民の為に頑張ってくれた首相」へと、国民の安倍首相への思い・評価は、この時、じわ~んと変わったのではないか。

 

病気を抱えている他者には、誰でも少なからず優しい気持ちになるものであるが、安倍政権への驚くべき支持率アップは、日本人特有の情緒的優しさなのか、権力者への厳しい視点の欠如か、はたまた状況改善の為に考えに考え抜かれた深~い読みが勝ったのか・・・・

本当に考えさせられる。