1973―4

#60(6/19)

物足りなさの中にも 現実生きているんだ! と叫びたくなるような 今の俺

生きる意味を見出そうとすることに 何かしらの意味を見出せる 今の俺 

それは ひたすら生きるしかない 長い長い混迷の時期でもあった 

自信があるわけでもない

だけど そんな俺が 生き続けてきたし これからも生きるだけ

生きていくだろうという絶対的な事実! 

それに眼を向けた時 やっていくしかない

≪あぁ、俺の周囲に やはり同じように生存する人々よ 君等も 生き続けるのだ≫

 

 

#61

一週間前の今日 俺は あの槍ヶ岳の山荘で 何の夢を貪っていたろうか? 

成し遂げた行為への安堵 そして 束の間ではあるかもしれないが 

未知の自信を 熟睡という形態の中に表現したのだろうか

 

そうして久々に抱く 6月19日の 今の 得も言えぬ 

為さぬ行為に対する 半ばの不安と 半ばの期待

 

 

#62(6/20)

蚊に刺された足が痒い。蚊はパチンと殺された。自分が生きているということと、殺害された蚊の…

少し思い起こす 乾いたdry nihilismとwetなnihilism  

書きながら足を掻いている。

 

 

#63(6/27)

親父、お袋は確かに居た  下宿のおばあさん達も 「やっこ」の人々も居る

けれども やはり みんな みんな どこへ行ってしまったんだろうか

とうとう先が見えだした この日本という国のなかに

彼らは 未だ生きて 笑っているのだろうか

亡んでいることさえ気が付かずにいるのに  徒に亡んでゆこうとするのを怖れる

そして また 笑っているんだ