あたしゃモスバーガーが好きでしてね。ファーストフードでは一番好きです。モスチーズバーガーが特に好きで、マクドナルドは一人で入れないのにモスバーガーは一人でもいけます。あたしゃエビ以外は何でも食べれる雑食ですが、ああ食べたいなってこうぐっと心の中に強く訴えが出るのは、ラーメンとキュウリ、そしてモスチーズバーガーぐらいなもんなんです。なので、雑食ですが偏食でもあります。そりゃあなたが作ってくれたなら文句も言わず食べるでしょう。ただ、ニンニクチューブどばっととかやっても怒らないで下さいな。気分屋なので。



 

で、かれこれ10年くらい前ですかね。この日は大学の帰りに、無性にモスチーズバーガーと食べたくなったんです。あの、最後の残り…ソースとタマネギをズルズル吸いたくなったんですよ。あれは至高。あの最後の啜りのためにモスチーズバーガーがあると言っても過言ではない。寧ろ残りのソースとタマネギがメインですよ、モスチーズバーガーは!あ、あたしゃモスバーガーに行ってもモスチーズバーガーしか食べませんそういや。これも立派な偏食ですよね、うん。



 

で、町の中にあるモスバーガーに到着。カウンターで、モスチーズバーガー(お持ち帰り)とジャスミン茶をオーダー。根菜スープも好きだったけど、こんときゃもう無かったのでスルーってかさ、根菜スープは随時置いておいて欲しいよ。ファーストフードっぽくなくて好きです。うん。



 

で、待ちぼうける。モスバーガーってオーダーから作り出すから、待ち時間が長いんですよね。しかしだからあの美味しい残材たまねぎが生まれると思うんです。うん、待つのは仕方ない。しかし、カウンターの前でボケッと待つのもアレだからなー、と、トイレに行く事にしました。ちょっと尿的に…限界では無いんですが、余力を残していたいなって事で放出することにした。



 

ここのモスバーガー、トイレが裏みたいな場所にある。今は知りませんが。で、個室が一つ。鍵の部分のシグナルは青。じゃ、ガチャ!









 

女の子が、便器に鎮座していますた。





 





 





 




 

ポカンとする、あたしと女の子。





 

この間およそ0.5秒。しかし、永遠とも言えるくらい長い時間に感じる。はっと我に返り、ごめんなさいと勢いよくドアを閉めたあたし。


 

逃げ帰りたい…しかし、あたしがオーダーしたモスチーズバーガーは店員さんの手によりあれよあれよと調理されている訳で、しかも会計も済ませているから…逃げる訳にはいかない。しかしお持ち帰りだし座席に逃げる訳にはいかない。覚悟を決めてカウンターの前で仁王立ちを決めるあたし。パラディンの特技ですから、ええそりゃもう。




 

で、トイレの方から女の子が出てきたんです。そして…






 

早朝の繁華街、その隅っこに落ちているゲ(略)の様な…汚物を見るかのようにコチラをにらみつける女の子。




 

…負けない。目はそらさない。だってさ、そりゃガチャって開けたのはあたしですよ。確かに。そりゃそうだ。しかし、よくよく考えれば根本的に鍵をかけていない女の子が悪いじゃないですか。交通事故で言えば7対3…、いや8対2くらいであちらが悪いじゃないですか。一応ごめんなさいって言ったのにさ!


 

そんでもって、この後女の子は座席の方に消えて、あたしはモスチーズバーガーを無事持ち帰る事に成功しました。しかし、タマネギを啜りながら、やっぱり腑に落ちない点がある訳で。ちょっといらいらしましたね。何故に睨まれなければならないのか…












 

とか、懐かしい話を思い出したのにはちと訳がある。この記事を書こうと思った日、とあるコンビニにて同じような光景を目撃したんですよ。おじさんがせっぱ詰まった感じでトイレに言ったら、あ!ごめんなさい!って謝っていた。トイレから出てきたのはおばちゃん。しかし怒っていなく、寧ろ恥ずかしそうだった。そんな光景を目の当たりにしたら、モスバーガー事件をふとあたしゃ思い出したんですよ。




 

…よくよく考えると、トイレ中って、寝ている時くらい無防備なもんじゃないですか。今まさにふんばり温泉チームな時の場合、とっさに何も行動ができない。男性でレギュラーボーナスの場合は、まぁまき散らしながらなんとかなるかもしれませんがね、ビッグボーナスの場合…女性なら両方のボーナス中の場合、まず無防備。それでいて気の緩んでいる瞬間でもあると思うんです。そりゃ溜まっていた波動砲を放出したらホッとするのが人ですからね。


 

で、行為の最中、そのイレギュラーに関して。恥ずかしい!って思うよりそんだけ無防備ですからね、多分恥ずかしいより先に、恐怖が心の中にくると思うんですよ。え!みたいな感じで。


 

人は、そんなか弱き部分を本能的に知っている。なので、虚を突いてしまった人…つまりドアを開けてしまった人は、脳みそが一瞬で自分が加害者だった場合に置き換えて、そしてこう無意識に、口に発せさせる。



 

「ごめんなさい」


 

あたしは謝りました。見ず知らずのおじさんも謝りました。ドアを開けた事に対して。悪気は無い。でも、開けられた方は、憎悪を持つと思うんです。なに人の恥みとんじゃ!って…例え自分が悪くても、です。


 

憎悪、と表現しましたが厳密にはちと違いますね。無防備な状態で緊張が走り、その解放、その安心感を人は他人にぶつけたくなるんでしょう。危ない賭けにに出たとき、そして勝った場合歓喜よりも雄叫びが出るように…つまり、間違ってトイレのドアを開けられた人が無事に生還した場合、睨んだり思いっきり恥ずかしがったりする事は、今、大ピンチなトイレから生還できて、生きる喜びを感じているって事だと思うんですよね。


 

しかしながら開けた方、開けられた方、多分どちらも相手の感情が解っているはずなのに、この、トイレという人間の生理的行為、そのせいでお互いはバラバラになってしまう。いや、見ず知らずの他人ですから、一期一会精神で問題ない。しかし、しかしですよ、もし赤い糸で繋がっていた人…それでも一億人から君を見つけたよってくらいの極上メガネっ子(個人的に)とかだった場合。トイレを開けてしまった、トイレを開けられてしまったと言うだけでご破談になるのは惜しい。ご縁が無くなるのが嫌だ。いや、寧ろ、二人の馴れ初めは、新郎がモスバーガーで、トイレをガチャって開けたら、新婦が踏ん張り温泉中だったのがきっかけですとか、そんなメイクラブストーリーはいいじゃないですか。結婚式のご歓談中とかに、誰も聞いていないのに司会の人とかに言ってほしいじゃないですか!


 

で、ちょっと必死に考えたんですよ。何をってごめんなさいに変わる言葉を。そんな場合、とっさに出るのは謝りしか無いかもしれませんがね、それでは、はいさようなら!で、思いついた。これだ。







 

トイレのドア、ガチャ



 

中には、極上メガネっ子がトイレに鎮座中




 

あ!瞳孔を開き、固まるメガネっ子。










 

ここで一言。



































 

ご一緒してもよろしいですか?



















 

ちょっとブタ箱にぶち込まれてきますわ!オチ?なにそれwww

 

 

 

結論、トイレでの出会いは諦めましょう。うん、てか、なんだこの記事。ロー○ンで目撃しなきゃよかったわwww