私に火縄銃を教えてくれた友人のK さんは,エゾシカの猟期も終わったというのに,北海道の温泉付き別荘に居ついたまま,帰ってこない。これで は,移住したようなものである。
昨日,Kさんに電話したら,「獲ったエゾシカの肉をなんとか消費しなければならないから,毎晩鹿肉ローストビーフばかり食べいる。」なんぞと贅沢なことを話していた。どうせ大ボラたと思ったから,料理の写真を送れと言ったら,さっき,その写真がメールされてきた。焼いた鹿肉を電気炊飯器に放り込んでおけば,ローストビーフなんぞは簡単に作れるのだそうだ。
① まず冷凍鹿肉を解凍し,マジックソルトを
盛大にぶっかける。
② 次にフライパンで両面を二分ずつ焼く。
これをジップロックに入れて,炊飯器で60度で保温すると,ひとりで
に出来ているのだという。これが,その完成写真だそうだ。
③ ひとりでに出来上がった鹿肉ローストビーフ
私は,悔しくなったので「これでは,火の通り過ぎだ。こんなのは,ローストビーフとは言えぬ。」とケチをつけた。するとKさんは「これで良いのだ。あんたに送ろうと思い,60度で2時間保温するところを3時間保温した。明日,宅急便で送ってやる。」と話していた。物をくれる友達は,いい友達である。たしか,兼好法師がそう言っていたはずだ。