猟期が終わって,春になってもマウンテンマンのKさんは,相変わらず忙しい。一昨日は,ホッケ100 匹くらいは簡単に釣れるという話に乗っかり,地元の友人に案内されてホッケ釣りに行った。北海道は自然が豊かだから,道産子が言う話はホラ話のように大きくなるのかもしれぬ。
さすがに100 匹は釣れなかったが,大きなホッケを20 匹以上も釣り上げてきた。場所は,日本海で,沖の方まで延びる防波堤だ。防波堤の岸壁釣りで,こんなに釣れるとは,本州では考えられないことである。北海道の海の恵みに,びっくりするしかない。
K さんは,勤勉だから,その日の夜のうちに釣り上げたホッケをさばいて,塩水に付け込んだ。そして昨日の昼過ぎからホッケの干物作りに挑んでいる。
手製のホッケの干場小屋
Kさんは,器用で勤勉だから,メカケ以外は何でも作る。
干し場は横1.2メートルほどの網小屋を,鉄パイプで,自製した。
製作中のホッケの干物は,最大で40センチ近い大物もある。
狩猟期間が終わっても,北海道の狩人は,とても忙しい。しかし,大量の鹿肉やホッケの干物,ホースラディシュはどうするつもりなのであろうか。今朝は,裏庭にあるアイヌネギ(ギョウジャニンニク)の畑を見回り,収穫時を見定めているという。こんどはアイヌネギの醤油漬けの大量生産を目論んでいるようである。武漢肺炎で,海外商船が日本に来なくなっても,K さんだけは生き延びるであろう。
収穫期を待つ,裏庭のアイヌネギ畑
アイヌネギとは,本州でいうギョウジャニンニクである。本州では高山
の湿地にしか生えない貴重なものだ。しかし,北海道では民家の裏庭
でも育つから,嫌になる。