~4月~
東大の寮に住んでいる。
もちろん回りは東大生だらけ。
いかにも賢そうでいままで勉強しかしてなかったのが目に見えてわかる。
朝食を食っているときも朝から勉強の話をしだすぐらいの勢い。
そんな空間に俺は今までいたことがない。
もちろん俺も東大の寮に住んでいるんだから東大生。
ってわけではない。
俺は地元から専門学校に行くため東京に上京して、2年間一人暮らし、学生生活を送ったあげく今はフリーター。
そんな現代の落ちこぼれが、なぜ天下の東大生が集う寮にいるかというと・・・説明するのも面倒だな。
今は当然学生でもないので自分で働いて生活をしていかなくてはいけない。
すぐにネットでバイトを探した。
俺はPCなら人並みに知識があったので簡単なデータ入力のバイトを探すことに。
検索ワード「データ入力 バイト」
そして、ヒットした一番上のページを開きすぐに電話した。
二日後に面接。
そして、二日後。
ネットには「簡単なデータ入力をしてもらうだけです。服装髪型自由です。」と書いてあったので普段どおりの私服で面接に行った。
新宿付近にあるビルの5階。
面接場所につくとクラッシックがかかった部屋に一人の女性が立っている。
いかにもキャリアウーマンという感じで「できる女」オーラ全開。
面接というかただの雑談で、話しながらアンケートを書いた。
内容は週に何日出勤できるか。時間帯はいつならよいか。
仕事関係のアンケート。ワード・エクセルを使えるかなど技術の面の質問のっている。
そして、目の前にあったパソコンでタイピングのテストをすることに。
結果はSランクをもらい。面接官とさらに話が盛り上がる。
そして、しばらくして面接終わりの雰囲気が出始めたころ。
「やってもらう仕事のないようですけど、出会いサイトってわかりますか?」
と面接官の女性が話し始めた。
もしやとおもいつつ、
「はい、もちろん知っています。」
と答えた。
「あなたにはそこで女性のふりをして会員の方とメールをしてもらいます。」
・・・マジかよ。
サクラってやつだろ、それ・・・。
「あー、なるほど。そっちのデータ入力ですね。」
と苦笑いしながら答えるしかないよね。
「理解してくれるなら話は早いです。やったことはないと思いますけどちゃんと基礎から教えてくれるので安心してくださいね。」
と面接官も笑ってる。
んなもん基礎から教わりたくねーよ!
なんてこともいえず。
「不安ですけど、がんばります!」
って何言ってんだ俺・・・。
そして、4月から東大寮に住みながらサクラを始める俺だった。
