あす27日は郵便不正の初公判。行方が微妙。
事業仕分けのメスが入るのか?
税金を食いモノにしてきた「全土連」予算半減すら生ぬるい
(日刊ゲンダイ2009年12月24日掲載) ●ホテル「こしひかり」も建つ財産1000億円 「私が気に入らなければいつでも辞める」――。捨て身の陳情は不発に終わった。農水省の土地改良事業費4889億円の半減をめぐり、予算復活を求めた自民党の野中広務元幹事長。現在は「全国土地改良事業団体連合会(全土連)」会長の肩書を持つ。全土連は、水田の区画整理と、用排水路や農道整備などを行う農民組織「土地改良区」の全国団体だ。 それにしても、とうに政界を退いた野中が現在も全国団体のトップを務めていたとは驚きだ。実はこの公益法人、自民党と農水官僚がガッチリと手を握り、巨額の税金をシャブりつくしてきた天下り団体である。 「土地改良区は土地改良法に基づいて組織された農家の集まり。改良区と呼びますが、組合と同じです。全国約6000の改良区を束ねるのが、都道府県ごとにある県連で、その上部団体が全土連というピラミッド型の組織です。全土連の理事には野中氏のほか、自民党の森喜朗元首相や青木幹雄前参院会長らの名前が並びます」(農水行政関係者) 専務理事には元農水省農村振興局次長の佐藤準氏が名を連ね、天下りの農水OBは現在14人に及ぶ。野中が来夏の参院選での擁立見送りを示唆した組織内候補の南部明弘氏も農水OB(元九州農政局長)だ。 「かつて全土連は高い集票力を誇り、70年代から組織内候補は旧田中派―経世会の指定席でした。改良区の農民が自民党費やパーティー券購入などで、政治活動を支え、その見返りに補助金という名の巨額の税金がつぎ込まれる。そんな癒着の構図が延々と続いてきたのです」(政界関係者) 見返りは補助金だけではない。土地改良事業には地形や用地の測量、水路や農道の設計、地質調査などが伴う。これら委託業務の大半は長年、各県連に随意契約で独占的に受注されたのだ。 ジャブジャブ注がれた税金で、全土連は肥え太ってきた。全土連と各県連の正味財産の総額は、優に1000億円を超える。土地改良法で営利目的を禁じられているにもかかわらずだ。米どころ新潟の県連は特にカネが余っているようで、ホテル経営にまで手を出している。その名も「ホテルこしひかり」……。とことん、国民をなめ切った団体ではないか。 1970年に国が減反政策に転じてから40年。もはや水田の土地改良事業が存在する理由も価値もないだろう。予算半減なんて、まだまだ生ぬるい。鳩山政権は自民党時代の腐った利権構造に徹底的にメスを入れるべきだ。