必殺を斬る #1 | ONE FOR THE ROAD

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今日からはじまりました 必殺アワークラッカー


新必殺仕置人



必殺を斬る~必殺シリーズをめぐる13の物語~


必殺関係者にインタビューして


13の視点から"必殺"を徹底検証し


必殺の魅力に迫る!!番組です。




第一回 プロデューサー山内久司が語る「必殺の夜明け」



まずはけっこう知ってる人の多い話ですが、


当時大ヒットしていた「木枯らし紋次郎」


対抗して出来た番組というエピソードから始まりました。


時代劇には時代劇でということで、当時


片っ端から読んでいて


池波正太郎「おんなごろし」に着眼し


必殺仕掛人にタイトルが決まります。


新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一) (講談社文庫)/池波 正太郎
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実はこの企画が決まって東映と松竹との間で


コンペがあったそうです。


山内プロデューサーは腹の底では


松竹に最初から決めていたそうです。



その理由は


東映型の時代劇に飲み込まれたくなかった


との思いからだそうです。



新しい時代劇を作ろうとしているので


システムの出来上がってない


松竹の若さあふれるスタッフに期待していたとの事。




そのコンペには


東映側は「新撰組血風録」を書いた


脚本家 結束信二から重役までずらっと集まったので


会社自体はかなり東映に傾いていたそうですが、


山内氏は前日に道頓堀のホテルで松竹と談合して、


キャスティングに山村聰竹脇無我緒方拳


決めようという事で提案したそうです。



しかしながら、コンペに来たのはテレビ部の人


たった一人だったという。


それでも会議でこのキャステシングが


素晴らしいと山内氏が白々しく絶賛し


必殺というのは時代劇と日常性の展開だから


ホームドラマの代表である竹脇無我


「ただいま11人」などホームドラマのお父さんである山村聰


「太閤記」「豆腐屋の四季」ホームドラマの緒方拳


ホームドラマで信用のある人たちでやるのがいい


松竹に代わって力説して決めたとの事。




めざすは時代劇のホームドラマだったと藤田まこと氏も


知らなかったとナレーションで驚いたエピソードを披露。



京都の伝統的な時代劇のテクニックと


朝日放送のテレビ的な発想をどうドッキングさせていくかが


テーマで松竹のスタッフがよく理解してくれて出来上がったという。



必殺を代表するスタッフより


撮影の石原興さん、照明の林利夫さん、松本明監督


が山内氏のことを語られました。



またもう一つ面白いエピソードも…。



一番揉めたのは


中村主水の家はいらん


映画監督、シナリオライターも反対されたそうです。



今では馴染みのシーンもそんな過去があったんですな。



劇的な完成には邪魔だが、山内氏テレビマンとしては必要で


これがあることによってテレビの時代劇になる


日常性に戻し、中村主水という人格をお茶の間に浸透させる


いわゆるテクニックだったと言い張ったそうです。



そしてこれまた有名な腸捻転(放送局の転換)や


いままでそんなに色男が出ていなかったが


路線変更して、三田村邦彦中条きよし


京本政樹村上弘明を出してポピュラー化を図った。




必殺の魅力は何だったのですか?との問いに



世の中腹立つことが多い


だが自分では何にも出来ないから代わりにやってくれる


代償行為をして感情移入出来る中村主水を置いたつくりに


なっている事。


時代劇の日常性が描かれているが、


異空間に変わった時に、ものすごく格好いい男に変わる変身願望


その気持ちのよさがあるんではないか



あなたにとって必殺とは


最初は子供だったが、そのうち友人になって


ひよっとすると老後を介護してくれるものになるかも知れない



と語られました。



いやぁこの企画最高です。



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