卒業おめでとう。
3年前、最高の三年生と思わせてくれた君たち。
今まで過ごせていた普遍な日常ということがどれほど幸せだったのかと、自分自身は思う3年でした。
君たちにとってはどんな3年間だったのでしょうか。
君たちが経験した制限と変化を繰り返す3年間。
これは人生を送る中できっと大きな力になると思っています。それは20歳になったときに実感するのか。
60歳の還暦を迎えるなことになるのか。
それは今はわかりません。
でも何もない平坦な道のりの人生よりも多くの苦境や回り道、無駄思えてしまうことを多く経験するほうが、豊かな人生をおくれる送ることになる。楽しい人生、厚みのある人生になるのではないかなと思います。
40代になり、20代の頃、寝ずに絵を描いたこと、何日も徹夜で絵を描き真っ青になりながら苦労して描いた作品のこと、がんばって描いた作品を師匠である先生にバッサリとこういう絵は描けるというだけで作品の批評会に出さない方がよい。
唯一バッサリ切られたあの日、まわりの友人も引くくらいの経験もしましたが、今ではその苦労が、楽しい豊かな人生を作ってくれているように思います。
どんなに辛い日々の中でもふとした美に良さを感じ、生活の中の美術に気づき、癒されたり苦しい中でもがんばれているように思います。
しんどいこと、きついこと。
経験したくないかもしれないけど、いっぱい経験して、いっぱい失敗してください。
そういったことを多く重ねることで人は大きく成長し、人生にも厚みが出るように最近気づきました。
大人の世界は責任がつねにつきまとうことになりますが、責任があるからこそ、いろんなことができるということにも繋がるように思います。
どうか変化も楽しみながら自分の人生をエンジョイしてください。
心から卒業おめでとう。