制御文字(ASCIIコントロール文字)が使用出来ます。
代表的な制御文字は、^C や^M のコトです。
【 制御文字一覧 】 ※無記入は動作無し
|
ほとんどが理解できる内容ですが
【^H 】【^P 】【^X 】【^Z 】について、簡単に説明します。
■^H について
これは、単なる"バックスペース"と同意です。
「12345^H」この様に記述する事で、文字列等を1つ削除します。
また、2つ削除したい場合は「12345^H^H」この様に記述します。
一般的な使用例は、座標値の削除です。
2D座標で作図する場合
円弧"ARC"コマンドや、ポリライン"PLINE"コマンド等では
座標のZ値が不要な場合が有ります。
例えば・・・
ポリライン作成時
^C^C_id;\$M=_pline;\non;$(getvar,lastpoint);
円弧作成時のオプション[中心(C)]使用時
^C^C_id;\$M=_arc;\c;$(getvar,lastpoint);
上記の様なマクロの場合「2D 点が無効です」となります。
この様な場合に「^H」を使用します。
座標のZ値に、値を持たせてる場合は
その数値だけ「^H」を付加しないといけませんが
通常2D座標では、Z値の値は0ですので、座標(X,Y,Z)において
「^H」を2個付加すれば、対処出来ます。
●マクロ使用例
^C^C_id;\$M=_pline;\non;$(getvar,lastpoint)^H^H;
^C^C_id;\$M=_arc;\c;$(getvar,lastpoint)^H^H;
■^P について
通常、メニュー マクロから読み込んだ文字は、 キーボード入力の場合と同じようにスクリーンのコマンド領域に表示され、 メニュー マクロで応答する場合でも、プロンプトが表示されます。 このような表示は、システム変数 MENUECHO の設定によって 非表示にできます。 MENUECHO をオフにした場合は、メニュー マクロ内の ^P によって エコーがオンに切り替えられます。 ※ヘルプ「メニュー マクロでのエコーとプロンプトの使い方」より |
●マクロ使用例
^C^C^P_copy^P;
この様に、^Pによってシステム変数"MENUECHO"の値を0⇔1に切替えます。
これによって、コマンドラインに表示されるコマンド文字列の表示等を
切り替える事が可能です。
マクロ作成時、ダミーコマンドとして使用する時に便利です。
■^X について
^Hはキーボードのバックスペース([BackSpace])を発行しますが ^Xの場合は、キャリッジリターンが発行されていない文字列を、 無視する働きがあります。 この時、「*削除*」がコマンドラインに表示されますが ^Xによるものであり、オブジェクト等が削除された訳ではありません。 |
●マクロ使用例
^C^C_offset;^X^Xオフセット間隔を数値で記入^x\
この様に、ダミーコマンドとして使用したコマンドの
説明文等を書き込む場合に便利です。
■^Z について
メニュー項目の後に ^Z を付けた場合は、 AutoCAD LT によってマクロ式の終わりに キャリッジ リターンが挿入されることはありません。 注:メニュー項目での他のコントロール文字と同じように、 ここで使用されている ^Z は、カレット(^)と Z で構成される文字です。 これを[Ctrl]+[Z]と混同しないように注意してください。 ※ヘルプ「メニュー マクロでの条件式の使い方」より。 |
●マクロ使用例
^C^C_copy^Z
通常マクロの最後に何も記入しない場合、半角スペースが挿入されますが
^Zによって、それを抑止する事が出来ます。
マクロを作成する上で、^Zの動作は覚えておきましょう。
又、これ以外にも、カレット(^)と文字列を組み合わせた制御文字が有ります。
アルファベット以外のコントロール文字を次に示します。 (※ヘルプより)
^@ (ASCII code 0)
^[ (ASCII code 27)
^\ (ASCII code 28)
^] (ASCII code 29)
^^ (ASCII code 30)
^_(ASCII code 31)
あまり使える機能は無さそうですが・・・^^;
「^@」をマクロ中に使用すると
そのメニュー項目の「^@」以降の記述が無視されます
その他は、あまり意味は無いみたいです。
他には、「^{」をマクロ中に使用すると
「+改行」から「^{」までの記述が無視されます。
これは、"ツールバーのカスタマイズ"には使用出きません。
"メニューバーのカスタマイズ"にのみ使用出来ます。
●マクロ使用例
^C^C_select;\+
#システム変数"CMDDIA"を一旦"0"へ ^{_cmddia;0;+
#寸法の文字を変更 ^{_dim1;newtext;+
#寸法文字に( )付加 ^{(<>);p;;+
#システム変数"CMDDIA"を"1"へ戻す ^{_cmddia;1;
これらの制御文字の使用頻度は多く有りませんが
マクロ作成時に知っておくと、便利なものも有りますので
覚えておいて損は無いです。
【追記】 ※2016/12/2
旧バージョンでは使用できない可能性が大ですが
新しいバージョンで使用可能なのが
^S です。
掲示板で質問があり
マクロで文字を改行する内容が含まれていました。
自分は知らなかったのですが
マルチテキスト文字や寸法文字などに使えるみたいです。
^SK 取り消し線
^SL 下線
^SO 上線
^SP 改行
^ST 文字間縮小
^SW 文字幅縮小
^SX 改行
※テキスト文字は不可
テキスト文字の場合は「%%U」や「%%O」などを使用
現状分かっているのは、上記7つです。
●マクロ例
^C^C-mtext;\non;@;^SLAAA;^M ※文字に下線付加
お試しください。
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