経営の基礎をメモするブログ

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経営がうまくいかない人、起業したばかりの人のために、会計士の私が初心者でも分かる基礎を提供するブログです

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ガタガタ・・・

ガタガタガタ・・・


密閉された空間。

薄暗い照明。

窓の外は不気味な雨雲。



残念ながら天候に恵まれず、離陸前に揺れが想定されると告げられた機内に私は載っている。

飛行機の揺れというのはなんとも気持ちが悪い。

特に縦に落ちるように揺れるのは何回経験しても嫌なものだ。

いや。乗れば乗るほど嫌になる。


恥ずかしながら、私はあまり飛行機が得意ではない。

博多から新幹線で帰ることも考えたが、

やはり飛行機の3倍以上時間がかかってしまうのは、

かなり辛いので飛行機にした。


飛行機はあまり好きではないが、

少し我慢すればそれでいいわけだから。



スカイマークの新社長がテレビでインタビューを受けていた。

新型機の導入等等で経営破綻した立て直しを図っている。

新社長は事業再生やMAのプロフェッショナルということで、

その手腕に期待されているそうだ。



その中で

「大手でも格安航空でもないスカイマークはどう差別化していくのか?」

という質問を受けていた。


正直、その新社長が何を言っているのかはイマイチよくわからなかったが、

他者との差別化は多くの経営者にとって頭の痛い課題だろう。


差別化というと他と違うことをやるのが先決と考える人が以外と多いが、

実際にはそんなことはありません。


もし、それだけなら簡単なことです。

問題になるのは、何をどう変えるのべきかという点で、

変えること自体は難しくありません。


スカイマークがただ何かを変えるだけでいいなら、アイデアはいくらでもあります。

CAの服を可愛くするとか、

値段を安くする他にも、

思い切って高級なポジションを作って高くすることもできます。


便数を増やすこともできれば、

博多のように地域を絞ってしまうこともできるでしょう。


ですが、それでは全然ダメです。

問題は変えたこと、違うことをお客さんが評価してくれなければいけいません。



スカイマークではなく普通の中小企業の社長さんも、

差別化は考えますが、この何を差別化するのかということに根拠がない場合が殆どです。

お客さんが一体そのサービスのどのポイントに価値を置いているのか。

ということを調査したり確かめるということに時間と手間をかけていないのです。



大体が、くだらないテレビの情報を真に受けたり、

自分の思いつきで

「これならいける」

というだけのことで何かを始めてしまいます。


そうではなくて、

お客さんが何に重きを置いているのかを調べなければならないのです。



もしも、スカイマークが差別化をしようとするなら、

私はまず「縦に揺れない」飛行機にするのがいいと思います

できるかどうかは素人なのでわかりませんが、

もし多少でも減らせて、

それをしっかりと伝えることができるなら大きな差別化になるでしょう。



私だけではなくて、

私の周りにも飛行機の揺れはどうにも苦手だという人は結構います。


そういう人は、

3倍の時間と倍の料金をかけてでも新幹線で移動する人が少なくありません。

もしそんな人でも怖い思いをせずに高速で移動できれば、

JALやANAより高い料金でもそちらを選ぶのは明らかです。



イノベーションや差別化は常に顧客の評価するポイントから考えるべきでしょう。


もし、そんなリサーチができないというなら、

まずは自分と同じことをやっている人や会社のホームページをみてください。

大体お客様の声が載っていますから、

それを見ればお客さんんが一体どんなポイントを評価するのかがわかってきます。