君が泣くのを見るのは初めてじゃないのに
君の涙が落ちるのをふしぎな気持ちで見ていた
その涙はどこから生まれて
どこに失われていくんだろう
僕たちの取り戻せないものの象徴として
ただ失われるために生まれてきたのかもしれない
君の笑顔を見るのが好きだった
君のたわいもない話も
ほんのちょっとした癖すらも
ただ好きと感じたたくさんの瞬間
君を想った長い長い時間も
僕たちのこれからの長い長い時間も
涙はどこへ消えるんだろう
たった今までは君だった雫
僕たちの失ったものの象徴として
ただ消えていくために生まれた 君の
その雫が消えていく先に僕はいなくて
ここに確かにいる君も僕も
まるで遠いもののように感じて
君が泣くのを見ていた ずっと