通称ヴィクシーとも呼ばれる「Victoria's Secret」は、L Brandsに1982年に買収されて以来、L Brandsの収益柱になっています。

L Brandsには現状、「Victoria's Secret」以外にも「Bath & Body Works」「Pink」「Henri Bendel」「La Senza」などを展開しています。ただ昔は、「Abercrombie & Fitch」「Express」「The Limited」なども展開するアパレル帝国だったのですが、スピンオフなどされ現状、「Vicotria's Secret」と「Bath & Body Works」が中核事業となっています。

 

では、「Victria's Secret」について。

元々は、創業者のRoy Raymondが妻に下着のプレゼントをしようと思ったものの、女性のランジェリーショップに入りにくいと感じ、男性目線の女性のランジェリーショップとしてスタートしたという変わった歴史を持っています。

 

そんな「Victria's Secret」ですが、1982年に一つの大きな転換点を迎えます。それは、カタログ通販です。このカタログ通販は現在でもECとして継続しており、「Victria's Secret」の売上の20%を占めるまでになっています。個人的にすごいなと思うのは、日本にもいくつかカタログ通販会社があるものの、EC化に成功したものがほとんどない中、しっかりEC化させていてすごいですね。また1982年はL Brandsに、売却した年でもあります。

 

そして、1995年。この年、一つの大きな転換点を迎えます。それは、「Victoria's Secret Fashion Show」を初めて行ったことです。一回のファッションショーで、通常のファッションショーの10倍に当たる1200万ドルも注ぎ込まれますが、2014年には910万人が視聴し、30秒のCM広告だけで20万ドルもの値がつきます。

 

更に、1997年にもう一つの大きな転換点を迎えます。それは、広告塔ともなる「Victoria's Secret Angels」の誕生です。「Victoria's Secret Angels」には、Snapの創業者のEvan Spiegelと結婚したMiranda Kerrなど、Forbesが選ぶスーパーモデル長者番付にも出てくるモデルやInstagramでフォロワーが数千万いるようなモデルと契約しています。

 

その他、2002年から、Pinkブランドの展開を開始します。

 

利益率を15%近くと高収益率を長らくキープしており、また、リアル店舗の売上も滅茶苦茶伸ばしています。(日本のワコールHDの営業利益率は6%…orz)

また、リアル店舗もただ店舗数を伸ばすのではなく、売上を着実に伸ばしてから、店舗数も増やしている感じですね。

 

ついでに、L Brandsが展開している「Bath & Body Works」についても触れてみようと思います。

利益率が予想以上に高く、石鹸って儲かるんだなぁと。笑

 

これまで「Victria's Secret」は、北米での展開のみでしたが、UKや日本の空港にも展開を開始しています。

正直日本の空港の店舗は微妙だなんて聞くのですが、国を跨いでも今のマーケティング力を維持できるのか。

とても楽しみです。