ソフトバンクが、ポートフォリオの売却を始めています。

1、100億ドル分のアリババ株売却
2、730億円分のガンホー・オンライン・エンターテイメント株売却
3、Supercellを売却に向けて目指す

ガンホー・オンライン・エンターテイメントについては、2015年6月にも上限829億円としてソフトバンクからTOBで買い付けていて、2回目になります(ガンホーの現金一年で半分近くに減少)

様々なコメントを見ていると、今回の資金調達はポジティブだというのが多い気がします。
なぜかというと、純債務・EBITDA倍率が、13年3月期には1.97だったが、スプリント買収後の14年3月期には3.63に悪化。16年3月期には3.9となっているから。
国内競合のNTTドコモの直近の同指標はマイナス0.1、KDDIは0.62、米国のベライゾン・コミュニケーションズは2.12、AT&Tは2.4になっています。
確かに、ソフトバンクは、2013年にスプリントを買収して以来、負債が爆発しているのがわかるとおもいます。
単位は全て100万円です。



上から
社債、長期借入金、1年内償還予定の優先出資証券、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、短期借入金

社債が多いのは、スプリントがアメリカの会社で、直接金融が主流だから。

さらに、1年以内に返済しなければいけない負債が2兆円にまで膨れ上がっています。



上から、1年内償還予定の優先出資証券、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、短期借入金

一方EBITDAは上昇傾向


これで、EBITDAは伸びてるけど1年以内に返済しなければいけなものが多いので売却することで財務体質を強化するのでポジティブなんていうものがほとんど。
このBloombergがそう。
(ソフトバンク孫社長、財務改善に本腰-アリババ株売却で1兆円超)
挙句の果てには買収のための資金調達なのではと震えてるまで。

でも僕は正直ソフトバンクの今回のアリババ株売却は結構ネガティブだと思っています。
なぜなら、アリババはここ数年、莫大な額をスタートアップにつぎ込んでいます。
2014年 20件
2015年 18件(ソフトバンクロボティクス含む)
2016年 2件(LAZADA含む)
これらはあくまでも公開されているベース。
要するに、ソフトバンクは、アリババという第二のソフトバンクを保有しているとも取れるわけです。
ならもっとアリババ株を保有し子会社すべきでは?と僕は思ってしまいます。
外資規制とかありそうだけど。

これだけでネガティブ?っていうのはどうなのかと思われそうですが、自分は思いますw
んまぁスタートアップは不確実性は大きいけど、アリババの再来は不可能ではない気がします。