長期
引用:
投資信託の売り手側のセールストークの一つに、「資産運用は短期的に考えるのではなく、長期で考えてください」というのがあります。
これは、顧客が買った投資信託が大きく値下がりした際の、顧客への言い訳・あるいは顧客に売却を思いとどまらせるための説得材料にピッタリ。おそらく、この一言のおかげで、投資信託を買った顧客からのクレームを相当減らせているのではないだろうか。
確かに、投資信託を短期的な運用利回りで一喜一憂するのではなく、長期的視点で考えるべきだというのは正しいことだとは思います。しかし、長期的視点で見ることがいつでも正しいのかというと、それもまた違うのではないかという気もします。長期的視点で考えるのが正しいのは、あくまでも顧客自身がその投資信託の特性をきちんと理解し、短期的視点で考えるべきではない、と納得した場合に限られる。
すなわち、重要なのは「顧客自身が理解して納得した上での長期運用なのかどうか」ということです。投資期間を決めるのはあくまでも投資家自身であって、販売する金融機関側ではありません。
例えば、基準価額が大きく値下がりして、いわゆる塩漬け状態になっている投資信託を長期保有することが正しいとは必ずしも言えないと思います。場合によっては、さっさと損切りしてもっと別の投資商品に乗り換えた方がいいかもしれませんし、あるいは、自分が運用というものに向いていないというのなら、預貯金などの元本保証の商品に切り替えた方がいいかもしれません。運用に正解などないのですから、それは自分自身で決めるべきことなのです。
「塩漬け」の言い訳が「長期投資」になるのとある意味似ています。
