練馬区の人口は約75万人で、東京23区の中では世田谷区の約95万人に次いで第2位です。


緑被率(一定のエリアのなかで、緑地面積が占める割合)では東京23区の中では練馬区が第1位となっています。


「としまえん」の跡地などを含むエリアが「練馬城址公園」として整備される予定で、周辺の住み心地にも大きな影響を与えることから、大きく期待もされています。
しかしどうでしょう。東京都は旧としまえん一帯を向こう10年以内に優先的に整備されるべき優先整備区域に指定しているにもかかわらず、その半分近くが最低でも30年間は整備できない状態になってしまっています。


本来、広域防災拠点として防災面が重視されていたはずでした。もともと「としまえん」は避難場所に指定されていた場所でもあります。その防災機能上一番大切な平坦な空間が、大きな建物で覆い尽くされ、防災機能が逆に大きく後退してしまいました。そして多くの緑も伐採されました。


さらには、成人式練馬まつりといった、区民のコミュニティスペースも喪失してしまいました。

 

そして、一番もったいなく思うのが「としまえんプール」です。

練馬区は真夏の最高気温をたたき出すほどの灼熱の地ではありますが、この大きなプールのおかげで暑さを楽しさに変換してくれていました。
としまえんプールは練馬区の大きな資産であり財産です。
今の計画では、放っておけばただ解体を待つばかり。プールについては別の機会に考察したいと思います。


これらの元凶は、2020年6月に交わされた『都市計画練馬城址公園の整備にかかる覚書』によるものであり、この覚書には小池東京都知事前川練馬区長の名も連ねられています。


今後、練馬区をどうしていきたいのか?その大きな鍵を握るのが、来春に実施される練馬区長選挙です。


練馬区長の選出方法は、有権者である区民の選挙によって選ばれる、いわゆる「公選制」です。しかし、公選制になったのは1975年(昭和50年)からなのです。
そもそも昭和22年に特別区が発足したとき、区長は公選制でしたが、昭和27年に地方自治法が改正され、それ以後は区議会が都知事の同意を得て区長を選任してきました。
それが昭和49年の地方自治法の改正により特別区の区長公選制が復活したのです。
区長の公選制が復活したことは、区長の選任権を区議会から区民の手に取戻したことで、きわめて重要な政治的変革であったと言えます。


せっかく区民の手に取り戻した大切な制度にも関わらず、その後の投票率は50%も満たなく、前回2018年の投票率は、わずか31.4%でした。


私たちの生活が知らぬ間に窮屈になってきてはいないでしょうか?
毎日流れてくるニュースを見る度に理不尽さを感じないでしょうか?
市民の声はなぜ政治に届かないのでしょうか?


政治に期待できない、政治家が信用できない等々、しかしよくよく考えると、その政治家を選んでいるのは私たち自身です。


いや、自分は選挙に行っていないから誰も選んでいないから・・・・
誰も選んでいないということは、選ばれた人を信任投票したことになり、結局、今の政治を作っている張本人になってしまっているのです。


いい年こいて政治に無関心だった自分を今は大いに恥じて猛省しております。。。


今の政治で良いのか、選挙を疎かに扱って良いのか、誰かに任せっきりで良いのか。
一人一人の力は無力に感じるかもしれませんが、その力を寄せ合って、大きなうねりを作れば、その時が本当に政治を市民の手に取り戻したと言えるのではないでしょうか。


政治は政治家が主役ではなく、私たち市民が主役である。多くの皆さんが主権者意識を持つことにより、今の理不尽な状態から脱却できるのではないかと強く思う今日この頃です。


明日(11/25)は陳情審査の日。
都議会議員の皆さんが納得いく結論を出して下さるのか、それともそうはならないのか。
その結果を見た後に、また色々と考えてみたいと思います。(続く)