日ぐらし硯に向かひて

日ぐらし硯に向かひて

日々の事を記します

5年位前、フォント用の筆文字をダイナコムウェア株式会社様に8000文字程納品していたのですが、昨年晴れてフォントとなってリリースされました。

少し特徴のある隷書体で、「舞風隷書体」というステキな名前を付けて頂きました。


半紙に書かれた文字を、フォント職人のサンディさんが一文字一文字スキャンしてデータ化し、更に一点一画すべて分解してそれぞれの形ごとにデータベースに収め、8000文字の検証と微調整、不足文字の制作をしてくださいました。
それは数人のチームで作業して約1年掛かるそうです。
そこから更に同フォントの太字や斜体文字の新規制作にそれぞれ1年費やし、そこまでして初めて一つのフォントが完成します。


8000文字の納品が大変だと思っていたけど、半紙の文字をフォント化する作業の方がもっと膨大な仕事量でした。

私の文字をフォントという形に仕上げてくれた職人さんへの尊敬と感謝の念に堪えません。


ダイナフォントストーリー「舞風隷書体」誕生秘話

https://www.dynacw.co.jp/fontstory/fontstory_detail.aspx?s=351
 

3回に分けて納品したのですが、これが1回の納品分です。

けっこう書いたな。





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「天地大戯場」53×228cm


小林一茶の紀行文で知った言葉。

この世は大きな舞台。 人生は与えられた役を演じているもの。

その間にどんなことがあっても、幕が閉じれば全部終わり。

というふうに解釈しました。


人間界の喧騒と、いずれ消え去る儚さを表現したかったなあ~。


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木更津紀行(前編)はこちら

http://ameblo.jp/toshie-takeuchi/entry-12136241213.html


やっと本編。

彫刻家安部大雅氏のアトリエ訪問。


何でも、木更津市が所有する古くなった施設を、芸術家に格安で貸し出すということをしているんだそうで。

元浄水場だったところを市から借りているんだとか。


こんな風景の中を、アトリエに向けて走ります。

木更津紀行 アトリエ訪問


ドドーン!!

現れました、浄水場。タンクが2つ。

木更津紀行 旧浄水場

作品もありました。


木更津紀行 安部氏アトリエ13



借りている建物入口。

木更津紀行 安部氏アトリエ

中は浄水場時代のいろいろなものがそのままになっていて、だいぶ片付けたそうですが。

大物が鎮座しておりました。

木更津紀行 安部氏アトリエ2

こんなのもありました。驚愕(笑)

木更津紀行 安部氏アトリエ3


アトリエって、こんなのあったらどこで作品作るの!?

と思ったら、主に屋外で作業するらしいです。

木更津紀行 安部氏アトリエ4
木更津紀行 安部氏アトリエ10
木更津紀行 安部氏アトリエ9

こちらは室内のスペース。

どうですかこの佇まい!映画のワンシーンのよう。

未発表の作品は非公開として画像を消しています。

作品があると、またものすごい空気感で、掲載できないのが残念です。

木更津紀行 安部氏アトリエ6
木更津紀行 安部氏アトリエ5
木更津紀行 安部氏アトリエ8


陶芸家の奥様が使う釜もありました。

木更津紀行 安部氏アトリエ7

お茶を戴いたスペース。

真ん中のテーブルは庭の木を切って作ったんだそうです。

失笑するほどのクオリティー(笑)(笑)

木更津紀行 安部氏アトリエ11

友人の方の作品だそうです。
しっくりと馴染んでいます。

木更津紀行 安部氏アトリエ12

うちの茶碗が傷んできたので、帰り際に、陶芸家の奥様 五十嵐則子さんの作品を購入。

納豆ごはんをよく食べるので、深めのものを選びました。

知っている方が作った器だと思うとますますご飯がおいしいです(^^)

木更津紀行 五十嵐則子 陶芸作品




珍しいものをたくさん見せてもらって楽しかった!!

しかし、彫刻家も一大事業だな。

勉強になりました。


お二人の作品が以下にございますので、よかったらご訪問下さい。


安部大雅さん

http://impronto.net/

五十嵐則子さん

https://www.iichi.com/people/O9727195




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先日、友人がアトリエを木更津に移転したというので、見に行ってきました。

初めての木更津訪問。

東京から高速バスで1350円。意外と安くて近い。


木更津については何も知らないので、事前に情報収集。

すると、小林一茶がよく木更津に寄っていたと。

一茶社中の門人がたくさんいたんですね。房総に。

上総へは、江戸から舟で木更津へ渡り、富津、勝山辺りまで行っていたようです。その時によく泊まっていたのが選擇寺(せんちゃくじ)というお寺だそうです。

いそいそと、尋ねましたよ、選擇寺へ。

木更津紀行 一茶が泊まった選擇寺

おおー!

ここが一茶が泊まった選擇寺か!!

木更津紀行 選擇寺1
木更津紀行 選擇寺2

と、感慨も束の間。

一茶が泊まったなんて事実を全く売りにしていない選擇寺さん。

前面に押し出してるのは、こうもり安

木更津紀行 選擇寺 こうもり安の墓


こ、こうもり安!?


え、えーと。

存じ上げません…(ーー;)


こうもり安よりも「一茶が泊まった寺」で売り出した方が良いんでないかい??


と思っていたら、一応、句碑がありました。

当時の選擇寺の住職で、一茶の俳友でもある大椿という俳人の句です。

藤勧進の句会で詠まれた句だそうです。

木更津紀行 一茶俳友の句碑

藤勧進の句会とは?


一茶と仲間たちが、木更津の東岸寺の藤棚の元で開いた句会が藤勧進の句会ですね。

これは木更津の観光案内にもよく出てくるので、よく知られていることと思います。


ちなみにこの時の藤棚はもう東岸寺にはなく、今は木更津第一小学校の校庭内にゆかりの藤棚を見ることができるそうです。



一茶ゆかりのお寺を見て満足したので、お昼ごはんを求めて海の方へ。

活き活き亭という海鮮のお店で寿司をいただきました。

お皿の上でうごめく車海老。あんまり、慣れませんねぇ(^_^;)


寿司ランチにサラダが付いてくるの珍しい気がします…。

おいしうございました。

木更津紀行 活き活き亭 寿司


海なし県の出身だもので、こんな風景は興奮してしまいます(笑)

木更津紀行 港2

木更津紀行 港1


木更津は車海老の養殖発祥の地、現在は海苔の養殖が盛んとのこと。

木更津紀行 海岸


また、春から夏にかけて潮干狩りも楽しめるそうです。

木更津紀行 活き活き亭1

木更津紀行 活き活き亭2

橋の写真を撮り忘れましたが、中の島大橋にも行ってみました。

木更津紀行 中の島大橋

木更津紀行 中の島大橋から

長くなったので、メインのアトリエ訪問は後編にて。


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先日、知り合いの書家の先生にご紹介いただき、小室かな料紙工房さんの仕事場を見学させていただきました。


茨城県常陸太田市、初めて訪れる地です。

かつて茨城県内にアトリエを構えていた彫刻家の友人安部大雅さんに場所について聞いてみると、

「遠い!車じゃなきゃ無理だ!車出そうか!?」

というありがたき提案に乗っかって、安部さんと、奥さんで陶芸家の則子さんと、私の3人で、貴重な工房見学、行って参りました。


さて、かな料紙とは何でしょう?


小室かな料紙のかな料紙


小室かな料紙のかな料紙 草木染


これがかな料紙。

かなを書くための用紙です。

美しい!!


白い和紙に、色を染めたり柄をつけたり箔を散らしたり、というような加工をなさっているのが、かな料紙職人の小室さんです。

その作業はすべて、すべて、どこまでも手作業で、感嘆するばかりでした!


通常、かな料紙を作る作業は分業制が一般的らしいのですが、小室さんは全ての工程をお1人でされるという、凄い技術をお持ちです。


工房に到着してさっそく出迎えてくれたのが、釜!

小室かな料紙工房 釜

ぐつぐつ、ぐつぐつ、、、

木の皮が煮込まれています。


小室かな料紙工房 釜2


何日も煮込むのだそうです。

この液で紙を染めるのですね。


釜のある小屋、外観。

小室かな料紙工房 釜の小屋

外には薪が積まれています。

何とも、日本人の郷愁を誘う風景です。

小室かな料紙工房 薪


さてさて、仕事場の室内にご案内いただき、実際に木で染めた紙を見せていただきました。

小室かな料紙のかな料紙 草木染


自然の、やさしい、和の色です。

何の素材でどんな色を染めるかは、小室かな料紙工房さんのWebサイトにございます。

http://kanaryoshi.com/materials_tools/materials/dyestuff/


それで、画像の料紙、よく見ると柄がついているのがお分かりになるでしょうか。

手前に波のような柄が見えますが、この柄は、版木を使用して、擦って柄を付けているのだそうです。

版木も、小室さんご自身で彫っているものもあるそうです。

通常は専門の職人さんが彫るものだそうですが。

小室さんの多才さに感嘆です。

こちらが版木。

小室かな料紙工房 版木


そして次に箔加工の工程を見せていただくことに。

紙に糊が引かれていきます。

小室かな料紙工房 箔加工1

この刷毛もたくさんありました。
小室かな料紙工房 刷毛



こちらは砂子といわれる、ツブツブの細かい金を撒いているところ。

竹の中に入った砂子をトントン、と叩いて、紙の上に落としていきます。

叩く強さ、撒く分量、位置、すべて感覚での作業。

またもや、感嘆です。

小室かな料紙工房 箔加工2


そして次はもう少し大きな金箔を撒く作業を見せていただきます。

まずは金箔を切るところから。

小室かな料紙工房 箔加工3


金箔を扱う道具は竹製です。

金属の道具は静電気で貼りついてきてしまうのでNGとのこと。

それでも、竹の道具を使用しても、やはり冬は静電気が発生しやすく、作業しづらい季節なのだとか。

また、風が吹いてもいけないので、エアコンもNGだそうです。


竹のナイフを金箔の上にそっと置くと、箔が裁断されていきます。

とても繊細な作業に、見ている私たちは思わず息をのみます。

何の音もたたない静寂の中で、どんどん切られていきます。小室かな料紙工房 箔加工4


こうして切られた箔が撒かれた料紙が、こちらです。

小室かな料紙のかな料紙


箔を扱う道具箱まで見せていただきました。

小室かな料紙工房 箔加工道具


作業なさっている机。

繊細な作業をなさる場所なので、必然的に整然となるのでしょう。

小室かな料紙工房 作業場


小室かな料紙工房 作業場2


他にも、継紙の技術などもご説明いただきました。

正直、こんなにも何もかもすべて手作業とは思っておらず、驚きと感動の連続でした。


私は書道を勉強しておりますが、漢字を専門にしており、かな料紙を使用する機会はこれまでありませんでした。

かな料紙について学んだ事もなく、未知のものでした。

しかし小室かな料紙工房さんでその手間暇を拝見させていただき、この紙に似つかわしい字が書けるようにならなければと大変刺激を受けました。

貴重な経験をさせていただけたことを大変ありがたく思います。


突然の訪問のご依頼を快く受け入れて下さり、貴重な熟練の技術を惜しげもなく見せて下さいました小室さんに心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。


おみやげに数枚の料紙と、小室さんが刷られた浮世絵の版画をいただきました。

小室さん絵まで刷られるとは!!

小室かな料紙工房 浮世絵版画




今回、初めての常陸太田市訪問ということで、観光も少し(^^)

常陸秋そばを頂いて、竜神大吊橋を見てきました。

常陸秋そば


竜神大吊橋


竜神大吊橋ダム


2016年賀状 竹内利映


あけましておめでとうございます。

本年も宜しくお願いいたします。



「元日や上々吉の浅黄空」


大好きな一茶の句です。

浅黄は浅葱で、この浅黄空は青い空を詠んでいると解釈しました。

今日の東京は快晴で、まさに一茶の見た浅黄空そのものだったと思います。

空(くう)についての法話を聴きに成田まで行ってきました。


成田山新勝寺
快晴!!



で、なぜ成田??



話すと長くなりますが(笑)

成田にある「鐘馗堂カフェ スローダウン」にて

書道友達の片岡玲泉先生が書道教室をしていまして、

そのお教室の企画でご住職をお招きしてお話いただくとの事で、

便乗して参加させて頂きました(^^)



お話してくださったのは千葉県佐倉の玉蔵院有坂ご住職。

平易な言葉で分かり易くお話しして下さいました。



テーマが「空(くう)について」ということで、

空って何?から、有るけど無い「ゼロ」、悟り、涅槃、と、

サンスクリット語も交えてのお話がとても興味深く、

あっという間のひと時でした。



「良い事も悪い事もない、空である」

「良い事なのか悪い事なのかを決めているのは自分自身」

というお話。

これは、いろんな本に書いてある事だけれども、ご住職の言葉でまた一段と理解が深まったように感じます。

日々忙しく過ごしたりしていると、そんな心持ちはつい忘れがちですからね(笑)



ちょっとしたことにイライラして、悪いことが起こった!と、自分で自分を被害者に仕立て上げてる事に、いつでも気づかないといけませんね(^^;)



法話を拝聴してふと感じたことがあります。

世界中の人々が、色々な宗教を熱心に信仰している。

それは、やっぱり人間は皆、生きていると何かしら苦しみがある。

その苦しみを、例えば仏教なら、「良い事も悪い事もないんだよ」と教えてもらうことで、穏やかに生きることができる。

その導きを宗教に求めているんだなと。



信仰する宗教や教義は違うけれど、人間の苦しみを、人間ではない存在に解放してもらう。

人間と宗教の関係は、世界中で共通しているように感じました。



自分自身は、宗教信仰にはあまり興味を持っていませんが、全ては空であるという捉え方がとても気に入っています。

仏教徒、とまでは言えないと思いますが、仏教的思想が「お気に入り」です(笑)