アメリカで2年半ほど過ごし、私が32才になる年の3月、日本帰国も近づき、荷物の大半は送り返したり処分したりして、帰国の数週間前から家は元々付いていた家具類を残し、それ以外は最低限の生活用品だけになりました。


アリシア(アレックス)とは相変わらず友達なのか恋人なのか分からない関係がそのまま続きましたが、アメリカで知り合った大切な人であることには間違いありません。もし彼女(彼)に出会ってなかったら、1人寂しくアメリカで2年半を過ごしていたかもしれなかったので…


2週間前の週末、アリシアは私のアパートメントにきてくれて、生活臭のない状態をみて、トシ、こんなんじゃ寂しくない? 帰国前まで私の家で過ごしなさいよ、と言ってくれました。


私にはありがたい話だったので、それから帰国まで2週間ほど同居に近い形になりました。ベッドは一緒でしたので、前回のブログに書いたようなことも起こりましたが…(^^;;


会社から帰国準備期間をいただき、帰国一週間前から休みでしたが、アリシアは普通に仕事です。アリシアは会社にもカミングアウトしていて、女性の姿で出勤していることをその時初めて知りました。声も含めて、かなり女性化が進んでおり、私は女性化では完全に先を越されてしまいました…


そして、いよいよ出発の前日になりました。アリシアのアパートメントで2人だけのパーティをしました。元来、涙もろい私は、アリシアに感謝の言葉を述べながら、泣いてしまいました。彼女は涙こそ流さなかったものの、強くハグしてくれ、また必ず会うことを誓い合いました。


翌朝、アリシアが車で空港に送ってくれました。空港に着いて、出発カウンターに入る時、ハグしながら、素晴らしい時間を本当にありがとう、トシ、本当に愛してるわ、また必ず会いましょう、とアリシアが言ってくれました。いよいよアリシアともお別れと思い、またも涙が出てしまいました。


帰りの機内でもアリシアとの思い出を振り返りつつ、2年半ぶりに帰国しました。最初はあれだけ嫌だったアメリカ生活だったのに、帰国したら、胸にポッカリと穴が開いたような感覚になったことを覚えています。


でも、帰国したら、また日本でのサラリーマン生活をしていかねばなりません。すっかり自由な生活に慣れていたので再適応できるか不安になりました。一年くらい連絡取ってなかったですが、久しぶりにYさんに連絡してみようと思いました。