アメリカに来て一年が過ぎ、ハロウィンやサンクスギビングなどは恋人アレックスと過ごしました。彼と付き合うようになって何ヶ月か経ち、私はアメリカでの生活も楽しく感じるようになっていました。


相変わらず職場では日本から来た出向社員としてサラリーマンしていましたが、服装はカジュアルでOKですし、髪の毛は耳を覆うくらいまで伸ばしていました。


アレックスとは家がそれほど離れていないので、平日も時々会うようになりました。付き合い始めた最初の頃は、週末限定で、しっかり女性メイクして会っていましたが、平日にも会うようになり、会社帰りなので、普段着、すっぴんのことが多くなりました。


私の心の中には、子供の頃から男性としての性別に違和感があったので、男性として彼と愛し合うことに抵抗はあったのですが、アレックスと一緒にいたいという気持ちの方が強く、また、彼はそんな私でも強く求めてくれたので、どうしても女装せねば、という気持ちが薄らいでいたのかもしれません。


心の中に若干の違和感を抱えつつも、大好きになってしまった外国人の年下の彼と少しでも長く過ごすため、この形での愛を受け入れていました。

そして、その頃はそれでとても幸せでした…