信州大学医学部付属病院の本田秀夫医師は、一番宿題をやらなさそうな子に合わせて宿題をだす。余力がある子にはプラスでオプションが良いと提言している。全く依存がない。タイトルは、本田医師が話したことに賛同して使わせていただきました。
長い間、教師をしていて、宿題で成績がアップした生徒を知らない。周りの大人に事あるごとにインタビューしてみるが、成績がアップしたと応えた人も1人もいない。
当然、教師として宿題は意味がないと考えていたので出さなかった。それで担任したクラスの子どもがマイナスになったことは全くなかった。むしろ宿題の苦しみに解放されて伸び伸びと学校生活を送ることに繋がったと理解している。
最後に担任した小学校3年生のクラスでは「自由勉強」という課題を出した。ただし、「やる、やらない」から自由な自由勉強である。自由勉強をするようにとは言わなかった。「やりたい人はやってくれば」も言うものだった。8割以上の子がやらなかった。
その前の中学校では理科を担当していたので夏休みの課題は定番の自由研究であるが、当然「やる、やらない」から自由な自由研究であった。やってきた生徒は3パーセントだった。
「毎日宿題を出して下さい」というので、「何で出して欲しいのですか」と聞くと「学習習慣がつくから」とどの親も同じことを言う。どこかで聞いたようなことをそのまま言っているのだ。
「習慣化とは、どういう状態かを知っていますか?習慣化とは、それをしない時に身体に違和感がある状態です。最も、習慣化しやすいのが歯磨きの習慣です。歯を磨かないと口の中に違和感があり、違和感解消のためには行動がスムーズに起きます。
ところが。勉強しないで違和感がある子どもはほとんどいません。だから、ほとんどの子どもに学習習慣はつきません。学習習慣がつくのは勉強しないと不安になる子どもだけです。大体5%以下です。」
では、多くの子どもは、どういう状況で勉強するようになるのでしょう。自分の目標がはっきりする程、人間は目標に向かって進みます。結局、自己決定の行動の延長に物事に取り組む姿勢もあるのです。これは、やらせでは絶対に育ちません。
最近では、宿題を出して検閲を親にさせるというふざけた教師もいるという。いったい何をかんがえているのかと言いたい。できる限りエビデェンスを踏まえて教育に取り組まないと不登校も増え続ける。
「勉強しろ」「万引きするな」などは、小学校1年生でも言える。誰でも言えることしか言えないのであればプロではない。そもそも「〇〇しろ」「〇〇するな」は、教育の教える範疇なのだ。「やればできる」もやる気を教えている。
しかし、「やる気を教える」とは言わない。「やる気を育てる」と言う。これで一目瞭然である。やる気は、「育てる」ものであるから、いくら「やればできる」と言ってもやる気は育たない。
やる気を育てる一番の方法は、自己決定の行動を認めることである。自分のやったことをみとめられると誰でもやる気は向上する。 けなされるとやる気は無くなっていく。