左後方に小池美波の姿がみえる。
小池が微かに微笑んでいる。
平手は小池と取り合った手を離す。
平手は泣きながら離れていくようにもみえる。
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他にも少しだけ姿がみえるところはあるけれども、主要なシーンは網羅した。
多くの人が1/4、2/4にあげた情景に強く印象付けられ、心を揺さぶられている。
漂う空気感は濃密で生きている時間のもっとも重要な刹那を切り取ったようだ。
けれども、3/4、4/4もとても大切だと思っている。この世界にもしほんの一瞬でも、ほんの微かなものでも、幸せそうな、と言いうる表情を浮かべたものがいるとすれば、小池美波唯一人のような気がする。(佐藤詩織の表情は少し違う気がする)
だとすれば、それはとても貴重な、かけがえのないものだったのかもしれない。
私はここから「黒い羊」の第3章のイメージを、この世界からの脱出のイメージを受け取っている。
別項の続く。と思う、多分。