こんにちは!いよいよこの日がやってきました… 僕は2016年にアメリカ市民権を取得してから二度目の大統領選挙になります。思い返せば4年前トランプ勝利の報道を目の当たりにして世も末だなと感じたものです。でも人間ってテキトーな生き物で喉元過ぎればなんとやら...

株価は基本的に順調(ってか好調といった方が妥当かな?)、目に見える形でいきなり世の中が悪くなった印象も薄かったというのが当初の印象でした。

 

しかし今年に入ってCOVID19のことももちろん無視はできませんが大統領選挙戦が始まるや否やこれまで水面下に隠れていたトランプ政権の負の遺産とでも言いましょうか、膿が一気に噴き出してきた感が拭えません。僕は政治に関しては素人なのでこれはあくまでも他人の独り言と思って頂いて構いませんが政治っていうのは政策を立案、施行しても実際にその効果が表れるまでには一定の時間がかかるものだと思います。つまるところトランプ政権(2016-2020)がこれまで維持してきた好調な経済もオバマ時代に作り出された流れに往々にして乗っかっているにすぎず、次の4年間を考えると、今回民主党が勝とうと共和党が勝とうとあまり楽観視はできないと思います。

 

ただ経済に関して言わせてもらえば石油、天然ガスを主とする化石燃料の既得権益を守ろうとするトランプの政策には断固として反対です。確かにそのセクターで毎日仕事に従事している人たちにとっては文字通り生活を脅かしかねない案件ですので共和党を支持したくなる気持ちは分からないでもありません。でも本当に長期的視点に立ってアメリカの未来(しいては地球の未来)を考えたとき、今本当に考えて行動に移さなければいけないのは如何に早く持続可能エネルギーを主体にした未来へ舵を取っていくかということだと思います。最初はいくらかの痛みも伴うでしょう。でも中長期的に見れば必ずいい方向に向かうと信じています。ってか目先の利益なんかより、自分たちの子供や孫の世代に、僕たち大人が負っている責任の方がずっと大切なのですから。

 

経済、環境の話ともう一つ、今回の大きな焦点は国(国民)の分断です。Black Lives Matterのムーブメントは実際今始まったものではないことは僕も充分認識しています。アジアンやラティーノに対しての差別だってアメリカに住んでいればそれも日常です。況や白人の人たちでさえ被差別者的な扱いを受けることだってあります。人種差別の問題は本当に根が深い。ただこの問題に関して自分自身21歳からずっと今日までカリフォルニアに住んでいますんで、全体としての「アメリカ」を語ることは憚られます。かつて仕事でノースキャロライナに数か月滞在したことがありますが良くも悪くもそこはカリフォルニアとは違う世界でした。もう12年ほど前の話になるので今現在どのようになっているか確証はありませんが当時滞在していた町には目抜き通りが一本だけあってそこにはバーは2件しかありませんでした。一軒は(明らかに)白人用、もう一軒は黒人用でした。僕と会社の同僚は興味本位で両方に一回づつ入ってみたことを覚えています。もちろん何も問題はありませんでしたが…。

 

ここ数か月武装したグループの報道がネット上を飛び交っていますが僕が住んでいるカリフォルニアは民主党が圧倒的に強い州ですんで選挙後の暴動の心配は恐らく皆無だと思います。それでもアメリカ全体を見回すと社会の分断が深刻さを増してきているのは紛れもない事実です。この分断に関してトランプの罪は法で裁かれるものではないかもしれませんが、彼が票のために(かなり稚拙な話術をもって)人々の中に眠る闇の部分を増幅させてきたことです。人間はそれぞれみんなすごい可能性も秘めていますが心のどこかに悪魔的素養も兼ね備えています。いつの時代も変わらないことなのかもしれませんが独裁者というのは利己的な判断から人間性の負の部分をあの手この手で増幅させることによってしかリーダーシップを取れません。

 

経済がどうだ、失業率がどうだと言ったところでそんなリーダーが率いる国の未来は明るくありません。残念ですが。