D.Father  ―ディ・ファーザー―

D.Father  ―ディ・ファーザー―

ようこそお越し頂きました。
このブログでは、オリジナルファンタジー小説
「D.Father  ―ディ・ファーザー―」を書いております。


D.Father ―ディ・ファーザー―





“D.ファーザー”



それは、ヒトとはかけ離れた能力を持ってしまった2人の神父          


イヴヴィオの裏の名前だった。


2人はその能力が故に森の奥深くにそびえ立つ教会に隔離された魔物


そこにやって来る滑稽な事件を抱えた滑稽な客人





2人の運命の鍵を握りし聖書(神書)とは―――――――――――――…?




$D.Father  ―ディ・ファーザー―




挿絵は、自分の信頼するFさんに描いて頂いております。





P.S http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Gilbert/?comment_all_view=1#comments  ←にて、


「 みかん 」 という名前で、夢小説


「 Pandora Hearts ―闇の少年― 」 という物も書いていますので、宜しければ


そちらにもお越し下さいませ ^ ^

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………前回のあらすじ………


教会の前に倒れていた少女を保護したイヴたち。


少女は一体何者なのか――――――――――――――…?







第1章 第5話   『白銀の夜』











イヴさまは少女を抱え教会に入ると、急いで客室用に空けてある部屋へと運んだ。


「ん…しょっ」


部屋にあるソファーによっくりと寝かせた。


ぼくはそれをただぼーと見ていて、はっと我に返った。


(暖炉に火を点けないと…あぁ、あと毛布に洋服もっ)


ぼくは慌てて動き出した。








「…さて、もう大丈夫でしょう」


イヴさまはほっとした様に少女を見ながらそう言った。


「……」


ぼくは何だか少し、もやもやしていた。


「…イヴさまは…本当に人間が好きなんだなぁ…」(ぼそっ)


(ヒトは…自分勝手な奴らばかりなのに…)


「?何か言いましたか?」


「!い、いえ…っ何も…っ」


(いけないっ…声に出してしまった…)


ぼくは少女を見るフリをして、イヴさまから視線を逸らした。


「…?」


そんな時。


「んん…」


ぼくたちの声がうるさかったのか、少女は目を覚ました。


「気分はどうですか?」


そんな彼女をのぞき込むようにぼくは言った。


「きぶん…?ああ…えと…だいじょぶ。あの…ここはどこ…?」


まだ幼い彼女は途切れ途切れに話した。


「ここは教会ですよ。君は、この教会の前に倒れていたんですよ。お名前は?」


「メル…メルディア…」


「メルディアちゃんですね。お父さんやお母さんは?」


「ぱぱ…?まま…?メル…居ない…うっ…あぁっ…あぁぁぁぁんっっ」


「わっちょっっ」


メルディアは泣き出し、ぼくに抱きついてきた。


「メっメルっ…一人ぼっちぃっ…ゃあーっっ」


「お、落ち着いて下さいっあの…えっと…」


ぼくも混乱していた。教会(ココ)に連れてこられた時からイヴさま以外との


接触があまり無かったため、こういうのはどうしたらいいか解らない。


つまり、問題外。


「あぁっうっ…」


そんなぼくにお構いなしに泣き続けるメルディア。


ぼくはさっきから固まったまま。


「あーっ…あ…ひっく……。」


「…?」


急に泣くのが止まった。


ぼくは彼女の顔をのぞき込んだ。


「あ、れ…?眠っている…?」


さっきまで泣いていた彼女がぼくの腕の中で寝息を静かに立てながら眠っていた。


「きっと泣き疲れて眠ってしまったのでしょう」


彼女を起こさないように小声でイヴさまは言った。


「そうなんですか…」


ぼくはほっと一息ついた。


「では、その子…メルディアさんは俺がベッドに運びますので、


ヴィオはもう部屋に行って構いませんよ」


「で、でも…イヴさまにそのような事を押しつけて部屋に行く訳には…っ」


ぼくは困った様にイヴさまを見つめた。


するとイヴさまはそっとメルディアを抱え、


ぼくに 「ヴィオではこの子を運べないでしょう?」と、


優しく微笑みをかけながら言った。


(…確かに、ぼくのこの体型では無理だ…)


ぼくはイヴさまにお礼を言って、自室へ向かった。








ヴィオの部屋(深夜)


「ん…」


今夜はなかなか寝付けず、夜中に目を覚ましてしまった。


窓を閉め忘れて寝てしまったせいか、部屋全体がとてつもなく冷えていた。


「くしゅっっ」


思わずくしゃみが出た。


ぼくはそのまま、一人で眠るにしては少し大きいベッドの端に腰掛け


ぼーっと、今日一日の出来事を振り返っていた。







―――――――何かの拍子に心のバランスが崩れ、


力の制御が出来なくなるやもしれない―――――――――――――








ふと、クラウドさまの言葉が蘇る。


反射的に左目を触った。


側に置いてある小さな鏡を手に取り、包帯を外して


左目を鏡に映した。


(銀のような…白のような…透明のような…


―――――気持ちの悪い色の目――――…)









――――――――すっごく綺麗な色の瞳(め)だね!









いつだったか、遠い昔にそんなことを言われた気がする。


誰だったかまでは覚えていないけれど。



「ふぅ…」


ぼくは包帯を巻き直しながら大きな扉型の窓を開け、


その先にあるバルコニーに出た。


地面を見ると、もう雪が積もり始めていた。


「…雪」


ぼくにとって、“”に良い思い出は無い。


寒いし歩きずらいし…まぁ、それだけでは無いけれど。


ぼくは雪の舞う夜空に向けて、ふぅっと白い息を吐いた。


そして、ベッドに戻ることにした。


いつもなら、一度目が覚めてしまうと朝まで眠れないのだが、


今日はなんだか眠れそうな気がした。







――――メルディアっていうの






「…ふふっ」


ぼくはメルディアがぼくの中で泣いていた事を思いだした。


あの時はどうすればいいのか解らなくて、困ったけれど…


「メルディア…とても温かかった…」


初めての、イヴさま以外のヒトの体温…


この気持ちを思い出すと、何故だかとても温かい気持ちになる。


―――――だから、眠れそうな気がしたんだ。










―――――――――――――――― 『ヴィオ…』












「―――――――ッッ」


ベッドに戻ろうとドアノブに手を掛けたと同時に


急激な激痛が左目を襲った。


「な…にが…起き…て…っ」


痛みに耐えられず、左目を押さえながらその場に倒れ込んだ。


誰かの、声が頭の中で響く。


ぼくの名前を繰り返し呼ぶ声に反応するかように痛みが襲う…。


「い…たい…っイヴ…さ…ま…っ」


ぼくは力を振り絞って立ち上がり、やっとのことで部屋に入った。


左目の状態を確認しようと鏡を取った瞬間――――


――――――ぼくの意識は途絶えた。


鏡は激しく音を立てて割れた。















――――――――――パリーンッッ








「…はっ」


何かが割れる音がして、俺は目を覚ました。


時計を見ると、まだ夜中だった。


状況を確認するため、急いで音の鳴った方へと向かった。


「ここは―――――!」


ヴィオの部屋からだと解り、急いで扉を開けた。


「ヴィオ!何かあったので…っヴィオ!」


そこには、開いたままの扉の前で左目を押さえながら


倒れ込むヴィオの姿があった。


側には、先ほどの音の原因らしき鏡が粉砕していた。


俺は鏡の破片でヴィオが怪我をしないように慎重に抱きかかえた。


触ると、身体は氷のように冷えていた。


急いで暖炉に灯を点け、その前にあるソファーにヴィオをねかせた。


「ヴィオ、俺が解りますか?」


何度呼びかけてもヴィオは目を覚まさない。


脈はあるから、死んではいないが、意識が無い。




しばらくすると、ヴィオの意識が戻った。


「ん…イヴ…さま…」


「ヴィオ!気が付いたんですね」


「はい…すみません…お手間をお掛けしてしまっ…うぁあッッ」



ヴィオはいきなりソファーから降りて、左目を押さえながらもがきだした。


そして、目に巻いている包帯をほどき始めた。


「ヴィオ!何をしているのですか!!その包帯を外しては…っ」



ヴィオのブラウンの髪色が、みるみるうちに白銀へと変わっていった。


ヴィオの本来の姿である、 悪魔の瞳(デヴィル・アイ)』 の姿に…――――――



俺は慌ててヴィオを止めようと近づこうとした


その時。


「イヴさま…ぼくに…ぼくに近づかないで下さいッ…


また…イヴさまを…傷つけるなんてことはしたくないんです…っ」















――――――――― 『ヴィオ…』








「うあぁああぁぁあぁッッ」


頭に響く声


それを振り払おうとすると


どんどん


自我がぼんやりと沈んでいく…


この感覚…


前にもあった


その時も、こんな雪の降る夜で…


――――――――イヴさまを傷つけた…――――――――






「はっ…」


その瞬間、我に返ったぼくは、部屋の窓に映った自分の姿を見て


ぞっとした。


ぼくの大嫌いな、白銀の髪に白銀の瞳―――――――…



そして、ぼくの手は見覚えの無い血に染まっていた。


――――これは、ぼくのじゃない


慌てて回りを見ると、脇腹を押さえてしゃがみ込んでいるイヴさまの姿があった。


脇腹からは止めどと無く血が流れ出していた。


「イヴさまっ!ぼくが…ぼくが…っ」


ぼくはこのまま崩れるように座り込んだ。


そんなぼくにイヴさまは駆け寄って来た。


「ヴィオ…落ち着いて、ゆっくりと…深呼吸をして…」


イヴさまはぼくを強く抱きしめた。


イヴさまの体温が、伝わってくる…




徐々に、ぼくは普段の姿へと戻っていった。


それと同時に、ぼやけていた景色が見え始め


イヴさまのぼくによってつけられた傷口と、


そこから流れる赤がはっきりと見えた。



「うぅっ…ッッ」


ものすごい吐き気が襲った。


気持ち悪い…


「ヴィオっ!」


ぼくはそのまま床に吐いてしまった。












チュンチュン…







「んん…」


気が付くと、部屋は朝の光が差し込み、鳥のさえずりが聞こえていた。


ぼくはボロボロになったソファーの上に寝ていた。


「ヴィオ、もう大丈夫ですか?」


目の前の金色の塊がぼくにそう言った。


目をこすり、もう一度確認すると、それはイヴさまだった。


「イヴさま…ぼく…ごめんなさ…」


ぼくは泣きそうになった。


「謝る必要はありませんよ」


「でも…っまた…イヴさまに…怪我をっ…」


ぼくは下を向いて話した。


どうしても、イヴさまと目を合わせることが出来なかった。


――――そんな資格、ぼくには、無い


「大丈夫ですよ。ほら、俺もヴィオと同じで回復が早いのですから。


傷も癒えています。だから…」


「っ?!」


泣かないで下さい。君のせいではないことは、ちゃんと解っていますから…ね?


イヴさまは下を向いていたぼくのあごを持ち上げ、ぼくの顔に近づき、


ものすごい至近距離でそう言った。


っ…は、はい…あ、有り難う…ござい…ま、す…っっ


ぼくは柄にもなく顔を耳までこうしょうさせた。


そんな時。





「んん…あさ…?って…わぁぁぁっ」


メルディアが起きてきた様で、ぼくたちを見るなり持っていた


枕を床に落とした。


「メ、メルディアちゃん…?」


ぼくは怪訝に尋ねた。


「お…おお、おじゃましてごめんなさぁぁぁいっっっ!!!」


そのまま走って部屋を出て行ってしまった。


「メルディアちゃん…どうしたんですかね」


ぼくは意味が解らず、イヴさまに問いかけた。


「クスクス…さぁ。もしかしたら、とんでもない勘違いをされてしまったのかも


しれませんね」


イヴさまは楽しそうにそう言って、ぼくから離れた。


「…?」


「ふふふ。まぁ、とりあえずは彼女を捜してブランチとしましょう」


「あ…、そうですね。ぼく、支度してきますっ」


気付けば、とうに朝食の時刻は過ぎていた。


(今日の紅茶は、アップルティにしよう)


そんなことを考えながら厨房えと向かった。







              ………………………………作者より…………………………………


              お久しぶりです、月姫です。

              

              まず、前回の時に「メルディア主役のほのぼのストーリー」と予告


              いたしましたが…(汗)


              思いっきり違いましたね。ごめんなさい。


              なので、次回予告は書くのをやめておきますorz



              では、また                            月姫




自分は、幼少の時から幼稚園の先生(幼稚園教諭)になることを夢にしています。


そして今も同じなのですが、他にもやりたい事があります。





声優になること


イラストレーターになること


小説家になること


マンガ家(話を考える人)になること





…どれも非現実的ですね^^


それでも自分は、やってみたいんです。


なので今は、ここで小説を書いています。


今後は「こえ部」に入ったり、「PIXIV」で絵を投稿したり、


「Gファンタジー」に原稿を送るなどのことをしていきたいと思っています。




…応援して下されば、幸いです。


では