毎日、食欲のない私を

旦那さんが「たまには外食しようよ」と

外に連れ出してくれた



今までだったら、

blog用の写真撮っちゃお! と

すぐにスマホのカメラを起動していた私



でも、

美味しいものを食べたり

楽しい事があって

ふふっ と笑みがこぼれると

その後とてつもない罪悪感が押し寄せて

急に悲しくなる



後で自分が、鬱になりかけている事を知った



久しぶりの外食で、いつもより

多い量の食事

でも、旦那さんも一生懸命気を使って

私を連れ出してくれた



そう思うと、残すことが出来ずに

頑張って完食した



その後、大沼をドライブしながら

紅葉を見て帰ろうと言う事になった

向かっている最中、私はお腹が痛くなった



急に久しぶりに食べたご飯の量に

お腹がびっくりしたらしい……



1番近いトイレ、七飯にある道の駅

ナナイロ七飯に寄って

トイレを借りて

売店で野菜でも買って行こうか

と言うことで道の駅に寄った



でも、当の本人は「うん」

しか言えないくらい

お腹が痛いのか、吐きそうなのか

どちらなのか分からない痛みに

耐えていた




駐車場に着いて、空いてはいるものの

車の間と間に停めるには

一旦前進して、バックをして  と

時間がかかる



後ろからも車が来ているから と

旦那さんが一旦 車椅子マークのある

駐車スペースに停め、助手席のドアを外から開けて

私を引っ張って車から降ろしてくれた



勿論、あそこは田舎で

車椅子スペースは沢山あり

使いたい人が

押し寄せて来ない限り、埋まらない

別の位置にも

トイレの真ん前に屋根付きの

障害者用乗降スペースもある




ありがとう と言うのが精一杯

暑いのか寒いのか、肌着が

ベタベタになるくらい汗をかいていた



トイレまでは歩いて行けるから と

私は1人で歩き始め

旦那さんは運転席に戻って

車を一般の駐車場に移しに行った



歩き始めた私の少し前を

隣の隣辺りに止まっていた車から

車椅子の年配の女性と

それを押す男性が降りて

前を歩いていたのを知っていた




トイレに急ぎたい気持ち……

小走りで行けば

あの人たちより先にドアを通過して

トイレにたどり着ける



でも、こんな歳になって

我先には 恥ずかしい

そんな事したら優しさの欠片も

無いじゃない

色々考えながら、葛藤しているうちに

ドアの前でその人達に

追いついてしまった



ナナイロ七飯は、自動ドアから

トイレまでの距離が

また長い……



しかも、前を歩く方達

ゆっくり、ゆっくり進んでいて

ドアが狭いので、譲り合わないと

交差して通れない為、向こう側に

何人か立ち止まって

待っていてくれている



だから急いでいる私も

追いついてしまった



先に行かなかった事をとても後悔……




お腹もそろそろ限界に近い……



焦る気持ちをグッと堪えながら後ろを

ついて行くと



ゆっくり歩きながら

車椅子に乗った女性が何かに怒ってる



「あそこに平気で停めるから、

停めたい人が

いつも停められないんだよ!」



その言葉を聞いて、すぐに

私達の事だと分かりました

他に誰も止まっていなかったから…



私が後ろに居るのを解っている様子で

話をしていました



一瞬イラッとした

いや、叫びたいくらい腹がたった



自分はとても具合が悪くて

ちょっと停車して降りて

その後車、移動しているのに



ネギを買いたくて

急いでいた訳じゃ無い

大根が売り切れるか心配だった

訳じゃない



悲しい……

ただ、ひたすら

喉にくるグッとしたものを

こらえた




他にも沢山空いてたよ

隣にある屋根のかかった

身障者パーキングも

空いてたよ?

それでも、ダメ?




自分はゆっくり

通路を塞いで歩いているにも関わらず

それは障害者だから当たり前で

体調崩した私が、ちょっと

駐車スペースを借りただけで

自分の何かを盗まれたかのように

大きな声で

文句を言っている……




トイレの個室に入った途端

喉から息が出てこなくなった

呼吸の仕方を忘れてしまった

必死に旦那さんの顔や

子供達の顔を思い出した



大きなため息がひとつ出た

やっと空気を吸った



紅葉を見に行こうと思った私が

外食なんてして

お腹が痛くなった私が悪いんだ




その後私は

また、しばらく外に

出られなくなった



ひとが、怖かった



あの時、車椅子を押す男性は

私が後ろに居たからか、気まずそうに

返事をしていた


小さく

「わかったから、わかってるから……ね」



と、消え入るような声で

なだめていました




ブログで、こんな事言うと

槍玉に上がるのかも知れないけど

車にシール貼ってなくたって

何かの手帳を持ってなくたって


五体満足の体を持っていたって


皆 心の中に色んな

辛いものを抱えながら生きている



何故、自分は特別で何を言っても

許されると思うのか

恵まれていると思い

人に対して優しい気持ちを

持たないのか



それなのに、私たち

健常者と呼ばれる人達に

優しさ、優先、特別  を求めるのか






でもきっと、情けは他人の為ならず

って言うように



日頃の私が、他人に対して

かける情が足りなかったのだろう


だから辛い時に

嫌な目に遭遇するのかも知れない



自分のせいにするのが

今は1番楽かも知れない