トリササmoon
チャネリングファンタジー小説
「夜天一族」番外編
「銀河とアフタヌンティー」
オリジナル作品です
とりあえず第一話だけでもいかがでしょうか
「夜天一族」番外編
銀河とアフタヌンティー
#2 「月とマカロン」
地球から視る「月」ほど美しく輝く星はない。
「やっぱり、『月見』は地球からに限るわよね」
中秋の名月と云われる日本の秋を堪能中の菫青が天上に輝く満月をウットリと視詰めている。
「そうですの、「月」にいる時は「地球」の青さがとても美しく思ったものですの。でも、「地球」から視る「月」もとても美しく光り輝いて視えますの」
外気にも若干の涼風が混じる時季となる中秋の頃、十五夜を迎えながら、コザル王女と菫青は室内照明を堕としたリビングの窓辺にカフェテーブルとイスをセッティングし、二人で「月見」と洒落込んでいる。
「うん、今夜の満月もとても美しいけれど、人の姿のコザル王女も美少女すぎて、もう、ウットリよ。今までその姿を視せてくれなかったのはなんで?」
地球へ戻ってからのコザル王女は人の姿を取っていた。
「それは重力の違いもありますの。地球の重力は重いので、浮き上がっていられるのも長時間はキツイですの」
かなりの確率で物理的要因が大きいようだ。
「ああ、そうなのね。月はドーム内でも地球よりも重力の差が違うものね。そのファッションもステキね」
コザル王女もオシャレには余念がない。
菫青とは違ってコザル王女の好きなファッションは、細かなフリルで一杯だ。
ピコフリルに、ピコットに、ピンタックと綿ローンの薄い素材に施されたフランスレースの繊細さに目がないのである。
「はいですの。フリフリのお洋服はお兄さまがドーナツを販売した売り上げで購入くださいますの」
なんと!コザル王女の兄、コザル王子がスポンサーとは!それでせっせとドーナツ作りに勤しんでいたのかと改めて思う。
どうりで菓子作りの達人な訳である。
その要因が王女の洋服代を調達するためだったとは、意外どころか意表を突かれた。
「えー!それホント?だから、王子ってばやたらとドーナツ作りが上手なのね」
「そうですの、お兄さまはスイーツ作りが得意ですの。今日のこのマカロン様もお兄さまの手作りですの」
今夜の「月見」のためにコザル王子が差し入れてくれたものだ。
「そうそう、そのマカロン様ってば超絶ウマウマだったわ。何気に王子ってスゴイよね。感心しちゃうわ。さっきも一個喰べてみたのだけど、もう、サイコーに美味だったわ」
云うなり、テーブル上に置いてある皿の中のひとつを手に取って口へ運ぶ。
「うーん、ウマウマ~」
つまみ喰いとはハシタナイとも思うが、そんなことは気にしない。
ここには自分とコザル王女の二人しかいないのだ。
何をしていても構わない。
ここは自由と自遊の惑星となって久しい地球なのだ。
「そうですの、お兄さまのスイーツは宇宙一美味ですの」
宇宙一、目腐れを起こしているであろうコザル王女は姿形が変わっても中身までは変わらないようだ。
「王女はどこにいても楽しそうで幸せそうね」
美しい十五夜の月と、
美味しいマカロンと、
幸福そうな王女と、
自分の大好きが揃った現在が、菫青にとっての最高な一夜だ。
「でも、一番はキンちゃんと一緒にいられる今が最高に幸せですの」
いつもとは違う美少女の姿をした王女の言葉に菫青は完全に昇天した。
「~~~~お・う・じょ・ぉぉぉ~~~~」
END.
「銀河とアフタヌンティー」 #3「オリオン星とカヌレ」へつづく~いつか・・・知らんけど
トリササ編集記
コンニチバンワ~
久々の完全オリジナル作品のアップとなりました
やはり 創作活動は楽しい
これからは
自分の幸せのために創作作品を仕上げることにします
こんな自分の作品でも好きだと申してくれる人もいるのでその方々のためにも
創作は続けます
創作は終わらない
たぶん・・・知らんけど↤まだマイブームなキーワード
冬至も新月も新たな新年の始まり
私にとっての新たな創作元年の始まりです
トリササmoon
ご拝読ありがとうございました
(=゜ω゜)ノバイバイキーン!
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