僕は、高次脳機能障害その他症状てんこ盛り障害者の公務員。


 信号無視野郎に轢かれて命は助かったけど、障害者になった。


 だけど、もともと僕は、ど根性系の公務員だったから、みんなが嫌がるような仕事も、全部乗り越えてきた。




 でも、この障害はやっぱり辛い。


 高次脳機能障害は「見えない障害」とも言われてるから、はたから見たら僕は障害者には見えないのかもしれない。


 いや、杖ついて、遮光レンズのメガネかけてるから、身体障害者だ、ってことはわかるんだと思う。


 でも、てんこ盛り障害だから、それだけじゃないんだよね。




 最近は記憶障害の辛さを痛感してる。


 だって、僕が健常者の頃、頑張って作った許認可事務の要綱とか規準とかが理解できないんだから・・・。


 依頼されて、研修の講師をやったこともあったけど、去年入庁した新人くんに、いろいろ教えてもらってる。


 この新人くんは、僕が作った要綱などで勉強したそうで、その要綱を作った本人に教えるってことも、複雑な気持ちなんだろうな。


 


 僕を轢いた信号無視野郎は、刑事裁判でこんなことを言ったらしい、「運転手の仕事しかやったことがないから、早く仕事に戻ってハンドルを握りたい」と・・・・・。


 さすがにこれは、裁判官を怒らせたようだ、「信号無視して人を轢いておいて、良くそんなことが言えるな!反省しているようには見えない!」と・・・・。


 信号無視野郎に轢かれた僕は、いろんな仕事をやってきたけど、過去のどの仕事も、元のレベルではできなくなった。


 病識がある高次脳機能障害だから、自分の障害が自覚できる。


 これは、介護するレベルが低いから、自賠責の後遺障害認定等級は重くはない。


 だけど、後遺障害の辛さを自覚できる等級があるとすればのは、物凄く重いレベルだと思う。




 僕は、チャレンジド・・・、絶対に乗り越えて生きてみせる、絶対に・・・。