こんにちは。
とり村の庭野です。
今日は、昨日の「119の日」にちなんで
通販サイトのメルマガでも予告した、鳥さんの
119についてです。
私たちは、もしものケガや事故に対して、自分で
応急処置をしたり助けを求めることができます。
しかし、鳥達はどうでしょう?
私たちのように、自ら治療をしたり、病院へ
行ったりはできません。皆さんの愛鳥さんに、
もしものことが起こったら、そのとき、一番最初に
助けてあげられるのは、他の誰でもないそばにいる
私たち飼い主です。
今日は、私たちが最初にできる応急処置や、普段から
心がけるべきことをお話しします。
Q1食欲がなくなったら?
A.
食べなくなるという事は、生き物にとって、特に常に
エネルギーを必要としている鳥にとっては非常に深刻な
問題です。ただ、見た目だけで食欲の変化には意外と
気づきにくいものです。ペレット食のみでは減り具合で
わかりますが、鳥は食べているふりもします。
シード食の場合、殻をよけてみるとじつは殻を剥いている
だけで、食べていなかったという事もあり得ます。
また、食欲の変化にも段階があります。
①普段どおりよく食べている→この状態を維持しましょう
②好きなもの(指向性の高い物)なら食べる
→食欲がおちて餌を食べなくなってきたら、せめてよく
食べる物をたくさんあたえ、体重を落とさないように
しましょう。
同時に食欲が落ちた原因を調べ対処しなくてはいけません。
様々な原因が考えられるので、病院で獣医さんの診断を受けましょう。
③好きな物も食べない、あるいは食べていても十分ではない
→こうなると強制給餌等も必要になってきます。
強制給餌は技術も入りますし、鳥への負担もあります。
かならず、獣医さんの診断のもとで行うようにします。
これらの変化にいち早く気づくためには、毎日の採食量と
体重の変化を記録し、一週間ごとの平均を出しておく事です。
平均で見比べてみると、より変化に気づきやすいです。
食べなくなる原因にも様々な事が考えられます。
私たち飼い主にできる事は、その変化に気づいていち早く
対処をしてあげる事です。病的な原因が考えられる場合は、
しっかりと記録をとった上で病院へ相談しましょう。
Q2 吐いているようなのですが、、?
A
まず、それが嘔吐と呼ばれている物か、はき戻しと呼ばれている物か
見極めなくてはいけません。発情によるはき戻しの場合、他にも発情に
伴う行為がみられるかと思います。
また、発情の対象となる物や、とまり木の一カ所にはき戻したりします。
この場合は異常ではありませんが、過度の発情はトラブルの原因になります。
嘔吐の場合、吐く時に首を振ってしまうため、ケージの周りや
顔中にはいた物がとびちって付着しています。
嘔吐の場合は、体に何かしら異常があると考えられます。
病院での検査が必要になる場合もあります。
家庭でできる事としては、まずは保温してあげる事。
どんな状況に置いても家庭での看護の基本は保温です。
そして、通院にそなえてこれらの事を記録しておきましょう
・はいたときの状況
・量
・形状
・その他みられる異常(食欲、体重等)
Q3 出血してしまいました。どうしたら良いでしょう?
A
まず、どこから出血しているかによって対応はかわってきます。
・爪からの出血
爪切りやのびすぎておれてしまった場合等があります
まず、コットンなどで血を止めながら圧迫します。
傷口を乾いた状態にしたら線香をあてて止血します。
あるいは、止血剤も市販されているので、同じように
傷口を乾いた状態にして適量をとり押しあて止血します
・羽からの出血
換羽の時期、生えかけの新しい羽にはまだ血が通っています。
この羽が何かの拍子に折れてしまった場合、そこから出血して
してしまいます。この場合は、折れてしまった羽を抜いてしまいます。
そのままにしておくと、出血が止まらなかったり次の新しい羽にも
影響してきます。
・その他、体からの出血
鳥同士のけんかやトラブルで、例えばかまれてしまい出血する
ケース等があります。このときも基本は圧迫止血です。
先ほどあげた止血剤は爪からの出血に使える物で、
体の出血には使わないようにしましょう。
血と反応して熱を持ち、焼いて止血するので、体に使うと
やけどをしてしまいます。
こういった場合は、小麦粉や片栗粉で代用ができます。
鳥の出血は圧迫する事でたいていは処置できます。
同時に保温もしましょう。大きなけがの場合は、その後の
処置は通院が必要になる場合がありますが、正しい、処置を
覚えておく事で、もしもの時にも早急な対応ができます。
体の小さな鳥にとって失血する事は大変危険です。
また、出血してから病院を探すのでは負担が大きすぎます。
はじめの処置は一番近くにいる私たち飼い主のできる、そして
最も重要な処置です。
このように、鳥達にもしものことが起こった時
一番近くにいる私たちができる処置が、その後にもつながる
重要な行程です。
なにか、おこって病院へ連れて行く、その一歩前の正しい行動を
押さえておき、病院へ行ってからもよりスムーズに的確に獣医さんの
診察を受けられるように、私たち飼育者ができる準備を普段から
心がけましょう。
そして、何より、このような事故を起こさせないようにするのが
飼い主さんの一番の務めです。
そのための一番のポイントは、観察、そして放鳥時などは
愛鳥さんとの時間をしっかりと持ち、愛鳥さんに集中してあげる
ことではないかと思います。
基本的なことでしたが、いかがでしょうか?
いざという時に、冷静な対応ができるように改めて
皆さんの頭の片隅に残して頂ければ幸いです。
他にも、トラブル時の応急処置はたくさんあります。
また、機会がありましたらお話させて頂きたいです。