こんばんは。 とり村通販サイト 平店員の柴田です。
TSUBASAの飼い鳥の保護施設「とり村」には、およそ120羽の大小さまざまな鳥たちが
暮らしているので、トレーニングの対象となる鳥さんの宝庫です。
トレーニングと言っても、TSUBASAで行っているトレーニングは、いわゆる人を楽しませる
ようなエンターテイメント性のあるものよりも、
■咬み付き
■呼び鳴き
■手にのらない
■ケージから出たがらない
などの行動を改善するためのトレーニングがほとんどです。
つまり、問題行動といわれるものですが、これらはトレーニングで改善できる!ということを
教えてくれたのもTSUBASAの鳥たちです。
モモイロインコのモミのトレーニングと平行して、この方にも登場していただくことにしました。
オカメインコ(ノーマル)のピーコさんです。
まずは自己紹介から;
●名前 ピーコ
●性別 男の子
●年齢 17才くらい
●これまでの飼養環境:
飼い主さんがご高齢だったため、ケージから出してもらうことはなかったそうです。
つまり、手のりではありません。
かといって荒鳥でもなく、幸いなことに、手から食べ物を受け取ってくれます。
●性格 手に対する怖い思い出はないらしく、咬むこともしないので、人は好きなのではないかと
感じています。
ピーコさんの最終目標は、ズバリ「手にのってくれること」です。
ピーコさんは、手を怖がってはいないし、手から食べ物も受け取ってくれるので、そもそものスタート
地点も楽チンです。
ピーコさんの大まかなトレーニングプランは次のとおりです。
<手乗りピーコへのトレーニングプラン>
*ご褒美:オートミールにしました。今後、変わっていくかもしれません。
1)ケージの(1)の地点、つまり、ピーコさんが移動しなくてもいいところにご褒美を差し出して
躊躇なく食べてくれる。
*ポイント1*
「躊躇なく」がキーワードです。
ご褒美を差し出して、最初の内は10秒以内に食べてくれなかったら、一旦ご褒美を持つ手を
引っ込めて、5秒くらい経ったらまた、(1)の地点に差し出します。
10秒以内に食べてくれるようになったら、次は8秒に縮めて、その次は6秒に、、、と、
ピーコさんが「早く食べに行かないといい物がなくなっちゃう!」と感じて、ご褒美を差し出した
途端に食べに来てくれるまで繰り返していきます。
1日でできるようにならなくてもいいので、飼い主さんも疲れない範囲でお願いします。
*ポイント2*
「おいで~」、「いいのがあるよ~、食べて~」と言いながら、やってしまいがちなのは、ご褒美を持つ
手を動かすことです。または、ご褒美を持っていない手で、「オイデオイデ」と手招きもしてしまいがち
かもしれません。
これらの行動は、手に慣れていない鳥さんにとってはかえって怖がらせてしまうかもしれません。
なので、ご褒美を差し出す手は動かさず固定をして、やさしく声を掛けてあげるようにしてみて
くださいね。
2)ケージの(2)の地点、つまりピーコさんが移動しないと受け取ることができない場所
これも上記、ポイント1と2を守りながらやってみます。
(1)でご褒美ゲット⇒(2)でご褒美ゲット⇒また(1)に移動してご褒美ゲット⇒そして(2)に移動♪
この行動を繰り返すことで、手に対する恐怖心なんてどこへやら、そして楽しい遊びにもなります。
3)2)と同時進行で、今度はピーコさんが少し頑張らないといけない位置にご褒美を差し出します。
ケージの(1)の地点でも、ピーコさんが片足をケージバーにかけて、首を伸ばさないと届かない
位置にご褒美を差し出します。いきなりピーコさんから遠い場所になってしまうと、ピーコさんは
「届かないや・・・んじゃあ、いらない」とあきらめてしまうかもしれないので、1mmずつ、遠くして
いく感じで。
4)2)の横移動ができるようになったら、ケージの前面に来てくれるようになってもらいます。
1)~4)を繰り返して、躊躇なくできるようになったら
5)ケージの中に手を入れた状態で、食べ物を受け取ってもらう。
これを怖がるようなら、また2)~4)を楽しく繰り返し。「おいで」の時に、決まった言葉や
口笛を合図として使うといいかもしれません。ご褒美がなくても来てくれるようになったら、
かなり信頼関係が築けている証拠です。
6)5)ができるようになったら、ご褒美を持つ手と、もう一方の手(指)もケージの中に少し入れて
みます。
これも怖がるようでしたら、5)に戻ります。
まだまだ続きますが、今回はこの辺までとさせていただきます。
ピーコさんのトレーニングはリアルタイムです。
現在の様子は・・・
トレーニングプランの1)はクリア。でも、2)は、やってくれませんでした。
ちなみに、1回のセッションの長さは、2~3分です。
トレーニングプランの2)までクリア!
右だよ、左だよ、今度は右だよ!と、見事なステップで止まり木を移動してくれるようになりました。
この時のセッションの長さは、約5分。
2cmくらい離れたところまでなら頑張れます。
でも、
ピクリとも動きません。。。
これは、現段階では、いきなりハードルが上がりすぎてしまってませんかぁ?とピーコさんが伝えて
いる証拠です。
まだまだ、3)を繰り返していきましょう。
お気づきの通り、トレーニングは毎日じゃなくてもいいですし、短い時間でも、鳥さんは頭がいいので
必ず学習してくれます。
ピーコさんの頑張りが、手のりじゃない鳥さんと暮らしている方にとって、少しでもヒントになって
いただけたら嬉しいです。
「時間が解決してくれる」、「いつか手にのってくれる」という声をよく耳にします。
確かに、長年、一緒に暮らしていればもしかしたら、「その日」はやってくるかもしれませんが、
「その日」をもっと早くできる方法があります。それが、トレーニングです。飼い主さんの働きかけで
「いつか」をもっと早くできる方法です。
そしてもう一つ、このトレーニングが、ピーコさんにとって、新しい家族との出会いのチャンスが
グッと広がってくれることを願っています。
モミ@モモイロインコのトレーニングもまだまだ続きますよ。
どうぞお楽しみに!わちわち♪
んもう、今日は通販はいいや。。。
涌井店長、ごめんなさいっ。