おばちゃんはずっとケータイで誰かとメールをしながら
タバコを吸い続けた。二段ベットの上から、降りれない。
言葉も交わさないまま翌日を迎え、
一応「いってきま~す」って
言ってはみたけど、
返事はない。
おばちゃんは今日は休みだ。
玄関を出て、いつものバス停に向かわずに
コンビニの前に並ぶみんなに見つからないように
そばのマンションの階段に隠れ出す自分。
足が、動かない。
そしてそのまま、近くにある空地へ逃亡。
蟻と戯れるあたり。完璧に病んでる。
石のベンチが、ひたすら熱い。
近くに店もないし、行くところがない。
おいおい、早速無断欠勤かよ。。。
でも逃げ場はないぞ。
1時間くらい寝っ転がって、汗だくになってたら、
なんかもう全てがどーでもよくなっていた。
ハイ、派遣会社に電話。
もう何かがぶっ飛んでるので、強気でGO!!
「今、サボって空地にいます。もう働けません。」
いやいや!!ってアロハシャツのおっちゃん。
そりゃぁ困るだろうよ、こんなん雇っちゃって。
とりあえず、マネージャーにはこちらから連絡しておきますので、
また折り返します!!
焦るおっちゃん。そんな声に、妙に落ち着く自分。
サイテーである。
部屋に帰って、ビックリするおばちゃんを尻目に、
「寝る!」って言い放って目の前で思う存分寝てやった。
その後は、石垣島の話が進み、それと同時に部屋の片づけと、
光熱費の支払いなんかして、
アロハシャツおっちゃんに「明日迎えに行きます…。」
って言われ、荷物をまとめてた。
うっかり捨てずにテーブルにしといて良かった、
段ボールさんよ…まだもちょっとよろしくな。
って壊れてないほうの段ボール一個に、ぎゅうぎゅうに
片っ端から荷物を投げ込んだ。
布団とか洗濯用グッズとか、もういいや、くれてやる!!
ってなんとか最小限にして、郵パックおじちゃんを呼ぶ。
良かった、この前のおっちゃんじゃなかった。
コンビニに行ったら、話を聞きつけた大宮ボーイの
通称「だ~か。」に引き留められた。
夕陽浴びながら、二人でしゃがんで、
「俺もすぐ辞めようと思ったんだけど」
って優しく説得してくれた。
けど、あたしは前を見たら、
(ってそれが決して「前」ではないことは後々気付くんだけど)、
後ろを振り返らない。なんて言ったらカッコ良いけど、
実際は、「振り返れない」んだ。
ビーチの子たちが、ビックリして来てくれた。
お別れ会に、飲みに行こ!って。
モチロンOK!!
で、夜な夜な飲んで飲んで、刺身食って飲んで、
カラオケ行って歌って、朝の4時くらいに
HYを外で熱唱した。青春だね。
HYの「あなた」かな。
みんなそれぞれ、誰かを想いながら、泣きそうになりながら、
空見上げて、歌ってた。