人生どうらく日記

ブルックナー:

交響曲第7番ホ長調

ブラームス:

ハイドンの主題による変奏曲※

ユージン・オーマンディ指揮

フィラデルフィア管弦楽団

(1968年10月、※1969年3月)


フィラデルフィア管弦楽団、復活応援企画第2回目です。

私のブログでこの作曲家を触れないわけにはいきませんよね(笑)

オーマンディのブルックナー7番です。


1mv:17:34  2mv:18:45  3mv:9:13  4mv:10:13  計55:52


上記は、このブル7のラップタイムとトータルです。


マジで56分を切んの?(本当に56分を切るのですか?)ほんまに?(本当ですか?)

2番や3番、6番のタイムと誤記してまへんか?(してませんか?)

『してません』


ならばラフ2並にカット版ちゃいますの?(カット版と違いませんか?)

『特別カットしてません』(笑)

タイムからして驚きますが、

事実(恐らく)カットはしていません。


とすると、このブル7でタイム。

『あっ?!おっさん、見間違えてんちゃうん?(見間違えではありませんか?)』

いやいや、だから…(笑)

間違いではありませんよ(笑)


ヘンテコな前置きはここまでとしまして、

こんな具合に驚くラップタイムですが、全曲通じてかなり速いです。

第一楽章の朝陽のような序奏部からして淡々とすすめます。

その後も休止や間をあまり取らずどんどん先に進めます。

典型的なブルックナー指揮者といわれるタイプの人なら

まず採らないテンポですね。

しかし、オケのサウンドはいいですね、

悪癖は(殆ど)顔をださず、常にしっとりとみずみずしい弦楽器がいます。

いいですね~。このウェッティなサウンド。


アダージョも同様、この楽章にしては快速に思えるほど粘りません。

しかし、フィラ管自慢の弦が潤いを与えてくれます。

心配したような映画サウンドにもありません(笑)


そしてこの盤のクライマックスはスケルツォ。

マタチッチなんかはここからがガックリとなるのですが、

快速テンポか奏効し成功を収めています。

オケの鳴りも見事です。

華麗なるサウンド、看板に偽り無し!!(笑)


惜しいことに、フィナーレの終結のさせ方が少しあっさりしすぎているのと、

録音の保存状態が余りよくなかった?

若干、ノイズっぽい音が聴こえます。


けれども、

神々しいブルックナーであったり、宇宙的な巨大な演奏ではありませんが

この曲の前半と後半のバランスの悪さを上手く解消し、

オケの美点を引き出したオーマンディの手腕に拍手ですね。

名門コンビ、さすがです。

ってことは、サヴァリッシュ・・・・・、何でなんだ?!(笑)


ブルックナーに挑戦したいけどなかなか・・・、とか

ブルックナーは長くて退屈だ、とか、

とっつきにくい、とか、

金管ドッカーン、弦楽器がシャラシャラの連続でいやだ、と言った

ブルックナー・アレルギーをお持ちの方。

そういう方にもいい処方箋だと思います。


また、カップリングのブラームス。

コレこそこのコンビの威力発揮で素晴らしいですね。

ハイドン・バリエはやっぱりオケが巧くないと話にならないと思います。


ブルックナーの7番にカップリングが付いていることにも驚きますが、

それだけ余白がある快速なブル7ということですね。

快速ブルックナーで言いますと、

ちょうどプレートル&ドイツ響のブル7がアダージョ以外はこの盤とよく似たラップタイムですし、

ブルックナー選集ではレーグナーなんかが総じて快速テンポですね。

レーグナーは全てが速いのですが、それはまたの機会に。


それにしても、オーマンディ。

このテンポは本当に彼が考えたテンポなんでしょうか?

レコード会社の要望や意見を聞くタイプの指揮者であったらしいので、

もしかするとレコードセールスを意識した、

または、録音当時のアメリカにおけるブルックナー許容度のようなものを反映して

設定したテンポのような気もしますが、その辺りはどうなのでしょうか・・・。


ところで、これだけおススメしておきながら、廃盤であるのが惜しまれます。

中古店にてお探し下さい。

流行っていない、街のレコード店ですと、デッドストックがあるかも知れません。

帯に色落ちがあったりするようなお店です。

でも、こんなメジャーレーベル国内盤の旧譜新品を探すには役に立つんです(笑)


さて、今日も忌憚なくフィラデルフィア管弦楽団を応援させていただきました(笑)

この企画、第3弾も近日公開しますので、何が出るかはお楽しみに。