人生どうらく日記

ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)

オットマール・スウィトナー指揮

ベルリン・シュターツカペレ

(1989年1月、ベルリン、キリスト教会)


ここ数日寒すぎます。

寒くなると、お風呂が気持ち良い。

そして、お風呂から上がり、

鍋と酒ですね。

もっぱら私は日本酒は冷やして飲んでいますが(笑)


さて、今日は、先頃、キングレコードより再販された

「べりー・クラシック100」シリーズより

スウィトナーのブルックナー7番です。


スウィトナーのブルックナーシリーズ、

一時期、徳間書店より発売されておりまして、

その時代の盤として、

ブルックナーの4番だけ所持しているのですが、音が悪いんです。

奏者の技量は悪くないのですが、

遠くで霞みかかって音が鳴っている感じで、

全然ガツンとこない。

音に厚みがないといいましょうか・・・。

リマスタやプレスの問題かと思い、

その後、触れることはなかったのですが、

久々の再発売、しかも発売元も違う、

ってことで買ってみたのが、この盤です。

つまり、そのあたりの検証もかねてだったのですが・・・。


結果は、ブル4で感じた印象そのままでした。

ところどころ低音がいい塩梅で響いてきたりして

幾分かは改善されているようにも思いましたが、

大同小異といったところでして。。。。


けっしてリマスタやプレスにおける過程の問題ではなく

そもそものこのコンビのブルックナーの音作り、

いわば確信犯だったのかな、とも思えてきます。


つまり、ブルックナー特有のレンジの広さ、

オルガン的な響き、ごつごつとした造形、そして長大さ、

に目を瞑り、

そもそもの曲が持つ素朴さ、そして美しさに徹したのでは、と。


ヴィルトーゾ、豪快さ、厳しいまでの造形美、重厚さ、圧倒的パワー感とは無縁ですが、

素朴な美しさでは秀でているような気がします。


そのように考えると、それはそれで、アリ、なのかなとも感じます。

ブルックナーの7番という曲の性質もあると思いますが。

5番なんかでは、恐らくアダとなること請け合いにも思いますが

7番では、悪い、とまでは言い切れない気がしてきました。


ブルックナーの音宇宙に浸りたい、という方にはあまりオススメではありませんが、

ブルックナーが苦手、長くて退屈、うるさいだけでは?

あるいは入門したい、と思っていらっしゃる方には

是非聴いて頂きたい盤です。

失敗しても1,000円という廉価なところも魅力です。



皆様、ほんとに寒くなってきました。

くれぐれもご自愛下さいませ。