人生どうらく日記
ブルックナー

交響曲第8番ハ短調

カール・シューリヒト指揮

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


世評は高いものの、

個人的趣味ではない、シューリヒトのブルックナー。

思えば、私自身のブルックナー再評価ブームの訪れた学生時代にまで遡り、

決定的名盤とも評されるブル9&WPHのスタジオ録音。

何度聴き返しても、神々しさも、重厚さも、そして、宇宙的な感じも体感できず、

以来、15年以上、年に一回程度、恐い者みたさに聴きますが、

おっさんとなった現在でも理解できずにいまして、

はっきり言って私とは相性の悪さを露呈しています。


そんなシューリヒトのブルックナー。

今日は趣を変えて、ブル9ではなく8番で

しかし、これまた苦手な演奏ながら聴いてみます。


やっぱり、ダメでした。

そもそも録音に著しく問題があります。

ffでは、モノーラル録音並みにおとが潰れ、

ウィーン・フィルの美しさが台無し。

また、ヴァント級の金管を咆哮を要求するも、

よりによってこの状態の録音では、楽しめません。


音楽自体も、

第一楽章から変テコなアクセントの強弱が目立つし、

テンポも速く淡白に感じます。

スケルツォでは、推進力はあるものの、金管の潰れが耳障りですし、

アダージョも、何だか心の琴線に触れません。

フィナーレに至っては、他楽章同様、音潰れも顕著ですし、

フルートを吹く息の音ばかりが聞こえ、さっぱり楽しめません。


EMIの悪録音と相俟って、

シューリヒトの少なくともブルックナーは私には合いません。

何回聴いてもダメなので、恐らくこの先もダメなのでしょうが、

世評のように、この盤を評価できる音楽的経験値が足らないだけかも、

とのおもいから、やはり1年後にも改めて聴くのでしょうね(笑)


今日は、世間の名盤ながら、個人的趣味に合わない盤紹介でした。

でも、そういうなの、結構ありますでしょ?(笑)