先日の「飯森&山響」によるプレミアムコンサートから

数日が経ち、ようやくほとぼりが醒めてきましたので、

手持ちの「ドヴォ9」を久しぶりに整理してみようと、

数点ピックアップして聴いていこう、というのがこの特集、のつもり(笑)


古今東西、数多ある名曲の中でも、名曲で、

クラファンの中には、通俗名曲とまでいわれています。

第2楽章の「下校の音楽」(笑)、

第4楽章冒頭の「映画:ジョーズのテーマ」(←人喰いサメのやつね)

として、クラファン以外にもたいへん馴染みのあるこの曲ですが、

気軽に聴き比べをするのも楽しいものです。

だからこそ、名曲、なのでしょうけど・・・(笑)


さてさて、まずは、こちら。


人生どうらく日記

ラファエル・クーベリック指揮

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

(1974年ベルリン・イエス・キリスト教会、ステレオ、OIBPリマスタ盤)

[ⅰ9:32 ⅱ13:04 ⅲ8:08 ⅳ11:51]


70年代の超名盤として知られたこの盤。

政治的な理由によりチェコより亡命をし、冷戦終結後、再びチェコに戻ることができた

名指揮者クーベリックの指揮です。


望郷への想いを一杯に込めた第1楽章のアクセントの付け方など

面白いですね。

ベルリン・フィルの巧さも流石ですね。

華麗でレガートを多様、というイメージのカラヤン時代的な音ではなく、

60年代のベルリン・フィルとベームのコンビによる録音に見られる

重戦車サウンドがここでは聴けます!




では、そんなサウンドの違いを聴き比べるのに格好の材料がコチラ。


人生どうらく日記

クラウディオ・アバド指揮

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

(1997年、ベルリンフィルハーモニーホールでのライヴ、デジタル録音)

[ⅰ12:04 ⅱ13:20 ⅲ7:40 ⅳ11:28]


いまさら私がいうのも憚られますが、

はっきりいって、オケの各セクション、巧すぎます(笑)

管楽器のスラーを強調しているのですが、

よくそんなに音をハズさずに息が続くなあ~、と感嘆します。

全体としては、アバドらしい流麗でスマートな表現です。

しかし、今回含め何度聴いてみても、巧さ以上の印象が残らないのも事実で・・・。

ところが、このコンビの凄いところは、

「私たちの巧さを楽しむのも、この名曲の楽しみ方の一つではないでしょうか?

みなさん、心を静かに落ち着けて聴いていただければ嬉しいのですが・・・」

というアバドからの腰の低い(笑)提案のようにも聴こえ、

コチラ側も「さもありなむ」と妙に説得力を感じます。


今日は、ここまで。

次回も、数点ピックアップして感想を記したいと思いますので、

どうぞお楽しみに!!