私はどうすれば良いの?
既に他界した義父 2018年の記録 1
病院の看護師から頻繁に甘いものを持ってくるようにと呼び出される記事を先日書きましたが、
病院によってなぜ対応が違うのか疑問でした。
薬剤師の知人に尋ねると、糖尿病患者に甘いものを間食させて、
そのために薬を増やすなんて有り得ないとのお返事。
自分では判断がつかず、複数のドクターが質問に答えてくれるサイト、
アスクドクターズに相談しました。(月額330円)
このブログを読んで下さる方で同じ悩みを持つ方もおられるかもしれないと思い、
相談内容と複数のドクターのお返事をシェアします。
糖尿病患者に間食の差し入れを指示されました
入院中の義父はアルツハイマー型認知症、そして糖尿病です。
病院の看護師よりスウィーツの間食を持って来るように言われ、
何度か指示されたプリンやカステラ等を数回持っていったのですが、
糖尿病が気になり、実子であるきょうだい達とも話し合って、
間食は持っていかないことに決めました。
するとまた看護師から携帯が鳴り、どら焼きを持って来るようにと言われたので、私たちの思いを伝えました。
すると、「間食が無いとお父さんはお腹が空いたと機嫌が悪くなり、
私たちは大変なのです。
どうしても持ってきていただけないのであれば、
薬剤を投与しておとなしくさせることになりますけど良いのですね?」
と言われました。
義父は糖尿病食(1600カロリー)を食べています。
お腹が空くのであれば、糖尿病食の後にスウィーツの間食をプラスする位なら、
普通食(1800カロリー)に替えて下さいとお願いしたところ、
間食を与えたほうが義父が落ち着くからとのことでした。
これは糖尿病の先生の許可をもらってます。 とのこと。
「おとなしくなる薬剤」とは鎮静剤のことでしょうか?
鎮静剤でアルツハイマーを悪化させることは無いのでしょうか?
また、糖尿病食を食べている義父に毎日砂糖の入ったスウィーツを食べさせても本当に大丈夫なのでしょうか?
義父は毎回の食事は完食しているそうです。
看護師長に説明を求めると、血液検査でアルブミン値が低かったので、
高カロリー、高タンパクな間食が必要だと言う説明でした。
複数のドクターからのお返事
お話だけ伺うとかなり対応が変わっていると思います。家族に間食を催促することは通常あまり考えられないと思います。(一般内科 S先生)
糖尿の先生に直に食べていいのかをお聞きした方がいいです、普通はあまりない話です。
(整形外科 P先生)
糖尿病のコントロールが付いていて糖尿病を診ている医師の許可があればいいのではないでしょうか。
アルツハイマーの患者様は自制が効かないことがありそういった気晴らしが精神の落ち着きにつながることもあります。
鎮静剤がアルツハイマーを悪化させるかどうかと言うのは薬の種類によると思います。
アルブミン値が低いと言うことは栄養状態があまり良くないということなので間食でエネルギーを補ってもよいかもしれません。
もちろん理想は間食が無い方が理想的です。(精神科 A先生)
ここでA先生に質問しました。
看護師に甘いものは本当に大丈夫かと尋ねると、
「お薬でコントロールするから大丈夫」という返事でした。
持って行けないと言うと、
「おとなしくなる薬を使うしかない。」と。
いずれにせよ、義父は薬剤を投与されるのですね?
薬剤の過剰投与が心配です。
お薬でコントロールするというのは糖尿病のお薬のことだと思います。
現状糖尿病のコントロールは付いていますのでそこまで過剰投与となることはないでしょう。
おとなしくなる薬というのはどういったものかはわかりませんが、漢方の抑肝散や興奮をおさえるようなベンゾジアゼピン系のお薬や興奮が激しい場合には注射剤を用いられるのかもしれません。極力お薬を使わない方針でやっていただいていると思いますが、どうしても必要であれば使うこともあります。
間食をすることで落ち着くのであれば間食をしてもらうことは認知症病棟でもよく目にします。糖尿病のコントロール内であればそれでやっています。
糖尿病のコントロールが悪くなる場合でも年齢も高齢ですしこれくらいは許容範囲と判断される場合もありますので総合的な判断にお任せするしかないと思います。(精神科 A先生)
>「おとなしくなる薬剤」とは鎮静剤のことでしょうか?・・・
そう思われます。
>鎮静剤でアルツハイマーを悪化させることは無いのでしょうか?・・・
あります。せん妄を生じやすいですね。
>また、糖尿病食を食べている義父に毎日砂糖の入ったスウィーツを食べさせても本当に大丈夫なのでしょうか?・・・
はい。糖尿病のコントロール状態次第ですね。(循環器内科 Y先生)
家から持ってくる、、っていうことは珍しいですね。
普通は、糖尿病性腎症食、○○カロリー。蛋白質○g、塩分6g、など、
こちらで指示だしてますけれども。
なお、糖尿病は、甘いもの食べちゃ駄目ということはないですし、
腎症がでて、低アルブミン血症、尿タンパクがでているようですと
尿タンパク悪化しないため、低蛋白食がひつようになり
そのかわりに、糖と脂肪分増やしてカロリー担保してます。
普通の糖尿病の食事療法とはまたちがってきます。
カロリーが足りていない状態は予後不良なので、こういった場合は、間食として、蛋白質の少ない
おかし捕食もありますよ。
お家でどのお菓子が蛋白質少ないか、、とか考えるのも大変でしょうから、病院でお願いします。って言ってみてください。(循環器内科 U先生)
アドバイスに感謝します。
一つだけあれ?と思ったことがあります。
スウィーツの差し入れに抵抗があると言ったら看護師長から電話があり、
「アルブミン値が低いので高カロリー、高タンパクの差し入れをしてもらうよう、主治医から指示がありました。」 と言われていました。
先生のコメントを読んで、「低タンパク」と書いてありましたが、看護師長は「高タンパク」と言ってました。
これはどう理解したら良いのでしょうか?
師長の言い間違いでしょうか?
義父は前立腺のお薬も泌尿器科からもらっています。
アルブミン値が低い原因が 尿からのタンパク漏れですと、食事療法は、低蛋白食。
食事量が少ないためとか、肝機能がわるくて低アルブミン血症という場合は、
高タンパク食になります。(循環器内科 U先生)
糖尿病の血糖値やHbA1cのコントロールの値によると思います。主治医が許可しているなら、アルツハイマーで抑制が効かないなら、その範囲で間食はしてよいと思います。鎮静剤はなるべく使わない方針は、納得できます。(一般内科 X先生)
看護師にはどうしても持って行く気持ちになれないと伝えたら、
「あ、そうですか。
ではこちらは薬物投与をさせていただきます。」と言われました。
病院の食事を工夫する事で何とかならなかったのでしょうか。
えっ? 栄養のことは?アルブミンは?
どうでも良いみたいでした。
薬物の過剰投与のせいでしょうか?
義父の認知症は坂道を転げ落ちるように悪化の一途をたどりました。
要支援1で犬の散歩や庭木の剪定などして穏やかに暮らしていた義父は、
ひと月も経たぬうちに要介護5になってしまいました。
実父であれば即刻病院を替えていたと思います。そうなる前に。
義母や夫、義妹達は主治医に指示された病院だと言う事で何もできませんでした。
私の小さな反乱は病院の看護師達を怒らせただけで何の成果も生みませんでした。
実母の介護もあり、毎日のように義父の病院からの携帯電話が鳴り続ける日々に
私は疲れ果てていました。
悲しい思い出...。 お義父さんごめんね。
義父のような目にあう患者が1人でも少なくなるように願って
アスクドクターの先生方とのやりとりをシェアしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。m(_ _)m