『アナと雪の女王』を観て

英語では"FROZEN"、 フランス語では "La Reine des neiges"

2013年に世界中で大ヒットし、
今でも繰り返しDVDを観ている子ども達がたくさんいるようです。

ディズニーのアニメも映像が進化して本当に美しいですよね。



neiges

音楽も素敵。

アンデルセンの童話『雪の女王』からインスピレーションを得たこの作品は、
舞台設定を雪と氷の世界としていますが、ストーリーは新規に書き下ろされたとのこと。

今回のストーリーはとても深いと思いました。

どんなすばらしい能力も、怒りにまかせてそれを使うと
それは破壊のエネルギーになったり人を傷つけたりすることもある。

愛に満ちてその能力が使われる時にはすばらしい奇跡が起きる。

この作品でその他に私が着目したのは最初に現れた他国の王子「ハンス」。
(フランス語バージョンではアンスと言っていたので、
あっ、そうかと笑ってしまいました ^^ )

とてもチャーミングで優しく、アンのことを好きだと言い、求婚します。

でも心の中は自分の利益しか考えておらず、周囲に嘘をつき、さらにアンの姉のエルザを殺そうとさえしました。


良心を持たぬ人間が、チャーミングで優しい顔をして近づいて来る。

現代社会において一番怖い存在です。

どんな悪人と言われる人間にも「良心」は存在します。
でも人間の中にはなんらかの原因で良心が欠落している人がいるのだとか。

そのような存在をサイコパスと呼びますが、
日本のようなアジアの国には100人に1人位は存在するそうです。

それに比べて西洋の国々にはその4~5倍の数はいるのだとか。

ヒットラーやポルポトはサイコパスであると言われています。

人がサイコパスになってしまう原因は前頭葉異常諸説や極度に甘やかされて育った環境など諸説ありますが、まだはっきりしたことはわかっていないとのこと。

他国の人々と触れ合う機会が多いとたまに遭遇するかもしれませんね。

ひょっとしたらあなたのすぐ近くにいるかもしれません。

そんな人達が(ごくわずかですが)いるのだと前もって知って気をつけておくことも、
幸せに生きる為には大切なことです。

サイコパスに出会って傷ついても人間不信になってはいけません。
サイコパス以外の人間には必ず良心が存在し、心を繋ぐことができます。
彼らは特殊な存在のです。

ハンスのやったことは女王への殺人未遂の罪ですから、
本来ならば死刑などの重い罪になるはずです。
でも、ストーリーの最後ではハンスはアナになぐられた後、
国外追放という「おしおき」で終わっています。

間違った行為をした者でもいずれは心を悔い改め、幸せになれる可能性を秘めている終わり方は素敵です。

子ども達にも安心して観せられる映画だと思いました。

サイコパスは一生治らず、破滅的な最後を迎えると言われています。

でもどんな人間も神様から愛されて生まれてきたはず。

彼らも何かのきっかけで「良心」を心の中に育むことができるよう、心から祈ってます。

そして何よりも私達に必要なのはそのような人間に遭遇しても強くはねつけることのできるアンのような強さです。

闇に打ち勝つことができるのは強い光しかありません。